欲望の向かう先
何か美味そうな匂いを感じ気怠い身体を起こした。台所の方からは二人の笑い声が聞こえてきた。
自分のしたことをゆっくりと思い出す。幻覚を見ていたり、夢でなければ二人の彼女ができたということになる。本当に冗談みたいな話だ。
立ち上がり水を飲むために立ち上がり台所へ向かった。
「あ、起きたんだ。もう少しでご飯できるから待っててね」アキラのあどけない輝く笑顔は余りに眩しく、思考というものが何処かへ失われてしまったのではないかと錯覚した。
「二人と付き合ってるってことでいいんだっけ?」ついそんな事を口走った。
「ねえ、寝ぼけてるの?」なんてまことは揶揄するように笑った。
「そうかも」コップを手に取り水道水を注ぎ、二人の姿を眺めながら水を流し込んだ。次第に頭がハッキリとしてきた。「二人に愛想尽かされないように頑張らないとな」
「何を頑張るの?」フライパンの肉と野菜を炒めながらアキラはニヤニヤとしながら言った。それからまことと眼を合わせた。
「まあ長期的に見れば上位の資格を色々取らないとな。そうすれば管理者側に立てて給料も上がるし、あとCADの勉強もしたいな」
「そういうことじゃないみたいだよ」まこともニヤニヤして言った。「さっきのご奉仕のお礼が欲しいみたい」
「あぁ……」ついさっきの行為を思い出した。あの時はその場雰囲気に流されてとんでもないことをさせてしまったような気がする。恥ずかしい想いで顔を上げると二人もなんだかよそよそしそうに顔を赤くしていた。「じゃあ、ご飯の後でね」
アキラは小さく頷いた。なんてエロいのだろう。アキラがこんなに積極的だなんて初対面の頃は思いもよらなかった。あのクール美少女が……。
「あーあ、二人と同じクラスで学校に通ってみたかったなぁ」
「でも二人は小中同じ学校で同じクラスになったこともあるんでしょ?」頬を膨らませて拗ねるように。
「まあね。でも、アキラと同じクラスだったら楽しかっただろうな」
「二人が同じクラスだったら空き教室でエッチなこととか普通にしてそうだよね」
「流石にそんなことはないって」
「嘘、誘われたら絶対のこのこついて行ってたよ」
「まあそうかも」
「うん、めっちゃ誘ってたと思う」明るくなんてことなさそうに。「スカートたくし上げた自撮りを体育倉庫で撮って送ったり」無邪気に笑っていた。
「アキラって学校でもこんな感じなの?」
「みんな真面目でおとなしい子だと思ってるよ。私もびっくりしたもん」
「そうだよなあ、俺もミステリアスクール美少女だと最初は思ってたし。やっぱりめっちゃモテるんだろうなぁ」
「信じられないくらいモテるよ」
「それはまことも同じでしょ」
「二人ともモテるよなあ。分かってたとは言え不安だわ」
「自分は二人も彼女がいるのに?」
「それを言われると何も言い返せないんだけど」
「じゃあキスマークつけてよ。私が藤村くんのものだってわかるように」
あまりの破壊力に俺は言葉を失っていた。多分アキラに誘われたら抗うことができずに、あらゆる場所で彼女の奴隷となってしまうだろう。
「藤村ってアキラの手の平の上で転がされてるよね」見透かすかのように笑っていた。
丁度料理ができ上がり、配膳を手伝いちゃぶ台を囲んだ。
「いただきます」
「召し上がれ」
「あぁ、肉野菜炒めうめぇ」
「よかった」
ご飯を二回おかわりし茶碗も洗い片付け、心地よい満腹間に浸っていた。
「今日は抜いてもらって、二人を抱いて眠って、ご飯作ってもらって、三大欲求の全てを面倒見てもらって……。二人とも俺にして欲しいことがあってらなんでも言ってね」
アキラは立ち上がって俺も元におずおずとやってくると背中を預けるように座った。アキラの髪の匂いが漂ってくると、さっきの話を思い出した。まことの見ている前で……そう思い目線をやった。
