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第9話:チェーンカッター-Chain cutter-

※小説家へなろうへ移植する際、エキサイト翻訳の英文追加を行っております。今回も一部シーンの追加をしています。判別がしやすくなるように目印をしておりますので、確認してみてはいかがでしょうか?


>更新履歴

・2015年5月7日午前1時57分付:行間調整、前書きコンパクト化。

 西暦2014年5月9日午後1時35分、綾瀬エリアでは1つの集まりがあった。勢力としてはバラバラだが、彼らは違う人物に呼ばれてきたのだ。


「我々が倒すべき存在、それはクラウド=ノエルに他ならない」


 背広に狼の覆面と言う姿の若い男性が、拡声器を持って集まったメンバーに訴える。


そして、この会場でクラウド打倒を呼びかけた人物、その正体は九音玲二くおん・れいじだったのだ。


【あの狼の人物、もしかすると九音玲二かもしれない。どうやら、彼もIKS47に利用されていた悲劇の敵役かもしれない】


 それから数分後に、つぶやきサイト上にコメントと添付された写真がネット上へ拡散していく。そして…。


##


【なんだと?】

【これは、どういう事なんだ?】

(中略)

【九音もIKS47を裏切るのか? IKSを組織したのは彼なのに】

【おそらく、上層部と何かあったのかもしれない。あるいは、上層部が暴走したのを自分だけでは止める事が出来ないから援軍を頼むとか】


 つぶやきからも、九音がIKS47を見限ったような内容が多いのだが、中には彼がIKS47を見限る理由が分からないというネット住民もいる。


【しかし、覆面をしているのに九音と分かってしまうのは…】

【変装の意味がない】

【偽者説やものまねタレント説も浮上したが、こればかりは九音の勝ちだな】

【狼の覆面に、特殊な加工がされている。これはARグラス等ではないと見る事が出来ないだろう。この写真は特殊なカメラで撮ったものかもしれない】


 九音の仕掛けたトリック、それは狼の覆面がARという拡張現実を利用した物だったのである。


 今回使用した覆面はARグラスに代表される物ではないと、目の部分に浮かび上がる紋章を確認する事が出来ない。つまり、これが偽者対策の〈すかし〉の役割をしていたのである。


#####


 西暦2014年5月9日午後1時35分、業平橋近辺ではチーム・トルーパーと緑色のイージスが戦闘を展開していたのである。


《ターゲット、動き出しました》


『一気に攻め込む!』


〈レーザーダガー〉


 イージスAIの指示を聞き、彩月さいげつハルトがレーザーダガーのアイコンをクリックし、イージスのレーザーダガーを装備して突撃する。


「しまった!」


 即座散開という指示があったのだが、それに出遅れたトルーパーの1人がレーザーダガーの直撃を受けて気絶する。


『これならいける!』


 トルーパーの1人を撃破し、隣にいたもう一人にも攻撃を仕掛けるのだが…。


「我々、チーム・トルーパーを甘く見てもらっては困る」


 もう一方の大型シールドを持ったトルーパーは寸前でガードに成功した。その後、大型シールドをその場に固定し、背中のランチャーからフラッシュグレネードを発射する。


『フラッシュグレネードか?』


 ハルトは若干の操作ミスはあったかもしれないが、各種武装がブラックイージスと違う部分もコンマ数秒の操作ラグを生み出した原因かもしれない。


《生体反応は目の前に4つしかありません。残りはどこに?》


 強力な爆発音と特殊な煙の影響で、イージスAIも目の前で起こっている事に対し、困惑をしているようだった。


「このチャンス、無駄にはしない!」


 トルーパーリーダーがチェーンガンで攻撃、他のメンバーもそれに続くかのように攻撃する。


《ダメージ率80%オーバー! このままでは―》


『まだだ!』


 ダメージも蓄積し、このままでは…と判断したハルトはホーミングレーザーで攻撃を仕掛けるが、向こうの判断が一枚上手と言うべき幕切れだった。


「決まりだ―」


 赤肩のトルーパーが杭の部分がビームで出来ているパイルバンカーを構え、その直撃を頭部に受けたイージスは機能を停止させた。ハルトも気づかなかった、まさかの奇襲である。


