短編小説
これは、夢だろうかそれとも現だろうか
女は感じる、それが現であることをそして夢であることも
女はただきょとんとしぼんやりしている
暗く感じ夜だろうかそう感じる、空気は温かく異様な気持ちに包まれる
体を感じず、意識を感じず、ただぼんやりと
時を感じず、場を感じず、ただぼんやりと
ただ、月の光が蝶を照らす
それに続くように蝶は華を照らす
ただ、一匹その場にいない消えるような狐がいる
霞で見えないがただいる、そう感じる
女は言う
「私は死んだのか」
狐はなにも答えぬ
女は意外だった、狐を妖の類と思っていた
女は言う
「私は人を操り国をみだした、不敬であり穢れであろう」
女は恐れていた来るであろう、苦を
狐は立ったまま言う
「惑わされたのであろう、憑かされたのであろう、執着が形をなし、成り果てる」
女は驚いた
狐が喋ったことではない
狐が言葉をいい気がついたのだ、自分が狐になっていることを
「妖になってしまったのか」
女は言う
狐はなにも発しず、ただ日が昇る方をみている
やがて、日が昇りはじめる
それと同時に雨が降り、狐の嫁入りのようだった
それは、女が狐になっているのを歓迎しているようだった、泣いているようだった。
ただ狐はそこにいる、消えてしまいそうな儚く
夢は覚めることを知らず
現は抜かすことを知らず
ただなにも区別がつかず、胡蝶の夢のように
私、藤原永遠の短編小説の一作目でございます。
童者でございますが、是非楽しんでいろいろ考察などをして読んでみてください。いずれわかる日がくるかもしれません。




