新・私のエッセイ~ 第25弾 ~ 『杉沢村伝説』~地図から消された村
・・・「何をいまさら、そんな話を(笑)」
はははは。
まったく、おっしゃるとおりですよ。
とはいえ、若い皆様・・・
特に20代前半の若い読者の皆様は、あまりご存じないかもしれませんね。
かつて日本の青森県某所に、お題目にも挙げた『杉沢村』なる寒村が存在し、ある事件をきっかけに村は廃村となり、日本地図からも永久に抹消された・・・。
こんな噂話が、まことしやかにささやかれ、広く全国に流布していたことがありました。
そのころは、インターネットがそこそこ普及し、通信速度もかなり上がっていた時期でしたね。
YouTube動画がすでにあったかどうかは、おぼえておりませんが・・・。
以下、おなじみのウィキペディアよりの引用です。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
かつて青森県の山中に、杉沢村という村があった。昭和の初期、「一人の村人が突然発狂し、村民全員を殺して自らも命を絶った」という事件が起きた。誰もいなくなった村は、隣村に編入されて廃村となり、地図や県の公式文書から消去された。しかし、その廃墟は悪霊の棲み家となって現在も存在するという。場所は、今もわかっていない。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
・・・おもしろい話でしょう?
でもね、これって、まったくデタラメの「ガセ」「作り話」「フカシ」だったんですヨ。
さびしい結論を申しますとね・・・
『杉沢村』なるものは、
メディアにより作られた「架空の村」だったんです。
でもね、杉沢村関連の書籍もけっこう出てましたし、レンタルビデオ屋の「杉沢村伝説」なんてビデオは、すごく人気があり、しばらくどこも貸し出し中の嵐でしたね。
コレね、
ちゃんと「元ネタ」があるんです。
横溝正史先生の金田一耕助シリーズの傑作『八つ墓村』。
さきほど引用したウィキの内容とそっくりでしてね、
物語を未読の方のために、あえてネタバレはしませんが、この話にも、モデルとなった事件がございます。
1938年(昭和13年)に岡山県で実際に起こった「津山事件」=『津山三十人殺し』ですよ。
この事件関連のエッセイも、ぼくは過去に書いておりますから、興味のある方は、探してみてくださいまし❤️
余談ですが・・・
昔、TBSの生放送の長寿番組に、ドリフターズ主演の『8時だよ全員集合』というのがありました。
歌やコントが盛りだくさんの楽しい番組で、当時の小学生も大人たちも、毎週土曜の夜8時から放送されていた、この大衆娯楽を、それは楽しみにして、「共通の話題」となる、大いに「一家団欒」・「家族の絆を深める接着剤」として一役買ったものでした。
そのコントの中に、故・志村けんさん演じる、金田一迷探偵(笑)が登場し、
彼の70年代ギャグのひとつ・・・
「たたりじゃ~・・・八つ墓村のたたりじゃ~❤️]
っちゅーもんがありまして、
みんな、このコントが放送された土曜の次の週の月曜には、
自分の学校で職場で、こぞってこのギャグを、マネしたとかしなかったとか(苦笑)。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
・・・コレも余談になりますが、
その『八つ墓村』の、山をひとつ越えた場所に、『鬼首村』というものがありましてね・・・
なんとそこは、
これも金田一耕助シリーズの不朽の名作、『悪魔の手毬唄』の舞台になっておりました。
いずれも、岡山県警所轄の、峠を隔てた「隣村どおし」だったという、おどろおどろしく、まがまがしい因縁があったわけなんですねぇ。
こういった、昭和初期以前の寒村って・・・
「因習」「風習」「奇習」「夜這いなどの悪習」「迷信」「家族間のドロドロした愛憎劇」「閉鎖的な村社会」「ヨソ者を排除し、新しいものを受け入れがたい気風」
といった先入観・色眼鏡・固定観念・勝手なイメージ・ステレオタイプが、どうしてもつきまといがち、伴いがち・・・ひとり歩きしがちですよね。
時代がくだり、
あくまでも地図上では「村」と称される地域でも、コンビニやスーパーは普通にありますし、ネットもスマホもあたりまえにあります。
杉沢村が騒がれてたころだって、都会と田舎の差が、すでに、それほど昔より極端ではありませんでした。
『結局、杉沢村とは何だったのか・・・?』
の答えがあるとすれば、ぼくはこう解釈・回答しますね。
「情報・話題を売って儲けたいメディア側と、わくわくゾクゾクするような、なんらかの刺激を欲しがる大衆の、利害の一致が生み出した、素敵な夢の村・・・『ドリーム・ビレッジ』だよん❤️」
とね♪
m(_ _)m
追伸:
コレも、しょーもない余談でありますが・・・
今回の「杉沢村」以外にも、
ゾンビの皆さんが、
「オラオラ、噛んだんで~❤️」
つー感じの軽ーいノリでもって、
みんなして、そろいもそろって、
ガン首並べて、そりゃあなた。
村人を情け容赦なく襲っては、頭からわりわりと食うてしまうような、「死人村」だの、
ホラー映画の英雄・カリスマ貴公子・・・
あのジェイソン様が、それこそバッサバッサと、まるで快刀乱麻のごとく人々に斬りつけ、心ゆくまで、お気の済むまで、ヤンチャに無邪気に派手に暴れまわるという・・・その名も、
『ジェイソン村』なる、横っパラで笑っちゃうような、おかしけでユニークな村だのが、
この日本のどこかに、どうやらいまもあるんですと(大笑い)。
・・・おあとがよろしいようで❤️
m(_ _)m