〈アイドル・クラッシャー終了。イージス機能停止、部隊全滅。チーム・トルーパーの勝利となりました〉


 終了アナウンスと共に歓声が沸いた。ある意味でも大番狂わせとも言える展開が起こったのである。

「あのイージスを倒したぞ!」

「信じられない!」

「お前たちこそ、真の英雄だ!」

観客の中には、イージスに勝利した事は今後のアイドル・クラッシャーに影響が出るのかもしれない…と思っている人物もいた。


『動けるか?』


 ハルトはサブシステムでイージスAIに呼び掛ける。メインに関しては、先ほどの攻撃で機能を停止している為である。


《申し訳ありません。まさか、相手の奇襲攻撃に気付かなかったとは…》


 ハルトの問いよりも先に、イージスAIはハルトに対して謝った。


『今回に限っては、相手の方が一枚上だったという事だ』


《システム復旧しました。これより、ガレージへ帰還します》


 機能停止してから10秒足らずでシステムは復旧し、イージスは何処かへと飛び去ってしまった。この回復力に関してはトルーパーリーダーも驚いている。

「驚いたな。まさか、あれだけのダメージを受けながらも即座に回復するとは」

「アイドル・クラッシャーが終了処理をした事で、システムが復旧したという扱いではないでしょうか?」

「確かに、アイドル・クラッシャーはゲームと言う側面がメインに出されている。しかし、実戦ではイージスのような回復力を持った兵器が投入されれば…」

それぞれのメンバーが思う所はあるのだが、作戦は終了したので撤収をする事にした。


 その頃、この試合を北千住付近のファストフード店で見ていたのは、身長175センチ、背広、黒髪のロングヘア、眼の色は黒と言う男性だった。


 彼の目の前にはARブレスと言うガントレット型の多機能端末が置かれており、それで試合の様子を見ていたらしい。


 それに加えて、彼が座っている席は4人用スペースだが、席の奥には何処かで見覚えのある鉄仮面が置かれている。


「あの無敵と言われていたイージスでも、パイロットの技量の差で試合はひっくり返る事もある」


 彼はホットコーヒーを飲みながら、一息をついているようにも見えた。


「アイドル・クラッシャーにチートは不要と言う事か」

コーヒーを飲み終えた彼は、店を出て10メートル辺りで持っていた鉄仮面を被る。


「しかし、チートが好まれている業界が存在しているのは事実だろう。それを含めた対策が急務なのか」

ファストフード店で彼が鉄仮面を外した理由は、フルフェイス禁止と言うのもあったのかもしれない。


 同じ試合を観戦していた人物は、もう一人いた。時間は午後2時の事である。


「緑色のイージスか。既に黄色、紫も稼働を開始し、動画サイトでも盛り上がっている」


 綾瀬にあるコーヒーショップで店に置かれたテレビで視聴していたのは、九音玲二だった。テレビで放送されているのは中継録画の物だ。


「結局、この世界の裏で動く芸能事務所の正体を暴く事も出来ないのか」

九音は自分の力に関して限界を感じていた。


〈この世界が超有名アイドルのプロデューサーによって全てが握られており、彼の意見は絶対である〉


 この一文は、一種のチェーンメールで送られてくるコピペである。しかも、このメールは超有名アイドル関係者以外に無差別で送られているという現実がある。


 一種の不幸の手紙や幸福の手紙等の部類と違い、行政機関が存在さえもスルーする位なので、何かの圧力で調査できないというのが現状だろう。


 チェーンメールの話題が派生し、【この世界は超有名アイドルが掌握したディストピアである】というテンプレも誕生した位には有名な物と言えるかもしれない。


 しかし、これはアカシックレコードにも似たような記述があり、一説にはアカシックレコードのコピペとも言われている。


###


 5月9日午後2時、西雲冬真にしぐも・とうまはアカシックレコードの解読に成功した一方で、衝撃的な記述を発見したのである。


「アカシックレコードの正体、それは無数のデータが収録されたデータベースである」

西雲は発見した記述を読んでいた。そして、その記述を読み進めていく内に…。


 このデータベースに含まれる物、それは全てが真実ではない一方で、全てが嘘と言う訳ではない。


 それをどのように利用するか、それは使用者にゆだねられる。


 我々としても想像を絶する技術を生み出してしまった事に対し、後悔をするようにもなってきた。


