第7話:ディスアピア -Dystopia-
※小説家へなろうへ移植する際、エキサイト翻訳の英文追加を行っております。 今回は、単語の意味的な部分を考慮し、ディストピアをエキサイト翻訳して追加と言う特殊ケースで翻訳をしております。あとは微妙な部分を変更しています。VOL3→ナンバー3
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・2015年5月7日午前1時39分付:行間調整、前書きをコンパクト化
西雲冬真のコミュニティで放送されているネットラジオ《アカシックレコード・プロファイル》は5000人と言うコミュニティ会員、1万人以上のファンを持つ人気ラジオ番組である。
その人気は海外にも飛散している傾向がある。そして、最近ではマスコミも彼女のアカシックレコードにアクセス出来ると言われる力に興味を示しているように見える。
彼女の力は、本当なのだろうか? その真相を知る人物はいないという。ネット上でも事実なのかネタなのか線引きが難しいとする意見がある。
それは、虚構のネタと思ったら現実の物になってしまったという事件があったからなのかもしれない。
「私の名前は西雲冬真。世界の中に存在するアカシックレコードにアクセス出来る力を持っています」
彼女が主に解説する単語は、アカシックレコードからのキーワードではなく、ネット上で解説が必要そうな単語を見つけ、それを解説しているようだ。
最近では、ごく一般的にネット上で使われる用語に対してもミニ解説をしたり、ブログ等で用語解説の補足を行う事もしている。
「今回は、解説を前に少しトークをしようと思います」
少し前に【超有名アイドルに支配された社会って、ディストピアじゃね?】というようなディストピアに関するコメントが多く寄せられていました。
ディストピア自体は『絶望郷』で、ユートピアとは反対の意味になるわ。詳しい意味等は、各自で調べてもらった方が早いのかもしれない。
ここで言える事は【超有名アイドル以外がコンテンツとして一切存在しない世界は、間違いなくディストピアである】と言う事。
近い将来、音楽業界はディストピア化してしまうのも時間の問題になってくるのかもしれないわね。
どの業界にも光と影があるのは、どの世界でも一緒みたい…って、この話をすると前みたいな流れになるから、この辺りで切り上げるわね。
「解説する用語は、アイドル・クラッシャー2。アイドル・クラッシャー自体は以前に説明したけど、2になってからルールも一部で変更されてるの。だから、今回は変更点だけを抜き出して説明をしていくわ」
アイドル・クラッシャー2では、従来通りの1対1と1対多数も認められているけど、今度はリーダー機制度と言う物が導入されたの。
リーダー機制度自体はローカルルールとして運用されていたという説もあるけど、それを実際に運用していたのは一部のマイナーコミュニティのみで、実際に公式導入されたのは2が初と言われている。
時間制限と言う概念は存在しないから、どちらにしても一方が戦闘不能になるまで…という従来からのルールに変更はないみたいだけど。
1の途中から全滅制度では時間がかかり過ぎるという事で、スピード感を求めた結果がリーダー機制度なのかもしれない。
この辺りは諸説あるから、どの説が正しいのかは断言できないけど。
次に説明するのは、生身VS生身以外も可能になったという事。これには「ルールとしては以前にもあったような?」と思う人もいるはず。
しかし、これもローカルルールの域を出ていなかった。他にもアイドル・クラッシャーと同じような概念を持ったゲームが発表されていた事もあって、ライセンス独占という考えが上層部にあったのかもしれない。
基本的にはガイドラインに違反していない物と言う制限はあるけど、車両、ロボット、重機の持ち込みが可能になった。さすがに、戦闘機クラスやロボットと言っても10メートルを超えるような物は弾かれるけど。
ロボットに関しては、既に警察等でも共通フレームの対暴徒用ロボットが運用されていたから、もしかして…と思った人もいるはず。
その代表格がチーム・2課ポリスのポリスロボットね。あれは、元々架空のロボット漫画で警察に所属していたロボットがあって、それを参考にして作ったみたい。
実際に警察が運用しているロボットは、あそこまでシャープなデザインではないけど。
(中略)
後はチートを巡る動きかな。公式で認められていない違法改造、違法パーツの導入は検査の段階ではじかれるけど、それでも100%ではない。
中には〈ガワを正規パーツ〉にした違法パーツも横行しているみたいね。これに関しては大きく報道されていないけど。
下手に大きく取り上げて、他の外国に影響を与えないようにしているのが明らか…。
実際、アイドル・クラッシャーの武装は軍事転用可能とも言われているし、イージスもディーヴァシステムも元々は軍事転用出来る技術というのも大きいかもしれない。
そう言った部分を踏まえて、チートに関しては厳重に警戒をしているみたいよ。
スポーツの世界でも、ドーピング等が一時期問題になっていたのと同じ。ズルをして勝ったとしても、それが本当の勝利と言えるのか?
