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プロローグの勇者  作者: 黒板係
聖都編
72/77

72 アウル仮面VSドラゴンブレイブ

☆前回のあらすじ☆

ホーホー

 暗くて冷たい空間。特殊個体超巨大シルバーワイバーンと勇者だけがいる空間。ただそれだけだ。


「なんの用?カニにやられたかませワイバーン」


そういうとワイバーンの表情が歪み血管が浮き出る。


「コイツ…折角我が力を貸してやろうと思ったのに」


「ホントは?」


「人間共にかませ犬だと思われ続けるのが癪だから」


「隠さないんだね」


「お前はもっと正直になったほうがいい」


見事なカウンターだ。ボクシングをやらせたらきっといい選手になるだろう。ともあれこれほどの存在が味方になってくれるのは頼もしい。


「それで何してくれるの?」


「力の制御だな。お前、レジーナマリス号で魔族になろうとしていただろ。我が抑え込まなかったら乗客食い殺していたぞ」


「…ありがとう」


勇者が感謝の言葉を口に出すと、銀色に輝くワイバーンの顔から力が抜けていった。


「戻ったらそのまま剣を抜け。お前の魔族としての人格は我が何とかする」


「わかった。ありがとう銀さん」


そして再び意識が途切れた。


「…銀さん?我のことか⁉」


荒野でロングソードを抜いている体勢で意識が戻った勇者は、そのまま剣を引き抜いた。


「変身!」


目や血管があり、生きているかのような剣を抜いたと同時に勇者は金色のオーラのような光に包まれた。目は竜のようにそして頭からは金色のややねじれた大きな角が2本生えてきた。


「なんだあの姿は⁉いや、なんでもいい。倒すだけだ!」


カエデは巨大な回転のこぎりの刃を地面に勢いよく擦り回転速度を上げて切りかかってくる。勇者はロングソードを握った手に力を籠めると、振り下ろされる回転のこぎりに向かって全力で斬り上げた。


「うおぉぉぉお!」


「ふんっ!」


ガチッとぶつかった刃は反動やキックバックの力で大きく弾かれた。


「力は強いが見た目は何とかならないのか、せめてオーラだけでも消したい」


「自分で抑えることだな。人間」


強大な力を抑えるために意識を集中させる。するとオーラは体の中に引っ込んでいった。


「いいね。悪目立ちしない」


すると再び凶悪な斬撃が高速で飛んでくる。


「お前はなんのために戦う!なぜこの世界で戦い続ける!」


「世界に求められたからだ!」


回転のこぎりと剣がぶつかる音が何度も大地に響き渡る。


「違うだろ!お前は魔族だ!わかってんだろ!」


勇者も自覚していた。だからもう隠すことはない。


「俺だ!俺のためだ!前の世界で何にも出来なかったから、この世界で八つ当たりしてんだ!」


巨大な負の感情を載せた大振りの斬撃はカエデを吹き飛ばした。


「…やっぱり、魔族じゃねぇか」


すぐに体勢を整えたカエデは炎を回転のこぎりに纏わせものすごい速度で飛んでくる。勇者はポスタ•ディ•ドンナ•ソプラナという構えをとり吹っ飛ばされないように足腰に力を入れた。


「終わりだ勇者ァーッ!」


「フクロウ野郎ーッ!」


べキャリッ!


勇者の斬撃がカエデののこぎりを砕いた。


「あぁ…うっ…」


勇者のドラゴンブレイブやカエデのアウル仮面の変身が解け、力なく倒れるカエデを支えたのはルクスだった。彼女は回復魔法を唱えそっとカエデを寝かせた。


「治癒の薫風…。お疲れ」


「斬られたのは皮一枚だ。ルクス…俺は…やっぱり転移者を信じたい」


カエデがゆっくり立ち上がった。流石はSランク冒険者の治癒魔法だ。怪我だけでなく体力まで回復したらしい。カエデが手を差し伸べてきた。


「喧嘩売って悪かったな」


「喧嘩ってレベルじゃなかったよ」


カエデの力を借りて立ち上がると遠くから誰かが走ってくる足音が聞こえてきた。


「勇者さまー!携帯返してくださーい!」


「ああ」


魔法小袋からアスペラの折り畳み携帯電話を取り出すと腕を伸ばして掲げ、アスペラに向かって投げ渡す。彼女はそれを受け取ると勢いそのまま勇者に抱きついた。


「アスさんが抱き着いてくるなんて初めてじゃないか?」


「すごく激しい戦闘の音がしたので心配で…よかった」


少し遅れてゴーレムちゃんやシェンティアとも合流した。しかし再会を喜び合う間もなく再び足音が…いや、さらに大勢の足音が聞こえてきた。


「あれは…うわっ!モンストラム教徒の連中だ。騒ぎすぎたか」


ぞろぞろとやってきたのはモンストラム教徒だけではない。クローンの冒険者も大勢おり、その中には見知った顔もちらほら見える。


「クローン・ルーデにクローン・スピナ、うっわクローン・レリンもいる。厄介だな」


過去にモンストラム教徒と接触したことのある人間ならDNAを採取されていてもおかしくはない。皆の強さはよく知っている。それだけではない、知っている顔と戦うのは抵抗がある。


「手伝いが必要か?」


「私もお手伝いします」


カエデとルクスがそれぞれツヴァイヘンダーと杖を構えた。


「私モヤルヨ。ネ、オリジナル」


「仕方ないな~」


アミスとクローン・アミスもそれぞれ大鎌と拳銃を構えた。


「行きましょう!一人20人倒せば勝てますよ」


「そうじゃな」


「ゴシュジンのタメナラ」


アスペラ、シェンティア、ゴーレムちゃんもそれぞれ杖と短剣、ビームの用意をしている。


「ベナトさんは…隠れたか。よし、行こう!」


さあ連戦の始まりだ!

読んでいただきありがとうございます

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カエデ

身長 177cm 体重 73㎏ 属性 赤

固有魔法 無

勇者の前に立ちはだかった冒険者。過去にいろいろありアウル仮面の力を手にしていた。復讐心と良心がごちゃ混ぜになっていてとても不安定であり、ルクスに面倒見てもらっている。

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