 この技術が悪用されれば、間違いなく地球は消滅してしまう事は避けられないからだ。


 本来はAという用途で生み出された物が、Bと言う用途に利用されたり、Cと言う用途、Dと言う…。


 このような事は、ある程度想定して開発されている技術だが、中には犯罪行為にアカシックレコードを使用する者も現れるだろう。


 全ての世界には「絶対」と言う物はない。「奇跡」と呼ばれている物にも色々な裏付けがあって起こる物もあるだろう。


 中には、その「奇跡」を悪用してビジネスにつなげようとする勢力がいる事は容易に想像できる。


 それ以外には、「自分たちの思想が絶対であり、他の思想は消えるべき」等と叫ぶような人間が現れる可能性も容易に想像できる。


これらの事柄はアカシックレコードに記されており、他の世界にも同じようなメッセージは伝わっている。


 それでも、他の世界の人間が君たちの世界に介入する事は不可能に近い。


 タイムマシンに該当するような技術を開発する事は可能である一方、タイムパラドックスを起こす可能性がある。


 その為に、アカシックレコードの記述変化を防止するという目的の為に、タイムマシンは開発しないように呼びかけている。


 それを踏まえて、このアカシックレコードを解読した人物、あるいは存在に頼みがある。


 アカシックレコードを悪用しようとする存在を全て根絶する事は不可能ではないが、困難である事は間違いない。


「そこで、特殊なアカシックレコードへアクセスできるキーをファイルに封印した。この世界における封印の場所―」


 この項目を読んだ西雲は、息をのむような気持ちになった。封印の場所、それはインフィニティ・ピースだったのだ。


###


 5月10日午前10時、この時間帯だけでも黒いイージス、紫のイージス、黄色のイージスが目撃されている。


 そんな状況で、オリジナルイージスが竹ノ塚近辺で戦闘を展開していた。相手はIKS47・チームBで、元超有名アイドルを中心としたチームである。


《ターゲット、全て補足。せん滅できます》


『見せてあげるわ! イージスの力を!』


 フェザーファンネルに搭載した新型ホーミングレーザーが、全てのターゲットに命中する。そして、その一撃だけで周囲のターゲットは全滅。


〈アイドル・クラッシャー終了。IKS47・チームB全滅、イージスオリジナルの勝利となりました〉


 名称に関しては、イージスが複数登場した事によりイージスオリジナルと名称を変更し、それがそのまま受理されていた。


『次はどうするの?』


《次は、様子を見る為にも補給に戻ります。オールレンジホーミングブラスターは、エネルギーの消費が最も激しい武器です。連射は出来ません》


 イージスAIの指示を聞く形で水上沙夜みなかみ・さやは、一度イージスと共にガレージへと戻る事にした。


 同刻、秋葉原では久しぶりに姿を見せた人物とIKS47・チームAが試合を展開していた。

「私は予選には参加しないけど、大丈夫なの? アイドル・クラッシャーの本戦は予選に参加している者同士で戦わないとポイントが得られないと聞いてるけど」


 チームAが戦っている相手、それは上条麗菜かみじょう・れいなだった。


 彼女の場合は今でこそチーム・ルシファーに所属しているのだが、アイドル・クラッシャーへの参加は消極的な姿勢に変わりはない。


「そんな事は関係ない! 我々の目的は超有名アイドル思想に反する勢力を駆逐する事よ!」

口が滑ったのかは不明だが、リーダーとは違うメンバーの一人が上条に対して反論をする。

「なら、こっちも手加減をする必要性はないようね」

上条が指をパチンと鳴らすと、それと同時にステルスシステムを解除して姿を見せたのは黄色のイージスだった。


 黒、緑とは異なり、全長が4メートル、武装に関しても長距離リニアレールガンや両肩のシールドキャノン、高速移動用バーニアユニット等の部分が違っているように見える。


《その指示を待っていたよ~! さぁて、誰から先に…と思ったけど一斉射撃で速攻を決めるよ!》


「そうね。速攻勝負で決めて、次のエリアにでも向かおうかしら?」


《りょーかい! 長距離リニアレールガン、パルスブラスト、ホーミングレーザー、リフレクタービーム、シールドキャノン、一斉発射だよ~!》


 上条の指示を聞いたイージスAIは、各種武器のセーフティーを解除し、一斉射撃の準備を始める。AIのテンションは、緑タイプよりも明るく、ポジティブ思考のようにも思える。


