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第10話 ロディ、ダンジョン初戦闘

 ゴブリン3体はロディたちを見つけるとすぐに走り出して向かって来た。


「エマは右を狙って。私は左。着弾後にロディは真ん中をお願い。」

「「了解」」


 戦闘指揮は真ん中のナコリナが行う。

 エマの矢とナコリナのエアカッターが飛ぶ。エマの矢はゴブリンの左肩を貫き、ナコリナのエアカッターはゴブリンの胸に大きな傷をつける。


「ギャッ」

「グギャッ」


 攻撃を受けた2体ともその場にうずくまって激しく苦しむ。

 それを見て前方に駆けだしたロディは、唯一無傷のゴブリンに切りかかる。


「せい!」


ロディの剣はゴブリンの左肩から右わき腹を通り抜けた。


「ギョギャァァァァ」


 血を噴き出して倒れたゴブリンは、そのまま動かなくなる。

 ゴブリンが死んだのを確認して、ロディはそのまま残る2体に突き進む。2体はよろよろと起き上がる所だったが、そこにロディの剣が襲い掛かる。

 1体の喉を突き、もう1体は首に一撃。

 声を出す間もなく、2体のゴブリンも絶命した。


 戦闘が終わり、ロディが剣を眺めている。


「凄い切れ味だ。」


 この剣はメルクーを旅立つ際、アーノルドから餞別でもらったミスリルの剣だ。今回初めてこの剣を使ったのだが、これまで使ってた剣に比べ格段に切れ味がいい。


(これは本当にいい剣だ。アーノルドさんありがとう。)


 ロディはアーノルドに心の中で感謝した。


「「ロディ」「お兄ちゃん」、大丈夫?」」


 エマとナコリナが駆け足で近づいてくる。


「大丈夫。全く問題ないよ。」


剣をしまいながらロディが振り向いて答える。

周りを見ると、ゴブリンの死体が消えていき、小さな魔石が残っていた。


「ゴブリンくらいなら問題なく戦えそうだな。」


ゴブリンは魔物ランクはE。魔物としては弱い部類に入り、群れでなければ1人でも倒せる相手だ。


「頭を狙ったのに外れちゃった。もっと練習しないとだめね。」


エマが弓を見ながら沈んだようにうつむく。一撃で仕留められなかったのが悔しいのだろう。


「エマちゃん、弓の精度が上がるまでは胸の真ん中を狙うようにしたほうがいいわ。」

「え、でもそれじゃ倒せないかも」

「ゴブリンといえど、一撃で倒そうと思っても最初は無理よ。胸の中央なら少しずれても体のどこかに当たる確率が高いわ。そうすれば攻撃をわずかでも遅らすことが出来る。集団なら特に、攻撃のタイミングをずらして個別に対応できるようにする必要があるわ。」

「そっか、わかった。この弓に馴れる迄は無理に狙わないようにする。」


 ナコリナの忠告にエマは素直に従う。


「よし、この調子で進んで行こう。」


 3人は順調にダンジョンを進んでいく。

 迷宮型のダンジョンで、分かれ道になったときはギルドで買った地図を見ながらどちらに行くかを相談して決める。2層に行くつもりはなく、1層を巡ってダンジョンの雰囲気と戦闘になれることが目的だ。


 数回のゴブリンとの戦闘のあと、彼らの前に新たな敵が現れた。


「グレーウルフね」


グレーウルフは体毛が灰色の四足歩行の犬型の魔物だ。ゴブリンと同じEランク魔物だが、ゴブリンよりもやや強いとみられている。特にスピードが速く、厄介な相手だ。


 グレーウルフ2体が走って向かってくる。向かって左側にいる方がやや前に出ている。


「ロディは左。私たちは右を集中攻撃。倒れるまで連射するつもりで。」


 ロディは左を走るグレーウルフを待ち受け、間合いに入るや否や横に一閃した。グレーウルフは攻撃を受ける寸前に止まり、左に回避しようとしたが完全には躱しきれずに右足に傷を負う。


「浅かったか。」


 だがグレーウルフは止まっている。スピードの落ちたグレーウルフは脅威ではない。

 ロディは素早く近寄って剣を振るう。


 その間にもう1体はロディに近づくが、そこに矢と魔法が飛び込んでくる。

 エマの矢とナコリナのファイヤーボールが直撃してよろけるグレーウルフ。そこに2発、3発の攻撃がやってきてグレーウルフにとどめを刺した。


 片やロディは、もう1体のグレーウルフを危なげなく倒していた。


「よし、グレーウルフも問題ないな。」

「あ、見て。魔石以外に何か落ちてる。」


 エマがドロップ品を目ざとく見つけて駆け寄る。

 拾い上げた物を見てロディがエマに教える。


「『ウルフの牙』だな。グレーウルフがたまに落とすらしい。ギルドで買い取ってくれるよ。」


 魔物からたまに出てくるドロップ品は、様々な素材になることからギルドや商店が買いとることになる。今回の「ウルフの牙」は、Eランク魔物のドロップ品であるためあまり高くはない。自身の魔石より若干高い程度だ。

 今は少しでもお金が必要なので、ドロップ品は有難い。

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