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プロローグの勇者  作者: 黒板係
聖都編
70/77

70 聖都

☆前回のあらすじ☆

魔力採掘機のこと忘れてね?

 ベナトが走らせる車に揺られていると次第に眠気がやって来た。勇者はそれに抗うことなくローブにくるまりそっと目を閉じた。


「(おやっ?過度の疲労とダメージで寝てしまったか。インタビューはお預けか…)」


数時間車を走らせている間、勇者は一度も目を覚まさなかった。そして車はいくつかの村を抜け街に到着した。


「う~ん…はっ!」


「あっ、起きた」


街の片隅に駐めてある車で目を覚ました勇者は、静かに降りて寝ぼけ眼をこすり街を一瞥するとその街の光景に圧倒された。


「綺麗だ…」


辺りは白を基調とした建物が立ち並び、遠くには大きな教会や神殿が見える。


「ここは聖都イカサガン。様々な宗教にとって重要な場所であり多くの信者が生活しています。まあ私としては様々な宗派がごちゃ混ぜになっているこの光景は気味悪く感じますけど」


「へぇ~日本には神仏習合があるし特に違和感は感じないな。もっともこの世界の宗教に関しては全くの無知だが」


とりあえずやることが多いのでギルドのイカサガン支店に足を運んだ。教会を改装して作られたギルドからは神聖な雰囲気が漂っている。


「いらっしゃいませ勇者さま。ギルドカードをお預かりします」


「お願いします」


いつものようにカードが機械に通される。


「Sランクまでもう少しですね。魔物の討伐報酬が振込まれます」


「はい、あと荷物(クリーニング済みの燕尾服)の発送、パーティーメンバーへの送金、飛竜便での手紙の郵送をお願いします」


「おくたばりください(かしこまりました)」


「(あとクエストも確認しておこう)」


アスペラのギルドカード宛てに手紙を送りイカサガンで合流することにした。3人が到着するまでに少しでも配下帝の情報を集めるために街を散策し始める。


「ベナトさん、ギルドにあまり魔族関係のクエストがなかったのは何故?」


「君は魔族が集まって何か崇拝していたら近づきたいと思うか?」


「…気味悪いな」


「まあ魔族がいないわけではないし、宗教的な衝突もあるから平和とは言えないな。ほら、来たよ」


前から黒いローブを纏った人の集団が歩いて来る。手には杖や短剣を持ち明らかにこちらを狙っているように見える。


「モンストラム教も宗教か…」


「勇者さん頑張ってくださいね」


しかし左手に持ったロングソードを抜こうとするがびくともしない、神聖な街に弾痕を残すこともできない。こんなときどうすればいいか答えは簡単だ。


「ええいままよ!」


鞘のままロングソードで一人一人殴っていけばいい。


「ヤッチャエ!」


「渦巻ク風!」 「貫ク針氷!」


モンストラム教徒たちも負けていない。魔法や斬撃が次々飛んでくる。


「埒が明かない…」


モンストラム教徒もかなり鍛えられているようだ。一筋縄でいくような相手ではない。


「お困りのようですねっ!」


そんな時だった。一人の人間が駆けつけてくれたようだ。しかし周囲を見回しても姿が見当たらない。


「どこだ…?」


「勇者さん上!」


ベナトに言われ上を探すと協会の上に大鎌を担いだ一人の女性がいた。


「アミスさんだ!なんで昭和の仮面ライダーみたなところから現れたんだ?」


「とおっ!」


駆けつけてくれたのはオヤコトで出会ったアミスだった。飛び降りた彼女はきれいに着地した。


「なんでここに?」


「私を見たって友達から電話があってね。そんなはず無いけど気になって」


大鎌を構えたアミスが横向きに大振りすると、回避しようとしたモンストラム教徒たちに隙が生まれた。


「決める!」


アミスの後ろから飛び出した勇者はモンストラム教徒たちの中心にいた人を踏みつけ、一周の回転打ちを決め、モンストラム教徒たちは皆逃げ出していった。


「流石ね」


「アミスさんこそ。…アミスさん武器変えた?」


「プロディ様が銃を回収したからね」


「あ~」


「重イ!重イ!」


一人踏んづけていたことを忘れていた。回転の軸にしていたのでかなり痛かっただろう。手を貸して起き上がらせるとその顔を見た瞬間衝撃が入った。


「アミスさん⁉」「私ぃ⁉」


その顔は紛れもなくアミスのものだ。それだけではない彼女もリボルバーを使っていたようだ。


「クローンヲ見ルノ初メテ?」


「ああ。…クローン・アミスって呼ぼう」


「え~ダサいな」


とりあえず話を聞くために勇者とベナト、アミス、クローン・アミスの4人は近くのレストランに入った。


「………まず何から聞くべきか」


「本当に私なの?」


「アミスダヨ」


「すごい記事が書けそうだ」


ベナトの言う通り、興味深い話が聞けそうなのは事実だが気味が悪いものだ。


「俺としてはクローンの技術より人の成長速度を変える技術のほうがすごく感じるよ」


「回復魔法ノ応用デ無理ヤリ成長サセテイルダケダヨ」


「普段はどんな生活をしているのですか?」


「ゴハン食ベテ殺シノ練習シテ寝ルダケ」


どうやらかなり深い闇に足を踏み入れてしまったようだ。


「ねえ私、あなたのほかにクローンはいる?」


「ウン!イッパイ」


事態は想像より深刻らしい。アスペらたちを待っている暇はない。今いる人間でどうにかしよう。

読んでいただきありがとうございます

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(モチベーション向上のため)


クローン・アミス

身長 166cm 体重 49kg 属性 緑

固有魔法 無

イカサガンで出会ったクローン。オリジナルはオヤコトで共に戦ったアミス。無理やり成長させられたクローンであるため知能はそこまで高くない。また、自分をクローンだと認識しており、オリジナルに対しての嫌悪感はあまり持っていない。


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