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98話

アレクは、ローエム王国、国境付近でまだ戦闘をしているであろう、戦場に向かっていた。

「そろそろ見えてくるでしょう。」


暫くすると戦闘音が聞こえてくる。まだ戦っているようだ。

アレクはドレイブ王国の王族に無条件降伏の事を甲板から伝えさせる。


ローエム王国の兵たちが歓声を上げる「おおおおおおおおおおおおおお。」


ドレイブ王国の兵たちは、いや貴族、騎士、将軍たちは信じない。これは謀略だと言い張り。ローエム陣営に突撃を開始した。


「まったく、バカばかりですね。このままでは被害が出ます。攻撃します。魔動破用意。人相手だ拡散型だ。」



「報告、魔動破準備完了しました。」


「目標、中央。撃て。」


パーーーアーアアアアーーーン。

魔動破は一点に着弾するとそこから360度に魔動破が拡散していった。周りの人たちは一瞬で、土に描かれた影となり消滅してしまった。


「す、す、すごい。」


「報告、敵1万以上消滅を確認。」

「よし、敵はとまるかな。」

「まだ進撃をやめませんね。」

「しょうがない、もう一撃必要だろう攻撃だ。敵指揮官周辺に攻撃用意。」


「波動破、準備出来ました。」

「目標、敵、奥の指揮官を狙え。   撃て。」


パーーアーーーーン。


「報告、敵、奥の指揮官周辺消滅しました。」


ドレイブ王国の兵たちは、バラバラに逃げ出していった。


「もうここは、大丈夫でしょう。本艦はローエム王国の王都に向かうぞ。



アレクが現れる少し前、ローエム王国陣営。


兵たち


「なあ、俺達どうなるんだろ。」

「3か国に攻められて守れるのか。」

「知るかよ。お偉いさんに聞けよ。」

「おれ、結婚したばかりなんだよ。」

「あの、猫族の子だろう。そうだニャとかいう。」

「お、お前何で知ってる。」

「有名だぞ、お前酒飲むとべらべら喋るしな。」

「・・・・・」


「敵の攻撃が来るぞ。弓、よーい。」


ローエム王国は、敵国の進行に対し防衛に徹していた。砦にこもり、侵略軍に対して落とし穴を掘り。罠を仕掛け、嫌がらせを繰り返していた。ローエム王国は、1週間の絶対死守命令が出されていた。

1週間守れば、撤退しても良いとお墨付きを与えられた騎士団たちは、無理に攻撃をせずに守っていたのだ。

敵対をする、ドレイブ王国との防衛戦が今日も終わりかけた頃、上空にガレオン号が現れたのであった。


ガレオン号から

「ドレイブ王国の王族が降伏、ドレイブ王国はローエム王国に降伏をした。」


ガレオン号の甲板から、拡声器に乗った声が戦場に響き渡る。


「おおおおおおおおおおおおおおおお」


「か、勝ったのか。」

「やったーー勝った。」

「勝った、勝った、勝ったーーー。」



その後アレクは、2発の魔動破をドレイブ軍に撃ちこんだ。そしてそのまま上空に消えた。




ガレオン号はローエム王国王都に着陸をしていた。



アレクは、家臣に報告を任せた、王族の捕虜等の仕事も任せたのだ。全部人任せにして、自分は公爵邸に戻っていった。


「やー、疲れたよーー。何か甘いものあるかな。」

「はい、只今お持ちいたします。」


アレクは、メイドの持ってきてくれた、プリンを2つも食べていた。

「このプリン美味しいね。」

「アレク、そのプリン美味しいでしょう。今すごく流行っているのよ。」

「そうなんですか、母上、ただ今戻りました。」

「普通は、プリンを食べる前に来ないとね。」

「そうでした、すいません。」

「いいのよ。疲れていたんでしょう。」


アレクは、苦笑いしながら、照れていた。    器用な奴だ。



そして翌日には、ハロルド艦隊、ルドルフ艦隊も帰還した。


「父上、お帰りなさい。」

「もう戻っていたのか。さすがに早いな。これから国王に、報告に行ってくるから、皆は、ここで待機していてくれ。」


ハロルドは、足早に王城に向かった。


「公爵、よくやってくれた。ありがとう。」

「いいえ、ローエム王国の為です。」


国王は、ハロルドに感謝していた。3か国を相手に普通では勝てない。それを短期間に完全勝利をしたのだ。ただ、国王は、心配をしていた。国の為に働いたのだ恩賞を出さなくてはならない。オリオン家の功績、武勲が大きすぎる為、渡せる恩賞が無いのだ。

他の貴族も防衛で働いた。無いでは済まないだろう。

国王はハロルドに、正直に相談をした。ハロルドは、知っていたかのように返答をしたのだ。


「陛下、幸いにして、ローエム王国は3か国に勝ちました。ドレイブ王国は無条件降伏です。他の2か国も同じようなものです。ドレイブ王国は国土の半分、ルービス王国は国土の3分の1、イングリット王国も国土の3分の1を割譲させましょう。オリオン家は、ドレイブ王国の国土を恩賞として陛下より承りたく思います。他のルービス王国の国土は王家の直轄地、もしくは王家ゆかりの者に、残りのイングリット王国分を今回の働きに応じて、恩賞に貴族たちに分け与えればよいかと、臣はご提案いたします。

本来であれば、ローエム王国は防衛戦に終始したでしょう。貴族たちも領地が手に入ると分かれば何も言いません。働き以上の領地が手に入るのです。

そこで陛下、もう一つ提案がございます。」

ハロルドは、王家の力を強めるために各盟主寄りの貴族より王家に近いものを優遇すべきと提案したのだ。貴族連合の代表のような王家では強くなれないのだ。絶対の力を付けさせ、北部を纏めてもらう。オリオン公国は南部を纏めるためにである。


「どうですか、陛下。」

「それでよい。それとオリオン公国を同盟国としたい。」


ハロルドと国王は、話し合いをした。ローエム王国は、オリオン家がローエム王国を見限った時が怖いのだ。出来る限り良好な関係にするために、ローエム王国の爵位はそのままでオリオン公国と対等な同盟関係を築きたいのだ。ハロルドもローエム王国との関係を壊すつもりはない。

ハロルドは、アレクの事を話す。

「陛下、アレクの領地の迷宮都市の事ですが、あれを自治領に格上げしてもらえませんか。あの領地が今回の戦争の元です。あの地はアレクに任せましょう。そうすれば、何も問題はありません。あ奴がすべて引き受けるでしょう。」  にやり。

「そうか、ローエル王国で伯爵位として自治領主としよう。それでよいか。」

「はい、ありがとうございます。」



それからも、色々と決めごとを確認して、相談をした。3か国の事もあり、明日の持ち越しとなった。

ローエム王国とオリオン公国が同盟関係以上を模索し始めていた。二人とも関係の強化を考えていたのだ。





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