価値のない勝利にこだわるよりは、価値がある敗北を選びたい。
そして、BL勢や超有名アイドルファンが作品の宣伝に利用する目的で上位を独占するようなランキングより、もっと別なランキングには載らないような作品に巡り逢いたい。
少し脱線しそうになったけど、チートに関してはその位かな?
(中略)
「それでは、また次回にお会いしましょう」
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西暦2014年5月8日午前8時、ゴールデンウィークも明けて、チートジャマーシステムがスーツなどに実装されるようになったのは、この辺りである。
各地域のアンテナショップは平日なのに大混雑と言った気配になっている。チートジャマーに関しては使用の有無は移行期間中に関しては特に言及はされない。
移行期間を過ぎた場合は警告が与えられるが、移行期間は本戦予定の7月と言う事もあって、若干の余裕はある。
付け替えが面倒であれば、システムを実装済のスーツを購入して参加するという手もあった。3割に近いユーザーは、この方法でチートジャマーを手に入れている。
しかし、チートジャマーを装備していないと本戦には出場不可と言う事もあって、予選を前にして早めの準備を考えていたのだが、この混雑を見ると同じ考えの人間が多い証拠と言える。
公式のアンテナショップ以外にも、アイドル・クラッシャーの整備が可能な施設ではチートジャマーの取り付けを行っており、大体が5分~10分で終わる。
それでも行列全てを捌けるような状態ではなく、あまりの混雑に他の場所へ移動するユーザー等は多い。
そんな混雑をしている状況でも、事前にチートジャマーを独自に開発して装備していたチーム、チートジャマーの装着不要と判定されたチームなどは普通にアイドル・クラッシャーへ参戦している。
予選に関しては既に7日から始まっているのも、この混雑が激しい原因かもしれないが…。
〈速報:某作品のグッズくじが発売からわずか10分で完売。ロット買いの某作品信者や転売屋に抑えられたか?〉
そんな中、このようなニュースが流れ、警察が出動する流れとなった。
転売屋と言う単語を発見するたびに出動する警察も大変だが、アイドル規制法案でCDチャートの水増し等を連想させるような販売方法や購入方法は禁止されており、グッズのロット買いをしたファンが大量に検挙される事になった。
当然だが、大人買いに関しても摘発の対象となっており、人気作品に関しては1人1個という購入制限が付けられるほどになっている。
このようなケースになっているのは、現状では3次元アイドル全般と脅迫事件等も発生した事のある某作品のみだが…。
【これは、某漫画も同じ事になりそうな気配がする】
【アイドル規制法案に某バスケ作品を入れてもらうように提案をしよう】
【おそらく、IKS47が懸念していた世界が現実の物になりそうな気がしている】
【倒すべきは、BL勢だという事が判明したな】
【BL勢を根絶せよ!】
【今こそ、IKS47の目的を達成する時!】
ネット上では、このようなやり取りが活発になろうとしている。
実際、これも【超有名アイドル復活の為に情報操作している】と一蹴する勢力も多く、事実とかけ離れている可能性があった。
果たして、真実はどこに存在するのか…。暗躍する組織が多い中、警察も情報を収集している。
そんな中で〈ある疑惑〉に関して、証拠が浮上している事を理由に真実味が増したという話があった。
【そう言えば、IKS47に関して国家転覆を考えているという話があるのだが?】
【彼らの場合は国家転覆ではない。そう思うのは勝手だが、今でもBL勢に支配されようとしている状況では…】
【どちらにしてもIKS47の企んでいる事は、超有名アイドルの復活ではない】
【超有名アイドルの方が知名度があるというより、そちらの方が苦情が来ないというべきか?】