 右腕に固定型の長距離リニアレールガン、左手には手持ち型の小型ビームピストル〈パルスブラスト〉を構えてセーフティー解除と同時に発射する。


 次に、肩から展開されたリフレクタービットを射出、その後は腰に装備されたビームキャノンをリフレクタービットに当て、広範囲にビームが降り注ぐ。


 最後には肩のシールドが変形し、キャノン砲に変わった所で速射、気が付くと上条が追い打ちをかける前には全てが終わっていたのである。


〈アイドル・クラッシャー終了。IKS47・チームA全滅、チーム・ルシファーの勝利となりました〉


 ルシファーの勝利を聞くと、周囲からは拍手だけではなく歓声も聞こえる。


【上条恐るべしか】

【何て火力を持っていたのか?】

【これが、イージスの力なのか?】


 ネット上のつぶやきでは、改めてイージスの猛威に関して再確認をしたようでもあった。


「上条麗菜、あなたもかつてはアイドルだったはず。それが、どうしてアイドルを捨てるような行為に走るの?」

倒れていたアイドルリーダーが、上条に尋ねる。しかし、上条が答えるような気配はない。そんな中、口を開いたのは…。


《そりゃあ、あれだけの金に物を言わせるような商法が拡散したら、他のアイドルには勝ち目がないっしょ?》


 何と、それに答えたのはイージスAIだったのである。これには、周囲の観客やチームAの起き上がったメンバーも驚いていた。


《超有名アイドル以外が存在してはいけないとは誰も言っていないけど、あのムードでは超有名アイドルが理想の存在って言ってるような気配だし》


 周囲の観客にとっては図星とも言える発言だった。そして、彼女(?)の話は続く。


《どう考えても、自分たちや他の超有名アーティスト等よりも下の実力の超有名アイドルが絶対的支配者って、この日本その物がディストピアじゃないの?》


 話を聞いて逆上したチームAのメンバーが攻撃を仕掛けようとするが、その攻撃を受け止めたのは上条のシールドスラッシュだった。


《そんな状況で上条がアイドルに復活できる訳がないじゃない? それに彼女はディーヴァシステムのサンプリング―》


「ストップよ! イージス」


 イージスAIが何かを言おうとした所で、上条は叫んでイージスを止めた。そして、イージスもそれ以上は口を閉ざす。


「これだけは言わせてもらうわ。今の超有名アイドルでは、世界に勝つ事なんて到底できない。それこそ、海外では音楽ゲームや同人シューティングゲームの楽曲が支持されている…」


 そして、イージスは再び姿を消した。あのイージスが無人機なのかは不明だが、何処かへと向かったと思われる。


「金の力で得たようなチートで、私が今まで築いてきた物に立ち向かおうなんて、10年早いわよ!」


 イージスが姿を消したのに続くかのように、上条も姿を消していた。イージスAIが言おうとして止められた事とは一体…?


 余談だが、チーム・ルシファーは1人チームではなく、10人ほどのメンバーで構成されているらしい。


 オリジナルイージスが、あっさりとIKS47・チームBを撃破した頃、西新井大師近辺では紫のイージスが姿を見せていた。

『バカな? 紫のイージスだと』

パワードスーツを装備したリーダーと思われる人物が驚く。


 デザインは他のイージスと似たり寄ったりだが、ロングスカートを連想するような特殊な半透明ビームシールド、背中のバックパックにマウントされた2本の刀がメインの近接戦闘タイプである。


「君達に、〈彼女〉を倒せるかな?」


 紫のイージスを所有していたのは、何とチーム・ランスロットだった。リーダーである赤騎士の姿もあるが、それ以上にインパクトを持っていたのは紫のイージスだ。


『イージスを持ってくるとは、ルール違反じゃないのか?』


『アイドル・クラッシャーはコスト制のバトルではない。新戦力の投入はルールでも認められている立派な作戦だ』


 チームBのリーダーの言う事も一理あるが、赤いSF系パワードスーツ姿のランスロットの言う事も一理あった。


「しかし、イージスとは言え、黒いイージスが敗北したという話も聞く。そして、偽イージス事件と同じように〈ガワ〉と言う可能性もある」


 チームBの構成員の一人は余裕の発言をする。確かに、黒いイージスはチーム・トルーパーの前に敗北した。それを踏まえれば、イージスに勝つのは不可能ではない事を意味する。


