29.神様の隠し事?
実家に帰省して3日ほど、ダメだとは思いつつだらけた日々を送るボク。外に出ようと思い立ち準備をして、いざ外に出ると思った以上の寒波にあえなく敗北、炬燵で丸くなってしまった。
「紅葉、みかんいる?」
「ん~、食べるぅ」
「むいてあげよっか?」
「いや、起きる」
こんな感じで、まさにだらだらとした時間である。
「ふう、お洗濯終わったわ」
お母さんが炬燵にログイン。やはり日本人は炬燵に勝てないのか・・・。
「ありがとう、ごめんね?何か手伝おうか?」
「いいのよ、こういうときくらいゆっくりしてて。子供は親に甘えるものよ」
「いや、ボクもう大人・・・」
「いつも一人で頑張ってるんだから。あ、間違っても配信の投げ銭でもらったお金を仕送りとかしないのよ?全額紅葉が使うこと。っていうかギルドの皆さんとね」
「ア、ハイ」
先に釘を刺されては頷くしかないのでした。
「てかお母さん、会社はいいの?」
「今日は有給をもらったのよ。お父さんが休め~ってうるさいから」
「・・・私、父さんが休んでるの見たことない気がするんだけど」
「そうなのよ。だから次はあなたが休むのよっていってあるわ」
お父さんもお母さんもワーカーホリックというか、何もしないっていうのが嫌いなんだろうなあ。ボクもそうだけど。
「ところで稲荷?ちょっと聞きたいことがあるのだけど」
お母さんの呼びかけに応え現れる稲荷さん。稲荷さんはうちの本家が管理する神社の御神体にあたる神様で、なぜかボクらの家系は見ることができる。
「どうしましたか?」
「・・・やっぱり。稲荷あなた、最近いつにも増して力が増えていないかしら?確かに受験シーズンではあるけれど、例年よりもはるかに強くなってる気がするのよね。そんなに信仰が増えることってある?」
「え?そうですか?まあ私も今年はTRFの世界にお邪魔しましたし、その影響ではないでしょうか?」
「ダウト。あなた、TRFで姿見せたの紅葉の前だけでしょうに」
「で、では今年は神社の参拝客が例年より多かったのではないですか?」
「まあその可能性もあるけれど・・・」
しばらく思案した後、お母さんは何か引っかかるものがあったようで。
「・・・まさか稲荷あなた、A-150計画に入り込んでなにか干渉したんじゃないでしょうね?」
「なんでしょうか、その計画は。知らないですね」
「・・・まあ、今のところは参拝客が例年より多かったということにしておきましょう。もし本当にアレに入られてたらいろいろ面倒だし・・・(ブツブツ)」
お母さんはなにか呟きながら部屋に引っ込んでいった。その背中が疲れていたように見えたのは気のせいかな。
「ちょっとお母さんのとこ行ってくるね、お姉ちゃん」
「いてら~」
炬燵で溶けているお姉ちゃんに一言告げて、お母さんの部屋へ。やっぱり心配だもの。
「お母さん、大丈夫?」
「ん?ああ、紅葉。大丈夫よ、少し休めば回復するわ。にしてもあの神様ときたら、最近お茶目度が増してきたわね」
「大変だねぇ。ボクにできることがあったらなんでも言ってね」
「ありがとうね。はー、やっぱり運営のこと考えてないと落ち着かないわ。早く実装したい機能とかモデリングしたいものとかいっぱいあるのに!」
これはお母さん、相当だなあ。だからこそのアプデ頻度とクオリティだったんだろうけど。
「お母さん、少し寝てたら?細かい家事はボクがやっておくよ」
「本当?じゃあお言葉に甘えて少し寝ておくことにするわね。紅葉も無理しないようにね」
「わかってるよ。おやすみ」
その後、掃除やお風呂のお湯はり予約などいろいろとやっておいた。お姉ちゃんにも手伝ってもらおうかと思ったけど、気持ちよさそうに炬燵でとろけるお姉ちゃんを起こすのが憚られ、結局一人でやってしまうのだった。・・・ボクもかなり他人に甘いのかなあ。
翌日投稿!ネタがわいてくるのをこぼさないようにメモすることとそのネタを考えている大筋と合わせるのが大変ですが頑張っていきます。