「……お構いなく」赤くした顔を逸らして言った。
交互に相手してやればいいか。気持ちを切り替えてアキラの頭を撫でた。
「あ、それ好き」甘えるような声だった。
アキラには弟がいるからあまり甘えることが出来なかったのだろうか。抱きしめて何度も撫で、頭に口付けをした。髪を耳にかけ、可愛らしい耳を甘噛みし舌でゆっくり舐め上げた。アキラは身体を小刻み震わせ俺の手を力強く握った。まことは顔を背けてはいるが目線はこちらに釘付けだった。
アキラは振り返って口付けを求めた。最初は何度か唇を触れ合わせ熱を確かめ合った。少し顔を離すと「もう、焦らさないでよ」可愛らしい笑顔を見せた。それから互いに燃え上がるように舌を絡ませ合い、小柄だがしっかり脂肪と筋肉がつき引き締まった身体を弄った。首や鎖骨、胸や下腹部、腿や股、アキラは身体を捩らせどんどん身体を寄せて密着させた。唇を離しもう一度頭を撫でた。
まことの着ていたシャツの貝ボタンを一つずつ外していった。シャツは脱がせようか迷ったが着ている方がエロいと判断し、そのままにした。スカートも脱がせずにたくしあげた。
紺色の知的そうに見える下着が露わになった。
「すごい綺麗で可愛いよスタイルも凄いいいし。水泳頑張ってたんだね」
「うん、本当に」既に顔を逸らさなくなったまことがハッとしたように口元を押さえていた。つい言葉が出てしまったのだろう。
「ありがとね」アキラも恥ずかしげに微笑みながら応えた。
まことは自分が雰囲気を壊してしまったのかと思い、ブランケットを被りあたかも自分は居ないものであるかのように振る舞っていた。微笑ましい光景に笑っているとアキラは俺の手を取って自分の小振りな胸を触らせた。小振りな胸を撫で、下から滑り込ませ直接繊細に触れると小振りだが主張すべき箇所はしっかりと自己を主張していた。その周りを撫で回すとアキラの鼻息は少しずつ荒くなり、脚はもぞもぞと動いていた。
「ほんとにいやらしい触り方だね」馬鹿にするように震える声で言った。ほんの少しだけ力を込めて先っぽを握った。「あっ」いやらしい声を出した。
隠れていたまことも何をしているのか気になったようでブランケットから顔を出して覗き込んできた。
先端を爪の先でカリカリと掻いたさっきのお返しである。
「こっち向いて」
アキラはそれだけで全て察し目を瞑って振り返り口を開いて控えめに舌を伸ばした。
下半身は耐えられないとでも言いたげにもじもじと動いていたため、股の方へ手を伸ばした。アキラは自分で腰を振り股を手に擦り付けてきた。
「アキラはどうしようも無い変態だね」
「……はい」呼吸は乱れたまま頷いた。
俺はアキラがしていた自慰行為を思い出して同じように触れてみた。色々試していると腰が震えたり、「んっ……」という声が漏れる場所がわかってきたのでそこを重点的に攻めた。
流石に見られているのは恥ずかしいのか声を押さえようとしていた、我慢しているのに漏れ出る声が甘美であり耐え難かった。
「お腹撫でてぇ」か細い声で懇願された。
胸を触っていた左手は下腹部に添えて撫でた。右手で弱そうな場所を責めると腹筋も痙攣するように力が入ったりしていた。貪欲なアキラは自ら胸を触り慰め始めた。
「ビクビク震えてて可愛いね。愛してるよ」耳を甘噛みした。
次第に細かく震え、腹筋は何度も痙攣しているようだった。鼻息は荒く押さえきれない興奮がそこに表れていた。
「あっ、もうイク……イキそうです……」声は震えていた。
前に言葉責めされながらイクのがよかったと言っていたため手を止めた。
「え……」と切なそうな表情で振り返った。
「何か言うことあるよね?」
「……お願いします。マゾ雌虐めてイかせてください」
