19.狐は進化?し従者となる
今回、百合要素強めです。ご注意下さい。
トレスに買った拠点の中でボクは少々暇を持て余した。受験期も終わり、昼には学校が終わるので早く帰れるのはいいのだけれど、配信までかな〜り時間がある。
と、ここでボクはあることを思い出した。
「そういえばこの間、狐たちが進化可能ってなったような」
そう、狐たちの進化について。あの時はあまり時間がないからと後回しにして今日まで触れていなかった。
「うーん、とりあえずみんなに出てきてもらうかな」
『一斉召喚』を唱え狐たちを喚び出す。言うまでもなく炎狐は首に巻き付いて風狐は胸を触ってきたよ。
「どうすれば進化できるのかな?・・・あ、ステータスのところに進化ボタンがあるんだ」
何が起こるか分からないけれど、押してみる。すると
<≪炎狐≫の名前を設定して下さい>
という表示が。なるほど、進化させることで自分好みの名前をつけられるのか。
■ ■ ■
他の3匹の名前も合わせて熟考した結果、炎狐には「景」と名付けた。すると
<≪景≫の進化を開始します>
という表示が現れ、景を眩い光が包む。現実なら眩しくて目も開けていられないくらいの明るさだけど、今は大丈夫みたい。次第に光が大きくなって、しばらくして光が収まると、そこにはーー。
「くあぁぁ〜・・・。んにゅ?ご主人、どうしました?ぽか〜んとされていますが?」
ーー紅色の髪に狐耳と腰から狐の尻尾を生やしたロリっ子美少女が座っていた。
「・・・景?」
「そうですよ、忘れちゃったんですか!?・・・ってそうか、私進化したんでしたね。改めましてご主人、景です。進化して『妖狐』になりました!」
「妖狐ということは、ボクと同じ種族かい?」
「はい。ですが妖狐の強さは尾の数ともいいますから、ご主人には遠く及びません」
「なるほどね・・・」
そうだ、他の3匹も進化させてあげよう。
<≪水狐≫の名前を設定して下さい>
水狐には「瑞」と名付けた。
瑞を包んだ光が収まると、そこには。
「主様、どうですか?この瑞の姿は?」
水色の髪に狐耳、腰から狐の尻尾を生やした長身でたわわに実った2つの果実を持つ美女がいた。
「・・・綺麗だなぁ」
と呟いたところ、突然顔が柔らかいものに包まれ視界が遮られた。
「主様かわいい〜!しかも綺麗って言ってくれた〜!」
どうやらボクは今、瑞のたわわな果実に包まれているようで柔らかな感触と香りと息苦しさを感じている。・・・やばい、苦しい。
「って、こら瑞!ご主人窒息しちゃうでしょ!」
「あっ!ご、ごめんなさい主様!」
「ぷはっ」
・・・ボクも女の子だけどあれにはハマりそう。気持ちいい。
「主様、顔が赤いですが大丈夫ですか?」
眉を垂らした瑞がそう聞いてくる。
「だ、大丈夫」
「瑞、あんたねぇ。いくらご主人が可愛いからってやりすぎちゃ駄目でしょう!」
「ごめんなさい、景姉さん。つい抑えられなくて」
「全く・・・。ご主人、深呼吸しましょう。吸って、吐いて」
深呼吸を繰り返してなんとか呼吸を落ち着かせた。というかTRFのAIすごいね、まるで普通に人と話してるみたいに反応が早い。
「じゃあ次、風狐かな」
<≪風狐≫の名前を設定して下さい>
風狐には「彩」と名付けた。光が収まると、
「主のおっぱいも〜らい!」
「わひゃあ!?」
いきなり飛びついてきた。そのまま胸を揉みしだかれたのでなんとか引き剥がす。
引き剥がした彩はエメラルドグリーンの髪に狐耳、腰から狐の尻尾を生やした、瑞よりは控えめだけどそれでもたわわな果実を実らせたボクと同じくらいの美少女だった。
「あ〜んあたしのおっぱい〜」
「じ、自分のがあるじゃないか・・・。それに瑞の方がおっきいし、まず揉むな!」
「コラ彩!」
「彩ちゃ〜ん?」
「へ?あ、景姉、瑞姉・・・」
それから彩は結構なお説教をされていた。瑞、怒るとき静かだけど怖いね・・・。怒らせないようにしよう。
「ごめんなさい、主。これからは控えます」
止めるとは言わない辺り反省しているのかしていないのか・・・。
「そもそもなんでボクのを揉みたがるのさ・・・」
「だって主ぱいが1番揉み応えがあるんだもん。それに丁度あたしの手で揉める1番大きいサイズだから」
「へ、へぇ・・・」
もう一回くらい瑞に怒られないかな、彩。
「最後は雷狐か。ごめんね、ずっと放置してて」
<≪雷狐≫の名前を設定して下さい>
雷狐には「紫」と名付けた。光が収まると。
「主様、待ちくたびれましたよ。罰としてハグされて下さい。ぎゅ〜っ」
紫の髪に狐耳、腰から狐の尻尾を生やした4人の中で最もたわわな果実を持つお姉さんがいた、と思ったら包まれた。デジャヴ?