『我々でも勝てるという可能性があるという事か』

リーダーが、一斉攻撃を指示したのだが、赤騎士は、それを予言していたかのように一言だけイージスに指示を出した。


「イージス、加減は無用だ。あの巨大ユニットだけを撃破しろ」


《了解しました。マスター》


 次の瞬間、赤騎士の指示を聞いたイージスはバックパックにマウントされた刀らしきものを分離、それを構えるのだがビームの刃は普通に見える。


「そんななまくら刀で、我々の部隊を倒せるとでも―」


 そして、相手が挑発し終えるよりも早く、巨大ユニット複数は、ビーム刃によって全てが行動不能になっていた。


〈アイドル・クラッシャー終了。IKS47・チームK全滅、チーム・ランスロットの勝利となりました〉


 周囲も、ほぼ秒殺に近い決着に驚く。何が起きていたのかと言うと―。


 紫のイージスが刀を構える瞬間、刀のビーム刃部分が巨大化、その刃はイージスの全長よりも3倍は長く更に巨大な刀に変化したのである。


 そして、その刀を振り下ろし、直線上にいた部隊を全滅させ、勝負が決まった。


 チームKは、紫のイージスが振り下ろした斬艦刀に真っ二つにされるという結果となっていたのだ。


###


 5月17日、第1次予選は終了したのだが…何と残ったメンバーは8チームになっていた。どうやら、不正データ、八百長等の理由で失格になったらしい。


 その結果、2次予選以降を省略し、即座に本戦と言う状況となった。


〈チーム・アリス〉


 リーダーは翼羽よはねアリス、メイドファイターチームとして有名であり、アリス自身もスキルが高い。


 アリスの実力は、チーム・2課ポリスやチーム・アマゾネスといったパワー系を撃破した事で証明済み。


 予選ポイントは8位。


〈チーム・パンツァー〉


 リーダーは蒼井あおいつばさ、重戦車等を思わせるパワードアーマーを使用し、メンバー数は1人チームを外すと、最少人数の5人。


 彼女たちのコンビネーションには定評があり、チーム・テニスやチーム・スイミング、チーム・ジャイアント、チーム・バスケと言った連携を得意とするチームを撃破している。


 予選ポイントは7位。


〈イージスAI&水上〉


 リーダーは水上沙夜、本来は別のゲームで採用される予定だった2足歩行ロボットであるイージス。しかも、修理や補給ユニットもいないソロ参戦。


 その火力は想像をはるかに超えており、IKS47・チームAを筆頭としたIKS47派生チーム全般、チーム・ウロボロス等のチートチームを次々と撃破している事には圧巻の一言。


 予選ポイントは6位


〈チーム・ランスロット〉


 リーダーは赤騎士、チームメンバーは8チームの中で一番多い500人強。しかし、今回はその中から厳選されたメンバーを投入するらしい。


 彼らの戦略は目を見張る物があり、予選ポイントで逃げ切れたチーム・トルーパーやチーム・メガブレイドを追い詰めた。


 予選ポイントは5位。


〈チーム・メガブレイド〉


 リーダーはメガブレイド。過去にアイドル・クラッシャー1にも出場経験があり、その際は決勝まで残っている。


 唯一のアイドル・クラッシャー1を経験しているチームの勝ち残りで、経験は圧倒的に他のチームを凌駕している。チーム・レギオンにも勝利し、大金星を獲得した。


 予選ポイントは4位。


〈チーム・トルーパー〉


 リーダーはトルーパーリーダー(コードネーム)、重装甲はスピードで苦戦するという法則が通じないのが彼らである。


 チーム・レギオンをあと一歩まで追い詰め、イージスを2体倒した数少ないチーム。


予選ポイントは3位。


〈イージスAI&ハルト〉


 リーダーは彩月ハルト。黒いイージス及び緑色のイージスを乗りこなすポテンシャルは、色々な意味でもブラックホースの予感。


 今回は黒いイージスで参戦するが、その能力はオリジナルイージスとほぼ互角と言われ、イージス同士の対決ではわずかな差で勝利している。


 予選ポイントは2位。


〈チーム・レギオン〉


 リーダーはレギオン。詳細が色々と不明なチームで、ほとんどのネームドチームを撃破している。


 唯一撃破できなかったのは、チーム・メガブレイドのみ。


 予選ポイントは1位。


###


 5月17日午前11時、九音に送られてきたメールと同じ物を西雲も掲示板経由で手に入れていた。


 そして、このメールの送り主は、予想外の存在から送られてきたのが判明したのである。


「これは、他に証拠を揃える必要がありそうね」

西雲は、これを即座に公表する訳にはいかない…と考えていた。もう少し、パズルのピースを埋めてからではないと同じ事を繰り返すのでは…と。


#####


 次回予告


 本戦での激闘の末、決勝の対戦カードは水上とチーム・アリスだった。しかし、その対決途中であるチームが突然介入してきた。


 その時に現れた集団、それはアイドル戦争で根絶されたと思われていたチートアイドルと、クラウドだったのである。


 しかも、クラウドはチーム・レギオンとして密かに本戦にも参戦していたという事実は、周囲に衝撃を与えた。


 そして、遂にイージスに隠されたシステムが起動する。その名は…。


 次回、連鎖のアイドルソング『誰が為の理想郷』


「超有名アイドル商法の連鎖を断ち切れるのは、誰なのか?」


#####

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