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53.準備を整えよう

アンドロメダの神々に協力してもらえることになり、ヒエイ村のお社は賑やかになっていた。なぜなら、その神々や精霊獣の皆さんが眷属や分身体をおいてくれているから。


「かわいいね〜」

「うさぎさん、もふもふなのです」


今はというと、その分身体たちをモフり、撫でて癒されていた。


「まったく、そんな暇はないんだから。ちゃんと準備しないとでしょ?」


「いやモミジ、あなた狼のお腹撫でながら言っても説得力ないわよ?」


「だって可愛いんだもん。もうわんちゃんだし」


「モミジって犬好きだったのね・・・」


「いや、モミジは犬だけじゃなくて動物全般好きだよ?」


「へえ。今になって初めて知ったわ」


======


「満足した?」


心做しか艶々しているサクラたち。それを見れば心ゆくまでモフモフできたんだろうと想像できる。


「それじゃ、ここから始めていこっか」


「「は〜い」」


まず、広い平野部に移動してきた。そこで塹壕を掘っていく。神や精霊獣にも手伝ってもらい、思ったより早く掘り進めた。

これは、敵から見えないように攻撃するためでもあり、敵の攻撃を避けるためでもある。まあ攻撃によっては効果がないんだけど。例えばブレス攻撃とか、液体を飛ばしてくるとか。


そしてそれを防ぐ為に、掘って出た土で土塁を作る。

これでそういった攻撃も防げるし、影から攻撃することも出来る。


フィールドにできる細工はこれくらいかな。現代的な要塞化とかをしようとしてたら時間が足りなすぎるし、タコツボとか掘ってもしょうがないしね。


そんなこんなで掘り進めていたら、村の人がやってきた。


「モミジちゃんたちごめんねぇ。ちょっと来てくれるかい?」


「どうしたの、おばさん?」


「いやぁ、旅の人っぽい人が来てるんだけどねぇ。なんか不安になっちまって」


「あ、はい。ちょっと行ってくるね」


「行ってらっしゃい」


この現象、誰かの統治下にある場所に別のギルドの人が来ると起きる。これでGVGが発生するんだけど、相手に戦意がなかったり、ギルドの違うフレンドを誘う場合なんかは直接会って少し操作すれば戦闘にならずに済む。

だから会いに行って、もし向こうに戦意があるならみんなを呼んでくるし、そうじゃなかったら話して解決したいな。


「あ、いた」


村の入り口に、どう見てもプレイヤーの人が3人いた。


「あのーすいません。ここ、うちのギルドが持ってるんですけど、気づいてますか?」


あくまでもこちらに戦う気がないことを含めて問いかける。


「え?あ、本当だ。すいません、気づかずずかずか踏み込んで」


「いやまあ、それはいいんですけど。なんで来られたんです」


「まあ今のところのストーリー終わらせて、ちょっと暇になったんで。せっかくだし遠征してみようってことになったんですよ」


「そうなんですね。どうします?入りますか?」


「いやいや!申し訳ないですから。戻りますよ。お騒がせしましたー」


そう言って転移して行った。良かった、やる気じゃなくて。



「ただいまー」


「おかえりー。大丈夫だった?」


「うん。気づいてなかったみたい。言ったらすぐ帰ってったよ」


「そう。ちなみにこっちはもう8割終わったわよ」


え、早くない?ボクが向こうに行ってたの、往復合わせて15分くらいだよ?


「神様の眷属が優秀だっただけだから。私たちだけじゃ日を跨いでも終わらなったでしょうね」


「他にも、精霊獣さんたちが頑張ってくれましたよー」


狼をモフりながらトウカが言う。ずるい、ボクもモフりたい。


「この光景、配信で出したら大変なことになりそうね」


「そうね〜。視聴者さんたち、こういうの好きそうだものね〜」


======


「それじゃ、あとはその時を待つってことで」


正直ボクたちの地力はあまり上げようがない。いつの間にか景たちのレベルもカンストしてたから、本当にレベル上げの仕様がない。


まあ、いつ来るか分からないから、今ピリピリしてても仕方ないよね。その時が来るまでは普段通りにしていよう。

最後までお読みいただきありがとうございます!よければいいね・コメントをいただけると嬉しいです。次回ものんびりお待ちいただければ幸いでございます。

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