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49. 怪異物語 結(2) [終]

「よし、配信切れたわよ」


「あー、終わった〜!」


「思った以上に疲れたわ・・・」


クワトロの拠点の、カウンターに突っ伏すみんな。まあかなり動いたし、何より精神がすり減ったもんね。


「そういえば、風里と四宮さんはこれからどうするの?」


「香でいいわよ。そうねぇ、ここは私も知らない場所みたいだし、どうにか落ち着ける場所を見つけられればいいのだけど・・・」


「わたしもここは知らないかな。だからどうしようか・・・」


2人でうんうん悩んでいるのを見ていると、助け舟を出したくなってくるね。


「ねえモミジ、ここに住まわせていいんじゃない?」


「私もそう思うのです」


「多分、こっちに来た時点でそういうことなんだと思いますよ?」


「正直彼女らを見捨てられないのよね」


みんなもそう思ってたみたい。なら、いいかな。


「ねえ、2人とも。良かったらここに住む?」


「え、いいの?でも邪魔じゃない?」

「大丈夫なんだったら願ってもないことだけど・・・」


「みんな大丈夫だ〜って言ってるよ。勿論ボクも」


「そう?ならお言葉に甘えようかな」


<山神風里・四宮香が拠点メンバーに登録されました>

<山神風里・四宮香がヒエイ村に移動できるようになりました>


お、2人とも登録された。てことは、これで良かったんだね。


「それじゃ、ボクたちちょっと出かけるね。2人は自由にしてて」


そう言って拠点を移る。正直2人がいる前で落ちたら何が起きるか分からないし。


「よし、それじゃいい時間だし、解散しましょ」


「あたしは寝るわね〜」


「私ももう寝ようかな。モミジは?」


「ボクも今日は落ちるかな」


「それでは皆さん、おやすみなさいなのです」


「おやすみ〜」


======


「ふう」


現実世界に戻ってきて、起き上がる。


「お疲れ様です、紅葉」


「あ、うん。お疲れ様・・・って」


桔梗さん!?


「なんでここに!?」


「あなたのおかげで、予想よりもずっと早く覚醒できました。おかげで現実世界にやって来ることが出来ましたし、こうやって」


桔梗さんがボクの額に手をやると、スっと桔梗さんの姿が消えた。


「あれ?」


(あなたの心の中に戻ることもできるようになったんですよ)


な、なるほど・・・。


「っと。とりあえず、稲荷様たちに報告に行ってきます」


「それ、ボクも付いて行った方がいい?」


「そうですね、その方がいいかもしれません」


てことで、2人で説明しに行くことに。


======

「なるほど・・・。紅葉が私たちと同じ様な姿形をとったことで覚醒が早まったと。どちらにせよ、良かったですね、桔梗」


「はい。ですが、まだ終わった訳ではありません。彼奴はきっと、私が覚醒したことを感じ取り、仕掛けて来るはずです」


「そうですね。ですが、今来られると厳しいかもしれません」


「ねえ、それ前に言ってた大蛇ってやつ?」


「そうです、咲希。桔梗を苦しめ、下手をすると私も危ないかもしれない相手です」


「正直な話、いつ来るか分からないんです。まだ来ないかもしれないし、明日来るかもしれない」


そんな地震みたいな・・・。


「前に咲希には話したと思いますが、彼奴はTRFに侵入しようとした事がありました。ですから、もしTRF内で紅葉も襲われたら、現実世界に影響を及ぼすかもしれません」


「かと言ってこっちで襲われたらそれこそ最悪よね。・・・あ、そうだ」


「何か思いついたの、お母さん?」


「アンドロメダなら、もしかしたらじゃない?向こうが侵入してこようとするんなら、こちらから入り込ませてしまえばいいのよ」


「確かに、あそこは様々な神がおわす場所ではありますが・・・」


「それに、今更1匹増えたところで変わらないわよ。あそこは言ってしまえば現実世界とは関係ないもの。それに、そこなら紅葉たちも戦えるでしょ?勝率は高ければ高い程いいに決まってるわけだし、それにその神々に協力をお願いしたら?相手は怨念の塊なんだし」


「確かに、咲希の言う事も一理ありますね。まあ、最終的な判断は桔梗に任せます」


「う〜ん・・・。正直、その案が1番現実的な気がします。それこそ、ランダムイベントみたいな扱いにすれば違和感も少なくなるかと思いますし」


「じゃ、決まりね。そいつが侵入してきたら、こっちで出られないようにしておくわ」


「お願いします。では私はこれで」


そう言ってボクの中に帰ってきた(?)桔梗さん。


(桔梗、でいいですよ)


とのことなのでこれからは桔梗と呼ぶことにする。


「あ、そうだ紅葉」


「なに?お母さん」


「お疲れ、それとトゥルーエンドおめでとう。紅葉達がトゥルーエンド一番乗りよ」


「え、そうなの?ってかまた見てたの・・・」


嬉しいけど恥ずかしいから黙ってて良かったのに・・・。

これにて10話弱続けた「怪異物語」編は完結となります!初めの頃の話とはかけ離れた物になった気がしますが、一応物語のターニングポイントになっています(汗)

ここから最終話まで(寄り道しつつ)突っ走って行きますので宜しくお願いします!(年内に完結させられたらいいなぁ)


最後までお読みいただきありがとうございます!よければいいね・感想をいただけると嬉しいです。次回ものんびりお待ちいただければ幸いでございます。

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