16.配信始めの挨拶を決める
「やあ。始めるよ。・・・と言いたいところなんだけど」
『初っ端からどうした?』
『きちゃ〜、きちゃ?』
『何事にやあらん』
「いやね、今の挨拶。やあって言ってるけど、これを変えたい気もするんだ」
初見の人からしても見続けたいと思われなさそうだし、配信者としてもVの者としても配信の始めが「やあ」とはいかがなものか。
「てな訳で、ボクとしては見てくれている視聴者ありきの配信だし、みんなで考えを出し合って決めたいんだ」
『モミジちゃん俺たちのことそんな風に思って』
『これで考えないやつおる?』
『これからの配信を決定づける重要な任務だな』
「みんなありがとう。それじゃボクの考えているやつなんだけど、ボクって妖狐でしょ?だからこう手を狐の形にして、『コンばんは〜』って。ただボクは正直やりたくはない」
『可愛い』
『可愛いけど毎回やられると心がもたん』
『惜しいけど却下?』
「理由はキャラじゃないってのと普通に恥ずかしい」
『あれ照れてる?』
『確かにモミジちゃんのキャラには合ってない感』
「で、ボクからのお願いなんだけど、みんなからのボクのイメージが知りたいんだ。それが分かるといいんだけど」
『なるほどイメージね』
『モミジちゃんのイメージ・・・』
『ワイの勝手なイメージだとモミジちゃんは小料理屋とか居酒屋的な雰囲気で見てる』
「なるほど、店っぽさね。そうだね・・・『いらっしゃいませ』とか?」
『アリだな』
『それはそれで可愛いからヨシ』
「うん、これで行こうかな」
「いらっしゃいませ〜、始めるよ〜」
『こっちのがイイ』
『居酒屋行かんでよくなる』
『※酒はセルフサービスです』
「それじゃ、これからは配信を始める時はこんな感じでやっていくよ」
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『アプデの情報段々と出てきてんね』
『ゲーム内で楽器が弾けますって、どんだけ技術に金かけてるんや』
『色んなとこで儲けてるんやろなぁ』
「次のアプデはそんなに要素が増えるの?すごいスピードだね」
『海マップが増えて当たり前のようにアイテムが増えて録音とか色々難しいだろうに楽器を色々追加て』
「まあ今はフルダイブ技術が確立して間もないから、色んなゲームとかコンテンツが乱立してるだろうし。そんな中で飽きられないように頑張ってるんじゃないかな?」
『なるほどわからん』
『3行で纏めてクレメンス』
「要するに生存競争と階級斗争で争ってるってこと」
『なるほどね』
『なんか今ソ連通過した?』
『企業も頑張ってるんやな』
「海かあ、楽しみだなぁ」
『水着が追加されてくれるとtskr』
『水着回来るか!?』
「そんなに期待されてもボクが水着着たところででしょ」
『水着には男しか分からぬ魅力がある』
『ほら、水も滴るいい女って言うし』
「言わないよ?漢でしょ?」
「多分ボクは水着は着ないと思うから期待しないようにね?」
『ちぇー』
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「うん、今日はこれくらいにしようか。みんな明日早いんじゃない?かく言うボクも早いし。それじゃ終わるよ。おつさま〜」




