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第19話

不定期更新です。

神崎君が、帰った魔方陣の光が消えた後に見えたのは別れた元旦那様でした。どうして?思ってまるで金縛りにあったみたいに動けません。


「旦那様?」


思わず昔の呼び方で呼んでしまいました。気が付いた元旦那様が、こちらに向かって来ていきなり首を絞められました。


「お前が悪いんだ!お前の所為で……死ね!!」


苦しい…恨まれているのは知ってました。でも、これ程とは…ごめんなさい。息が…でき…ない。


「…ごめん…な…さい」


目が…霞む…雨?顔に…降ってくるわ…子供達は…どこ?もうダメ…。


「やめろーっ!!姉さん!!」


遠くから弟の声が聞こえました。ここに居るの?


「ごほっ…げっほ…シ…オン?」


「良かった!姉さん!間に合った」


弟のシオンです。抱きしめられました。涙の滲む目で良かったといいながら腕の中に閉じ込められています。


「シオン、伯爵は捕まえたぞ!」


弟の腕の中に居た私は、近くで懐かしい声が聞いてしまいました……まさかこの声はもう一人の元旦那様?

胸の痛みが蘇り体が震えます。


「…どうし…て旦那様達が…居るの?」


二人の元旦那様が私の目の前にいます。できるなら二度と会いたくない私の過去の痛い思い出の人達です。


「姉さん、詳しい話は後でしよう。宿に行って休んだ方がいい」


私の身体を労わる弟が優しく言ってくれます。ですが私にはおばさん達や子供達が居ますのでここで別れる訳にはいかないです。


「でも、私には連れがいるわ。今までお世話になった人達よ」


そう話すと弟が大丈夫だと頷きました。


「分かった姉さん、あの人達も一緒に宿に来て貰おう」


宿に行って詳しい話を聞きたいと思います。こんな偶然に驚きました。そして、幸せになったと思った元旦那様達が、どうして幸せな顔をしていないのか知りたくなりました。私と別れて幸せを掴んだ筈なのに、とてもそんな風に見えないのですから、彼らの身に一体何が振りかかったのか?殺されそうになった私は聞かなければいけないのだと感じました。


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