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プロローグの勇者  作者: 黒板係
兵港街編
61/77

61 誤解

☆前回のあらすじ☆

最近流行りの自爆系ファッションってやつだ

 エルクの片隅にある小さな造船所の中、大きな音を立てる魔力採掘機を横目に、ガラガラのスペースにポツンと用意されているテーブルに着いた。


「何から話すべきか…まず、俺やお前は人間じゃないそれは理解しているな?」


「う~ん…」


思い返せば初めからおかしかった。上空からの落下、毒や大火傷、肩を切断されたり、腕がくっついたり。植物園では自分の耐久力を信じて斧で頭を割ったこともあった。その頃から角が生え始め、ローブで隠していたものをネウダナクの宿で切断した。その後も腐った母乳を飲まされたり建物から叩き落されたり、人間では耐えられないことばかりだ。


「認めたくなかったけど、俺は人外なんだな…」


「なあ、お前はこっちに来る直前は何をしていたんだ?俺は猟の最中に事故にあってこっちに来たが」


「俺?そうだな…半グレと喧嘩して結局相手を蹴り殺してコイツを奪った後自殺した」


勇者はそう言うと魔法小袋からトカレフを取り出して見せた。


「見かけによらずエグいな…」


「腹を撃たれてな、正常な判断が出来なかったんだよ」


「勇者さま…なんか怖いです」


「そう?」


過去の話はここまでにして本題に入ろう。プロディは過去の転移者の記録や冒険譚の本をいくつか持っていた。


「俺たちは前の世界の恨みとか、嫉妬とか、絶望とか、そういった負の感情が魂に集まって流れてきた存在らしい。ちなみに俺は悔しさが集まってできていると思う。お前は?」


「何だろうね、後悔と憤怒かな…」


「なんか闇深いんだよな~おまえ」


「うっせぇ」


久しぶりに日本人と楽しい話が出来てよかったと感じる勇者、首の爆弾のことも忘れプロディをの雑談をしばらく楽しむ。その間アスペラ達は引き続き爆弾を取り付けたやつを探しに出かけた。


「にしても魔族になるならデザインくらいは自分で決めたいものだな。角だけでは味気ない」


「そうか?ちなみにどんな姿になりたかったんだ?」


「そうだな…まず全身は暗い緑色で、目は大きく赤色、やや鎧のような半魚人のような…」


「アマゾン⁉えっ、もしかして仮面ライダーアマゾンになりたいの?」


「おお!わかるのか、ちなみに仮面ライダーは続いてるのか?どんな作品があるんだ?」


「もちろん続いているさ。俺は2000年生まれだからな~。っぱ響鬼とカブトが好きだな」


「はえ~」


そんな話をしている最中、造船所を取り囲む集団がいた。


「この中に多額の賞金が掛かっている魔族がいるらしい。一気に攻め込むぞ」


「「「へい」」」


黄ばんだシャツにカットラス、単発ピストルを装備している海賊集団だ。


バタン!


一人の海賊が入り口の扉をけ破り、ゾロゾロと海賊たちが雪崩れ込んでくる。


「「何だ⁉」」


「その首頂戴するぜ」


迫りくる大勢の海賊相手に二人は動じることはなかった。プロディは何もない空中に黒い穴をあけその中から短機関銃を取り出して乱射し始めた。


ダダダダダ!ダダダダダ!ダダダダダ!


「グハッ…!」


「うっ…」


海賊たちが次々にハチの巣になって倒れていく。


「(固有魔法?)」


固有魔法は一人一つのはずだ。それにもかかわらずプロディは目の前で2つの固有魔法を使っている。


「死ね!」


パァン!


軽い発砲音と共に一人の海賊が放った弾丸がプロディに命中する。しかし、レッドバレットの効果によって血液は瞬時にショットシェルになり、それを散弾銃に込めて海賊立ちに向けてぶっ放した。


バァン!


「うがぁ!」


身体に無数の穴が開く海賊たち、プロディは容赦なく短機関銃や軽機関銃、散弾銃を打ち続ける。人数差は圧倒的だったにもかかわらずこちらはほぼ無傷で圧倒している。


「めんどくせぇな、こいつで一気にやるか」


そう言ってプロディが取り出したのはロケットランチャーだった。


「待て待て待て!もう十分だ。もう誰も抵抗してないよ」


「…ほんとだ」


勇者は比較的軽症である海賊に歩み寄った。


「全員回復してやる、お前らの船長はだれだ?」


「…ローニックです」


「そうか、なら伝えておけ。何かあったら合図を送るから助けろとな」


「はい…」


オヤコトではまんまと逃げられているため今度は逃がさない。借りはきっちり返してもらうことにしよう、どうせこれからもトラブルは続くのだから。


「すごい光景だな…」


プロディにメモリア水晶の魔力を分け、海賊たちを回復した。さすがは配下帝の魔力量だ致命傷の相手もみるみる回復した。しかし、造船所の中は弾痕と血液塗れだ。それはそうとプロディには聞きたいことがある。


「固有魔法2つ使ってなかったか?」


「あ?ああ、レッドバレットと無限の武器庫(ウトテルム)だ。どっちも常発動型で使いやすい」


「なんでだよ」


「レッドバレットは人間としての固有魔法、無限の武器庫(ウトテルム)は自分が魔族だと認識してから使えるようになった」


「へぇ~」


なんだかずるいと思った勇者であったが、自身もメモリア水晶とかいうチートに等しい道具を使っているので何も言えなかった。


「おっそうだ、これやるよ」


プロディが空間の穴から何かを取り出して渡した。


「弾丸と…鍵?」


「7.62x25mm トカレフ弾だ。必要だろ?それとその首の爆弾の鍵だ」


「……………はっ?」


「いやぁすまんすまん。何かに使えると思って作った爆弾を、クーデターを起こそうとしている水兵が勝手に使たらしい」


「爆弾もそうだが、クーデター⁉」


何やら物騒なことが起き始めているらしい、改めて何でこんな世界に来てしまったのだろうか。


「俺と手を組んだ水兵がクーデターを起こし、人間側にダメージを与える作戦だったんだがな…」


実に現実的な攻め方だ、流石は数々の歴史を超えてきた前の世界の人間と言えよう。


「なんか配下帝のやり方って嫌だな。アヴィスはともかくメタリクはいろんな銃を大量に製造していたし、お前はクーデターを起こそうとするし、ファンタジーらしくねぇ…」


肩を落としていると再び造船所に来客のようだ。何やら革靴の足音が近づいて来る。


「何の音だ?」


ぶっ壊れた入り口からブランダーバスや単発銃で武装した5名の水兵が入ってきた。


「すごい音がしましたけど何かありましたか…」


水兵が中に入ると首に爆弾がついた冒険者と強そうなオーラを纏う魔族がいるという状況だ。おまけにそこらじゅう血塗れで銃弾の跡がいっぱいだった。


「人質を解放して投降しろ!」


「(ほら面倒ごとが起きる…)」

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プロディ(漆原零士(うるしばられいじ)

身長 178cm 体重 67kg 属性 赤

固有魔法 レッドバレット 無限の武器庫(ウトテルム)

元々は秋田で猟師をやっていた人だが、事故によって命を落としこちらの世界にやって来た。魔族だと自覚してからはプロディと名乗り活動し、配下帝となった。固有魔法はどちらも常発動型で心の中でアレが欲しいと思うだけでありとあらゆる時代の武器を取り出すことが出来る。

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