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904話 神の国から修羅の国へ

平和であった神の国は変わっていった。

大天使を筆頭に3大勢力となり、各天使がその下についていた。

第1位大天使は12天使の内5天使が従っている、これは国の半分を支配下に置いている。第2位は12天使の2人を従えている。第3位大天使は急速に勢力拡大をしている所である。12天使中4天使を従えている。残り一つはイレブンである。イレブンは大天使のどこにも属すことが出来なかった。


イレブンとしては属したかったのだが、小指とアレクの性でどこにも属すことが出来なかった。



「イレブン様、今日も平和です。」

「あーそうだな。」


イレブンは苛立っていた。このところ神の国で問題が発生しているのだ。今までの神の国は平和その物であった。ところが国の勢力(派閥)争いが勃発してから12天使の中でも揉めだしていたのである。


「イレブン様、ワン様がお見えです。」

「・・・・」



「おーーイレブン、どうだ俺の所に来ないか。」

「ワン、お前何言っているんだ。俺の所だー。神の国の中での領主だろう。神の国があって俺たちがあるんだ。間違えるな。」

「ふん、お堅いな。だからどこにも入れないんだな。へへへへ。可哀そうにな。」

「派閥など入れるかー。」(本当は入りたかった。)


「イレブンよー、スリーの領地を今度攻略するんだ。お隣だから余計なちょっかい出すなよ。」

「お前、同じ12天使の領地を攻めるのか、同じ神の国の者達だぞ。」

「あ”ー、全く問題ないな。へへへへ。」


ワンは手をブラブラと振りながらイレブンの元を去っていった。

残されたイレブンは何かが変わった事を感じていた。


イレブン以外の領地では、隣の領地を侵略しようとすきを窺っている状態である。ではなぜイレブンの領主は無事なのかそれはあまり魅力的ではない場所であった。神の国と中央政府の境であり、神の国にとっての辺境地域であるためである。



「あいつら頭がおかしくなったのか。」


独り言をつぶやくイレブンであった。




そして天使ワンは天使スリーの領地に侵略した。

ワンが攻め込む事はスリーも事前に分かっていたためにかなりの戦力を集結させていた。その為、激しい戦闘となってしまった。

ワン戦力、総勢3000対スリー勢力5000が真正面から激突したのであった。



「殺せー、殺せー、殺しまくれーー。」

「キャハーーーー、最高だーーー。」

「死ねやーーー。」

「快感。」



この戦闘で特徴的だったことは、人殺しを誰も嫌悪していなかった事であろう。農民兵にしてみれば初めての戦闘、初めての人殺しするものが多くいた。それはワン勢力もスリー勢力も同じであった。だが誰一人人殺しを躊躇する者がいなかったのである。




この光景をアレク達は監視していた。


「なぁアレク、こいつら頭がおかしくなっているな。」

「ですね。普通の興奮状態とは違いますね。」



そして戦闘は終わった。


ワン勢力が勝利した。勝利といってもスリー勢力が全滅した訳ではない。スリー勢5000の内2500が殺され撤退したのだけである。ワン勢も死者が多く追撃は断念して戦闘が終わったのである。




そして死者は放置されていた。監視していたアレク達も戦闘終了後にその場を去っていた。



戦場は死者で埋め尽くされていた。双方の死者総勢約4000もの数となっていた。




真夜中、戦場に風が吹く。一瞬の突風は、死者の間を駆け巡る。





「あれ、俺死んだよな。」

キョロキョロする一人の若者がいた。


「う、うーーーん、よく寝たーーー。あれ俺今戦争中だっあぞ。」


「あれーーー。」

「どうしてーー。」

「何でだー。」


戦場で殺された4000人は蘇っていた。腕を斬り落とされていた者も、足を斬り落とされていた者も内臓が飛び出していた者、首を斬り落とされた者全て元通りの状態で蘇っていた。


中には二つに分かれてよみがえったものまでいた。ある男は、勢いよく首が飛び胴体とかなり距離が離れてしまった。その為に蘇る時に近く首が無かった。胴体は頭を再生していった。そして首は胴体を再生していったのであった。さすがに腕1本からの再生はなかったが。体が3分1程度か頭がある場合は全て再生していた。

だが完全に元通りではなかった。一部から再生した者は能力もお頭もかなりレベルを落としていた。それでも通常の人よりは強力である。神の血を飲んだことで異常な能力を身に着けていたのである。



生き返った者達の多くは元の勢力へと戻っていった。


「何死者が生き返っただーーー。」

「はいワン様、戦死した者達で間違いありません。あの神の血で蘇ったようです。」

「アハハハハ、流石は主様だー、最高だー。これで戦死も恐れる事は無い。最高だーーー。」



この日から、神の国は修羅の国となった。

死を恐れない戦闘集団。死なない集団である。戦闘が激化しない理由はない。




「おうう殺せ、殺しまわれー、死んでも明日には生き返るんだー。」

「殺せー、殺せーーー。」


人を殺し技を磨き、戦闘に慣れていった。強い者はより強く、弱い者もそれなりに。と戦闘を繰り返していった。



「何、蘇る者共が馬鹿になっているだと。」

「はいワン様、中には喋る事もできなくなっている者もおります。」

「どういうことだ。」

「はい、調査したところ胴体を真っ二つにされた者が二人になり蘇りました。一人が二人になった事で能力が2分されたようです。そして又殺され蘇ったことろもう言語能力を失っていました。」

「蘇るごとに能力が低下するのか。まずいな。おっそうだ神の血を飲ませよ。先ずは数人で実権してからだな。」


能力の低下した者も神の血を1敵飲んで能力を取り戻していった。その為に異常な人口増加をしてしまった。殺しても殺しても死なないのだ、それに体の3分の1程度から再生してしまうのである。一人から二人になるのだ、人口が増えるのはあたりまである。



そして今日も



ワン勢力10000とスリー勢力13000が激突していた。




「おりゃーーー死ねー。」

「とりゃー殺せー。」


「ギャハハハ、俺は無敵だー。」まだ1回も死んでいない者はかなりの強者となっていた。人を殺し能力が異常に上がっていたのである。通常の人を殺すより強者を殺しまくっている為である。


一振りで3,4人を斬り捨てる。



「うおおおお、これだこれー、この快感は溜まんねー。ギャハハハハ、ヒャッホー。」


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