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第3話

不定期更新です。嫌だと思われる方は読まない方がいいと思いますごめんなさい。

私が、この伯爵家に嫁いで一ヶ月が過ぎました。私にはもったいないほど好人物です。

まさかお父様が、こんな好物件の人を紹介してくれるとは思いませんでした。


「……ダリア君は初めてだったのか?結婚していたのに」


無理やり結婚を迫って、嫌われていたようだから、私の寝室は別にされていたわ。


「私が悪いの。好きな人がいたのに……お父様の力を使って結婚したから。こんな私は嫌いですか?」


お金に困ってた旦那様のために、お父様に頼んで払ってもらった。お金だけで繋がってた、だから記憶を思い出した時、もう駄目だと……もう一人の私は身体をあけ渡して、意識の奥に眠ってしまった。


「いいや、そんなことはないよ。私達は夫婦だ、仲良くしていこう。それに、君の元夫君は再婚したからもう心配は要らないだろう」


そう、幸せになってくれればいいわ。もう私は、何もしてあげられないのだから。


「エリカ様と一緒になられたのですね、良かった」


元の関係に戻って良かった。邪魔をしていた私が言うのも何ですけど、後から二人の間に子供も居ることを知りました。

私が幸せを奪っていたから、嫌われてもしかたなかったと思いました。


「昔のことは忘れなさい。私が幸せにしてあげよう」


この人のそばにいれば、今の私も昔の私も幸せになれるかもしれない。そんな穏やかな生活をしていたある日、先妻の娘であるアリスが熱を出し寝込んでしまった。

医者を呼び、看病していると突然義理の姉にあたるマリネ様が来られた。



「貴女!姪に何をしたの!」


看病しているだけなのですが、どうして怒っているのか分かりませんわ。


「看病していますが、それがどうかしましたか?」


疑わしそうな目で見られています。


「きっと、貴女が毒でも飲ませたのではないの!」


ひどいことを言われました、やはり昔の行いが悪かったせいでしょうか?


「そんな事はしませんわ!」


あの顔は疑っているようです。私から、娘のアリスを庇うようにたちふさがりました。


「貴女みたいに人に嫌われるような女が、まともにアリスの面倒をみるわけなかったのですわ!結婚を反対すればよかったわ!」


「何もしていませんのに、どうしてそんなことを言われないといけませんの!」


「貴女はもう何もしなくていいわ!私がアリスを見るから!」


旦那様が仕事でいない為、それから義理の姉様が屋敷で知り合いの人達と看病しましたが、亡くなってしまいました。


「貴女が殺したのよ!」


そう、旦那様の前で義理の姉であるマリネ様が、私に罪をきせました。


「私はなにもしていませんわ!信じてください!」


旦那様の顔を見ると、私に疑惑を向けています。ああ、信じてはもらえないのですね。記憶を思い出す前の私が酷かったから。

悲しみにくれる旦那様を、慰める事もできない私は、それを眺める事しかできない。


「……今は何も聞きたくない!向こうに行ってくれ!」


今度もまた失敗してしまったわ……もうダメね。旦那様は私の言葉を信じてくれなかった。惨めだわ私。

頑張ったのだけど、ここには居たくないわ。お父様、私ダメみたい。修道女にでもなって、アリスの冥福でも祈るわ。


「貴女に、この家にいる資格はないわ出て行って!」


マリネ様の言葉を聞いて、もうダメだと思った私は簡単に荷物纏めて実家に帰りました。事情を話すと、お父様は好きにするといいと言ってくれました。

明日、遠くの神殿に向かって旅に出る事を決めました。離縁届けは、お父様が手続きをしてくれるそうです。修道女となって静かに暮らしていきます。


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