【警察が逮捕されたBL勢の人物から話を聞き、証拠を固めつつある話が流れている】
【クラウド=ノエルが抜けた事は、どのように説明する気だ?】
【クラウドに関しては説明が難しいな。スパイ説やIKS47を影で操っていた説もあるが、どれも妄想の域だろう】
【以前の動画の内容を見る限りでは、IKS47と同様にBL勢を憎悪を生み出す存在みたいに位置づけたかったと考えられるのでは?】
ある疑惑とは、IKS47が日本を支配しようとしているのでは…という物だった。
この考えはネットでも有名で、クラウド=ノエルが遠まわし的に言及していた事でもある。
当時は誰も妄想だと言って信じず、その結果が今回の事件に発展したのではないか、と。
しかし、全ての真相を暴く為にもIKS47の家宅捜索は欠かせない。
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時間を少しさかのぼり、5月4日午前11時55分、荒川河川敷では偽イージスと黒いイージスの戦いが展開されていたが、偽イージスは機能を停止している。
その一方で、黒いイージスは不意打ちを受けた形で直撃したショックカノンの影響で機能が一時停止、破片の方も河川敷に飛散する事となった。
『イージス、動けるか?』
《自動修復は完了した。すぐに起動できる》
『なら、この場から全力で退散する!』
彩月ハルトがイージスAIに離脱を指示、高速で荒川河川敷から離脱した。
その後、イージスを目視できなくなり、レーダーにも反応しなくなったのだが、どのような技術で離脱したのかは不明である。
5月4日午前12時、水上沙夜も偽イージスが気になり、補給終了後に荒川へと向かい、到着した頃には全てが終わっていた。
上空からは偽イージスの残骸が確認出来る。それ以外にもチーム・パンツァーの姿も確認され、更には別のチームも残っている。
《イージスが撃破された模様…違います。撃破されたのは偽イージスです》
イージスAIは、この光景を見て衝撃を受けていた。普段は表情を変化させる事のない超AIも驚きを見せるのだろうか?
『確かに。偽イージスは撃破されている。でも、それとは別の金属も確認出来るわ』
水上がコクピットハッチを開き、イージスから降りて河川敷に散らばった破片を調べる。そして、1つの破片を拾う。
(この破片は、イージスに使われている物と同じ?)
破片を見ている最中、水上は背後から銃口を向けられていると思った。
『あなたは何者ですか?』
水上に銃口を向けたのは、蒼井つばさだった。そして、彼女の後ろには赤騎士とウィッチリーダーもいる。
(イージス、事情を説明してあげて)
水上が他のメンバーに聞こえないように指示を出す。どうやら、水上にとって彼女達は一定の信用が出来るような印象を感じたのだろう。
《私の名前はイージス。この戦いは、アイドル戦争を思わせるような展開を見せています。とある1つの存在を巡る…》
イージスAIが3人に向けてオープンチャンネルで事情を話す。これには、3人も衝撃を受けていた。
「イージスの現物を見るのは初めてだ。まさか、こういった形で目撃するとは」
イージスを見ても驚くような表情をしていなかったのは、赤騎士だった。彼がメットを外すような気配も全くない為、どのような表情をしているかは読み取れない。
「これが、噂の1人チームであるイージスの主力、別名がオリジナルイージス…」
一方でメットを外したのは緑の髪でセミロング、前髪はぱっつん気味なメガネをかけた女性、チーム・ウィッチのウィッチリーダーである。
『オリジナルイージス、アイドル戦争を終結の引き金となった機体』
こちらも赤騎士同様にメットを外さなかったのは、つばさだった。そして、つばさのメットには謎の速報ニュースが流れる。
〈速報:黒いイージス、撃破される。撃破したのはチーム・パンツァーの蒼井つばさ〉
(はめられた?)
