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14.晩酌(ソフトドリンク)雑談配信

「こんばんは。今日はこちらも暖かいし、天気もいいからのんびりとこれでも飲みながら配信をしたいと思うよ」


ある日、ボクはそう言って配信を始めた。理由は今日ゲームに入ってみると現実(リアル)よりも暖かいと感じたのと、今日のゲーム内の天気が快晴だったから。


『お酒?』

『モミジちゃん飲めるの?』

『見にきたらいきなり晩酌が始まりそうなんだが』


「ああ、これはお茶だよ。ゲームとはいえ、まだボクはお酒が飲めるわけではないからね」


視聴者から酒を飲むのかと聞かれたけれど、ボクはまだ18なのでお酒が飲めるようになるまでにはあと2年かかる。まあお茶の容器がそれっぽいから間違えるのかもしれない。


『モミジちゃんはお酒が飲めない、と』

『俺も飲み物と軽食取ってこようかな』

『週末にそれやるとかご褒美ですか』


「ちなみに、今日は釣りをしているとそっちに意識が向いてしまうから釣りはしないよ。まあ、縁側に座る感じかな」


今日は視聴者のコメントをどしどし拾っていきたい。そうすればボクも暇しないだろうし、視聴者も飽きないと思う。


『風呂上がりのぼけ〜っとしてる時に見るのが一番いいかもしれん』


「あはは、確かに。こういうのは時間に余裕のある時に作業のお供に見るとか、そういう感じがいいのかもね」


『モミジちゃんの配信ってなんかビール片手よりかは蒸留酒片手のが見やすいんよな』


「そうなのかい?あいにくボクはお酒を飲んだことがないから違いがあまり分からないんだ」


未だ年齢バレはしていないので、今回も年齢が分かるような表現を避けておく。


「ふう、お茶が美味しい。それにゲームとはいえこんな満天の星を見られるなんてね」


現実ではボクの住んでいる地域では極めて明るい星、一等星もしくは二等星は見えても暗めの星は見えない。山とか自然豊かなところに行けばこのような星空を見れるかも。


「画角を少し調節して・・・。これでみんなも見えるかな?」


『おー見えた見えた』

『すげぇ、プラネタリウムみたい』


視聴者にもこの星空が見えるようになったみたい。


「最近何かあったかな?トークが広がるようなのが」


『次のアプデの情報出てなかったっけ?』

『アプデの発表とか?』


「あれ、もう発表されてたっけ?」


そういえば今日は公式のSNSを確認していなかったような。


『次のマップは海!』

『海釣り解禁!』

『水着系装備追加も』


「本当?それは嬉しいな。これで料理の幅が広がってネタ切れのリスクが減らせるよ」


海の実装はボクの配信スタイルにとってとても重要な意味を持つもの。特に海釣りが実装されれば色んな釣り方も試したくなる。集魚灯とか。



そんな雰囲気で和気藹々と雑談しながら、お茶を飲みながら配信を続けていると、つい気が緩んで鼻歌なんかも口ずさんでしまって。


「♪〜」


『鼻歌きちゃ』

『歌うまw』

『なっつw』


「♪〜、ああ、楽器が欲しいな」


『モミジちゃんは楽器を弾ける?』

『なんの楽器?』


「うん?ああ、ギターだよ。昔取った杵柄というやつかな?」


『ギター、学生時代に触ってたな』


「まあ、今でもたまに弾くんだけどね。やっぱり楽しいから」


『ギター前に買ったけど指の動きがついて行かなくて諦めた』


「あはは、それは練習あるのみだよ。ボクも初めは辛かったな。あとは指のストレッチをお風呂でやっておくといいかも」


『モミジちゃんの演奏聴きたい』


「そう?機会があったら考えてみるよ」


ボクとしては自分の演奏は聴く価値があるのか疑わしいけれど。それに深雪さんに聞かれてからかわれたりしたらたまったもんじゃないから。



それから十数分、ボクも眠たくなってきたのでこの辺りで終わろうと思う。


「ん・・・はぁ。そろそろお開きにしようか。みんな今日もありがとうね。また見てくれると嬉しいな。それじゃ、またね」


『丁度一缶飲み干したとこだったから助かる』

『乙〜』

『今日もいい配信だった・・・』


そのままゲームも閉じて、時計を見ると22:30。ゲーム内で結構な量のお茶を飲んだけれど、実際には一滴も飲んでいないので喉が乾いた。お水を飲んでお手洗いに行って、今日も寝る。


アプデ楽しみだなぁ。

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