柔らかくていい匂いで気持ちいいけど、やっぱり苦しい。
「はい、ここまで。これ以上やると景姉様と瑞姉様に怒られてしまいますからね」
彩を見て学んだのか丁度いいタイミングで解放してくれた。
■ ■ ■
「・・・で、結局みんな進化して『妖狐』になったんだね?」
「はい。私たちは召喚されて研鑽を積むことで進化し、ご主人を更に支える存在になることができるのです。ご主人、これからよろしくお願いしますね?」
「うん、よろしく。っていうか、みんな女の子だったんだね」
「そうですね。もしこの中に男がいてくれれば万が一発情期がきても大丈夫だったんですが」
「あたしらを召喚したのが主だから大丈夫だけど、男の子だったらワンチャンやばかったね〜」
それはゲーム的に大丈夫なのだろうか。このゲームをやってきて時々思うけれど、このゲーム18禁だったかな?全裸になれたりモンスターが(性的に)襲ってきたりと色々危ないトコがある。
「まあ、何らかの原因で主様に生えた時は私たちにお任せください」
「そんな状況ないよ!そもそもナニするつもりなのさ」
・・・ないとも言い切れなさそうだと感じるようになってきたけど、さすがにフルダイブ技術でそれをしてしまったら現実と乖離して脳がなんかあれしそうだから多分ないと信じたいけど。
「ナニって、それは私と紫のこれで挟んだり上下の口で弄って出なくなるまで搾りとります」
「な、なるほど」
真顔でとんでもない事言ったな、瑞。
「あ、そうでした。私たち、今までの関係と違って主従関係を結ばなければなりません。そのためには私たち、ご主人のどこかに口付けをしないといけないんです」
「へっ?」
唐突に言われ、理解に時間がかかったけど、要約すれば
『主従関係結ぶためにボクのどこかしらにキスをする』
ということ?
「そ、そうなんだ。・・・どこにしたいの?」
「選ばせて貰えるのでしたら勿論お口に!」
「やっぱりか・・・。まあボクとしても女の子を恋愛対象として見てるとこあるしゲームだからノーカンだと思うし、まあやぶさかでもないというか」
「じゃ決まり!あたし主とキスする!」
「まあみんな同じよね。順番決めましょうか」
「まあ進化した順でいいんじゃない?」
「う、まあ主様がそう言うなら・・・。最初は景姉さんに譲ります」
「あたしも〜」「わたくしも」
「そ、そう?じ、じゃあ私から行くわね?ご主人、失礼しますね?」
景はチュッと軽く触れる口付けをして照れて離れた。なんだかんだボクのファーストキスだね。
「こ、これで私はご主人の従者になりました!」
「次は私ね」
「んっ!?」
瑞は舌を入れてきた。誰かはやると思ったけど、瑞かぁ。
「ぷはっ、濃厚な口付けをさせてもらいました。私も主様の従者です」
「はいは〜い、次あたし〜」
彩は舌を入れてきたあげくどさくさに紛れて胸を揉んできたので離れた後に袈裟斬りチョップをかましておいた。
「あいったあ!主ごめんって!」
「最後はわたくしね。主様、失礼します」
紫の口付けは濃厚で、とても上手だった。体が一瞬ビクンッとなる程度には。
「ご馳走様でした。わたくしも従者ですね」
「こ、これでみんな従者になった?もう無い?大丈夫?」
顔が真っ赤になるのを感じながら確かめる。
「も、もう大丈夫です!」
同じく髪どころか顔も真っ赤な景がそう言って、この騒動は終わった。
皆様、暖かいコメントありがとうございます!私としましては罵詈雑言の一つや二つをくらうかなと思っていたので有り難かったです。(о´∀`о) 今回は少々(?)百合要素が強くなってしまいまして、これからどうしようかなと悩んでいるところでございます(笑)。百合要素増のままで行くか、それとも今まで見たいな基本1人の形にするかコメント頂けると幸いでございます。 p.s.狐たちの名前は私の知識では3つしかなく、もう一つはw○ki先生で調べました・・・笑