このニュースを見て驚いていたのは、ウィッチリーダーだった。どんな意味で驚いたのかは不明だが、速報としてアップされた事に驚いているように見える。
「どうやら、運営は何かを隠して黒いイージスを意図的に放置していたようだな」
赤騎士もニュースを見て驚いているのだが、その驚き方はウィッチリーダーとは違って顔には出さない。
『もしかすると、この流れは超有名アイドル復活を思わせるような気配がする』
水上は、それだけを言い残してイージスへと急いで乗り込み、そのまま別のエリアへと向かったのである。
2014年5月4日午前12時10分頃、都内某所で取引を終えた後のクラウド=ノエルはトランクケースからディスクを取り出し、すぐにデータを解析する。
〈インフィニティ・ピース ナンバー3〉
ディスクをパソコンで読み込ませた直後に表示されたタイトル、それは間違いなくインフィニティ・ピースの本物であるという証拠でもあった。
偽物やコピーの場合、タイトル画面が表示されない、文字データに破損がある等の不具合が存在し、それを使用した場合に起こる出来事は…。
「そう言う事か。あの2枚だけでは不完全だったというのは…」
ある人物から手に入れたディスク、それはインフィニティ・ピースと呼ばれる物のコピーと言う話だった。
「ネット上では特定の3人にデータを預け、それが無数にばら撒かれているという話だったが、そう言う事だったのか」
そして、彼は改めてディスク3枚を眺める。これで、IKS47を打倒する事も、コンテンツ正常化も同時にできるだろう…そう思っていた。
「これで全てのピースは揃った。まさか、あのような力があるとは予想外だが…」
ノエルは、インフィニティ・ピースの想像以上に力に驚きを隠せないでいた。そして、彼が狙う次のターゲットは予想通りの存在だった。
「IKS47も崩壊は時間の問題だ。残るは、BL勢と超有名アイドルの信者勢力を釣り上げるだけか」
テレビのリモコンを手に取り、チャンネルをニュースに合わせる。
『次のニュースです。国際流通正常化組織の幹部が日本に来日を果たし、日本政府や関係者とも接触する事を明らかにしております』
映像には空港に姿を現した幹部と思われる身長160センチの鉄仮面をした男性の姿とSP数人が見える。
別のテレビ局記者と思われる男性が鉄仮面の人物にマイクを向けて、来日の目的を彼に尋ねる。すると、彼の口からは予想外の単語が出てきたのである。
『我々の目的は、超有名アイドルを永久的にアカシックレコードから除外する事だ』
「超有名アイドルを除外ですか? それは一体、何の為に?」
『今の超有名アイドル商法は、ずばり賢者の石その物。人類が賢者の石に手を出した時、地球がどうなってしまうのかは想像に難くない。その為に別の世界から来日したのです』
鉄仮面の人物の一言を聞き、ノエルは何か疑問を抱いた。
「何て事だ。連中に先を越されたという事か」
その後、つぶやきサイト上の情報を調べると驚くべき情報が発見されたのである。
【国際流通正常化組織の幹部が別の場所で、某バスケ漫画クラスタに監禁されているという情報があったのだが…】
【こっちは、国際流通正常化組織自体が日本への渡航拒否されているって】
【自分がネットで手に入れたのは、某水泳漫画クラスタが日本へ来日しないように脅迫状を送ったとか】
【どうやら、あちこちでBL勢が国際流通正常化組織に悪意を向けているような記事がアップされているようだな】
【中には、それに便乗する形で炎上サイトや週刊誌も加担しているとか。彼らは、一体何が目的なんだ?】
【それは言わなくても簡単だろう。超有名アイドル復活を、彼らは望んでいるという事だ】
完全に裏を突かれた格好である。ノエルは何としても、国際流通正常化組織の幹部を見つけ出して真相を聞かなくては…と考えた。
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5月8日午前9時、西新井のガレージには黒いイージス以外に緑をベースにしたイージスに酷似した機体が組まれていたのである。
『ハルト、しばらくは緑色のイージスを使用してほしい。黒いイージスは一連の事件に加えて、一部のパーツで破損が激しい部分もある』
スタッフの通信を聞いていたハルトは、黒いイージスの時と同じスーツを装着し、緑色のイージスへ乗り込んだ。
《おはようございます。ハルトさん》
急に女性の声が聞こえる。オリジナルイージスAIと同じ女性の声だが、テンション等は違う部分が多そうだ。