「イクところ見てあげるからいつでもイッていいよ。イケよ」
手の動きを少しだけ早めると「んッ……」声を漏らしてビクンと大きく震えた。アキラは快楽を逃すためかビクビク震えながら腰を浮かせため、撫でていたお腹を押さえつけ逃れられないようにし、弱い場所を責め続けた。
アキラは何かを訴えかけるような潤んだ瞳を見せながら振り向いた。
「……ちゅーしてください」
「あーもう可愛いな」理性はぶっ飛びそうだった。
互いに快楽を貪るように目も瞑らずに舌を絡め合い、もうそれが最後であることは理解していた。この女を絶対に満足させてやる。それだけを考えていた。彼女が逃れようとする弱点を執拗に撫でた。呻くような喘ぎ声は喉の奥で獣のようになっていた。足の指はピンと伸び、腰は浮き上がり、背中は仰け反り、舌は貪るようではなく余韻を味わうようだった。全身は細やかに震え、やがてその体重を俺に預けてきた。
お腹を撫でていた手をアキラに握られた。俺はそのままギュッと抱き締めた。唇を離す蕩けて虚な瞳を細めて微笑んだ。
「最後ちょっと強かったかな? 痛くなかった? 大丈夫?」
「うん大丈夫だよ。頭の中真っ白になっちゃって変な声出ちゃってたかも」
「いや、可愛かったよ」
アキラはじっと俺見つめ握っていた手を離し、身を捩らせ俺の股間に手を伸ばした。
「ごめんね。辛かったよね? 今楽にしてあげるからね」甘ったるい声で囁いた。
「先にまことの相手をしてあげようと思うんだけど」
「そうだよね。バレてないと思ってるけどブランケットの下でオナニーしてたのバレバレだもんね。悶々としてて可哀想だしね」
そうなの? 驚いてまことの顔を見るとブランケットで顔を覆い被しているので、どうやら図星のようである。
「まこと、こっちおいで」
「……流石に見られながらするのは恥ずかしいかも」
「じゃあ私帰ろうか?」
「それは悪いって、それに順序よく進めていきたいし今日はいいよ。藤村も疲れてるだろうし」
「元気いっぱいだけど」
「私はいいから。アキラ責任持って藤村の処理してあげてよ」
「そこまで言うなら」
アキラはズボンの上から何度も撫でて「何かして欲しいことある? 私もエッチは二人きりの時にしたいけど」微笑んだ。
「どうしようかな……対面座位で素股して欲しいかな」
「じゃあ服脱いで密着できるようにしよっか。はい、ばんざいしてー」
なんだかアキラは急にお姉さんになったかのようだった。言われるがままに服を脱がされ、アキラも全裸になって俺の上に跨った。
アキラは片手でグッと押し当てて艶めかしい腰付きで俺を導いてくれた。我慢しようと思ったが彼女に性を吐き出したい欲望には抗えなかった。
柔らかい肉体に包まれ、抱きしめ、細めた目は蠱惑的な表情で性を求めて腰を振っている。
「本当にエッチしてるみたいだね」わざとらしい喘ぎ声を発してみせた。揶揄うような馬鹿にするようなものだったが、却ってそんなものがよく効いた。
「ちょっと俺……」
「我慢しなくていいからね」アキラはニヤニヤと余裕たっぷりの表情で何か悪いことを思いついたのか俺の耳へ柔らかく瑞々しい唇を押し当てた。「びゅーびゅーっていっぱい中に出して」色っぽい声で媚びるように言った。
我慢しようとしていたのだが、自分の意思とは関係ない暴発という感じだった。濁り澱んだ欲望をアキラの手と下腹部へぶち撒けた。
「え、え、凄い勢いだね。我慢できなかったんだ。やっぱりさっきみたいな台詞は男の子の生殖本能を直接刺激するんだね」面白がって笑っている。「よしよし、いっぱい出たね」言いながら頭を撫でられた。
俺は脱力しきって深呼吸をしながらアキラに抱きついていた。アキラは残ったものを搾り出すようにゆっくりと力強く手を動かした。




