表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/190

第5話 ロディ、魔力制御を訓練する

 魔力を動かすことが出来るようになったロディは、さらに体の中心に魔力を集める訓練を続けた。

 全身を漂う魔力を集めるのには1週間以上かかったが、努力の甲斐あって何とかできるようになった。これでひとまずは魔力を体の一部に送り、身体強化できるようになった。

 ただ、ロディの訓練はこれだけで終わらなかった。


「僕は魔法が使えない。けど魔力を使って身体強化できることが分かった。もしかしたら魔力の制御がうまくなればもっといろいろな使い方ができるかもしれない。ひょっとして、まだ使い方がわからない「修正」ギフトを使うことに通じるかもしれない。」


 そう考えたロディは、魔力訓練を日課にして、1日少なくとも1時間はザゼンすることに決めた。自分でもできることがあるとわかったロディは、魔力操作が楽しくなってきて、もっともっとうまく操れるようになるよう、毎日魔力を動かし続けた。


 まず、集めた魔力を体内で循環させることを訓練した。これをやることにより素早く魔力を必要部分に送りだせるので、不意の時にも素早く強化出来て対処が容易になる、とアーノルドに教わっていた。

 集めた魔力を、円をイメージして形作り、それをまず右回りに回転させる。それも出来るようになったら、今度は円を少しずつ広げていき、出来るだけ体の広範囲を魔力をめぐらせるよう訓練した。ロディはひとまず全身の魔力循環の制御が出来ることになることを目標にして訓練するのだった。


 魔力制御を向上させることはメリットがある。それは複数の部位を同時に魔力強化できるようになることだ。

 手や足、目や耳など部分的に強化することでも十分メリットがあるのだが、それを例えば2か所同時に行おうとすると途端に難しくなる。同時に別の場所に魔力を送る必要があるからだ。これが3か所になるとさらに。そして全身の強化はかなりの制御技量が必要となる。

 毎日の魔力訓練はその魔力制御力を上げることになる。


 「身体強化」を使えるようになったロディは、剣術訓練に魔力制御の成果を取り入れることにした。

 ある時は腕力を強化しながら、またある時は脚力を強化して、ある時は目を強化して剣術訓練をした。ときには剣を撃ち合いながら強化部所を変えたりして、魔力身体強化を使いこなすようにしていった。


 ロディは、魔力を操る訓練が楽しかった。

 疑似的なものとはいえ、自分も使える”魔法"がある。このことはロディにとって何にも増してうれしい事だった。魔法が使えないと断定されたあの日から少なからず陰口をささやかれ続けていたロディにとって、魔力身体強化は自分の可能性を広げてくれる希望の光に思えていたのだ。



 剣術訓練と魔力制御訓練の甲斐あってか、ロディは14歳になる前にDランク冒険者に昇格した。これで冒険者ギルドでの仕事の幅が広がるとともに、将来何かあっても冒険者で生計を立てれる見込みができたことになる。


 ちなみに鑑定の儀の時にロディに絡んできたダントンはというと、こちらはギフト「大剛力」を生かして冒険者として活動をしており、ロディより早くDランクに昇格していた。現在はすでにCランクになっていると聞く。


 ロディと彼とは、ギルド職員と冒険者ということでギルド内で出会うこともたまにあった。もっともギルドの受付カウンターの内と外という位置で姿を見かけたりするだけで、何かトラブルを起こすわけではない。過去に一度目が合った時には、ダントンは「フンッ」と言って目をそらし、ドカドカとギルドの外に出て行っただけだ。


 Dランクのロディはさらに上を目指す・・・ということはしなかった。剣の練習はもちろん継続していたが、冒険者ランク上げは一旦中断し、他のことで自身のレベルアップを図ることにした。


 以前アーノルドに教えられた魔力と魔法と魔法陣の関係について興味を持ち、魔法を覚えられない自分でも何か魔法に関する仕事ができないかと考えていた。ひょっとしたら身体強化以外にも魔力の使い方によっては魔法と似たようなことが出来たりしないだろうか、という期待もあった。


 そこでロディが身につけようと考えたもの、それは『魔法陣』だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