この声を聞いたハルトは、どういう返答をすればいいのか悩んだ。黒いイージスのAIともオリジナルイージスAIとも違う対応をするべきなのか…と思った。
そして、結論を出したハルトは彼女に合わせる事にした。
『お、おはよう』
《朝から元気がないように思えますが、何かありましたか?》
『特に何かある訳ではない。ただ、超有名アイドルの動向が気になるだけだ』
《でしたら、このようなニュースがあります》
イージスAIがハルトに見せたニュース、それは…。
『あの時に感じた違和感の正体は、これだったのか』
偽イージス事件、その裏に隠されていた物。それは、愉快犯と言う単語で片付けられるような規模ではないのは分かっていた。
その中で〈このニュース〉が示している物は、一つの事件に関して強制的に幕を下ろすような圧力がかけられている。
〈BL作品規制法案、全会一致での可決に向けて加速か?〉
果たして、BL勢を全て締め出すだけでIKS47の言う理想の世界は完成するのか? ハルトは、別の勢力が何者なのか…と考えてた。
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5月9日午前10時、タイムライン上の話題はとあるニュースに集中していた。
【知ってた】
【何を今さら言っている?】
【そう言った流れだったのは分かっていたのに】
(同じ種類のコメントの為、省略)
【お前は今さら何を…】
【しかし、これを最初から知っていた人物がいたとして、その人物が全てを公表しても『証拠がない』で蹴られていただろうな】
彼らが話題にしていたニュース、それはIKS47の目的だった。目的と言っても、超有名アイドルの復活ではない。
「我々の目的、それは日本のコンテンツ業界で全ての歪みとなっているBL勢の根絶である。彼女たちを駆逐する事、それが日本にとっても有益なのだ」
これは、芸能ニュースで報道された記事の一部で、九音玲二のコメントと言われている。
果たして、この事件の真相はどこにあるのか?
同日午前10時30分、北千住にあるアミューズメント施設で麻雀ゲームをプレイしていたのは、鉄仮面の人物だった。
「いよいよ動き出すのか…クラウドが」
彼はクラウドの動向が若干気になっていた。彼は九音が何かを行おうとしていたからこそ、IKS47を離脱して独自行動を取るようになったはず。
「どちらも掲げる理想が違うだけで方法が同じと言う事になれば、それは別の世界に存在する技術を投入したとしても暴走を止めなくてはならない」
彼は時々鉄仮面に触れるようなしぐさをしながら、右手では画面をタッチして不要な麻雀牌を捨てていく。
周囲の人物は鉄仮面をしている彼を痛い人を見るような眼で見ている訳ではなかった。だからと言って、BL勢とみなして警察に通報もしない。
彼を通報したとしても何も変わる事はない。結局は、超有名アイドルもBL勢も莫大な利益が欲しいだけなのである。例え、他のジャンルが衰退しても自分たちが良ければお構いなし。
そうした状況で、妙な格好をした人物を1名通報したとしても世界が変わる事は決してない。そう思っていたのかもしれないだろう。
「変わらない世界など、存在しない。同じ超有名アイドルが永久不変、未来永劫、この世界に存在する事は…」
何かが揃った事を確信し、彼はリーチと書かれたパネルをタッチする。タッチしてすぐに、相手が捨てた赤い五萬を見逃すはずがなかった。
「決して、ない!」
鉄仮面の人物がロンパネルをタッチすると、龍が現れる演出と共に役満と表示された。
彼の決めた役満に対し、周囲の客や同じマージャンゲームをプレイしている客から盛大な拍手が…という光景は、非常にシュールな物だった。
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次回予告
遂にIKS47が真の姿を見せる。彼らの目的は超有名アイドル復活ではなく、BL勢の根絶だったのである。
そして、九音は「BL勢を根絶しなければ、日本のコンテンツ業界は破滅する」とまで断言した。
それらを全て予測していたのは、意外な事に西雲冬真だった。
彼女が大型サーバーであるアカシックレコードから読み取った、衝撃的な予言内容とは?
次回、連鎖のアイドルソング『アカシックレコード』
「超有名アイドル商法の連鎖を断ち切れるのは、誰なのか?」
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