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9話 秘密基地

数か月後


オリオン領内の山奥に、少し広めの平地がある。

そこは人里からの道もなく、人が入れる場所ではない。

だが6人の人影があり、何やら訓練をしている。そう秘密の訓練場だ。

オリオン6兄弟姉妹が、魔法の訓練をしているのだ。

よく見ると、長兄のルドルフは、一心不乱にレンガを造っている。

次男レオンは、3男カインと疾走しながら模擬戦をしている。

長女マリアと次女レリアは、マリアは水球をレリアは火の玉を空中に浮かべ、くるくる回したりとコントロールの練習をしている。


4男のアレクスは、小屋の脇にある竈で肉を焼いている。

「兄さん、姉さん、ご飯できたよー」

「アレクありがと、お腹ペコペコだぜー」

「今日は、ホロホロ鳥が取れたから、焼いたんだ。はいこれパンね」

「じゃぁ、みんなたべようか。」

「「「「いただきます」」」」



パクパク、もぐもぐ・・・・・・・・・・




「魔法はイメージって言ってたけど、あんな火の玉とか水の丸いノコギリが、飛んでいくイメージなんか想像できないぞ」

「まぁ、アレクが実際に見せてくれたから、イメージできたけど普通は無理だな」

「だよねー。私なんか、人体構造を見せられた時なんか、泣いたわ。今でも思い出しただけでも、震えてくるわ」

「そうよねー、ほんと怖かった。でもあれ見て人体の構造が理解できたから、治療が使えるようになったけど。本物の生き物持ってきたときは、気絶したわ。」

「原理が解かっても、出来るものと、出来ないものがあるよな」

「うん、やっぱり人それぞれ火・水・土・風と適性があるようだね」

「アルスは全部できるよなー?」

「うん、だけど土が一番得意かな、火が苦手」

「はっ、火が苦手で、あんなすごい火の玉だせるか」

「魔力も、練れるようになってきたし、魔法の威力が上がってるよね」

「ほんと、威力が全然違うよなー」

「そういえば、魔法陣って完成したのか」

「できるんだけど、ローエム文字だと小さいものに書けないんだ、文字数が多くて入らなんだよ。だから今、魔法文字を創ってるんだ。」

「おまえ、凄すぎだな」

「あと、魔法を公開するときにイメージができない人がほとんどだろうから、魔法詠唱をつくってるよ。

そうすれば、こちらで威力とか調整できるし」

「こわっ、兄弟でよかった」

「公開は一年以上先みたいよ、父上はなんか色々と画策してるみたい」

「最近の父上は、頼りがいがあるよねー」

「でも、母上に怒られてる姿知ってるから、いまいちね」

「・・・・・・・」


「そうだ、ここまだ小屋だけだろう、塀を作って、井戸掘って、本格的に泊まれるようにしようぜ」

「塀がないと、こんな山奥怖いよね」

「この辺は大物はいないけど、塀を作って要塞化しちゃうか」

「やりすぎは、怒られるから程々にしましょう」

「さて、やりますか」


それから6兄弟姉妹は、塀を作るだけでは飽き足らず。

建物を拡張し、井戸を掘り、トイレと風呂まで建ててしまった。

あとアレクは完全防備の地下室を作り、一人でニマニマしてルドルフに怒られていたが、他の5人も50歩100歩である。

強力な力をもった魔法使いは、一人で100人分ぐらいの労働力を持つのかもしれない。

たぶん、他の貴族が魔法使いになっても労働はしないだろう。

まぁ、平民の魔法使いでも、高給取りなのでやらないが。


オリオン家は元が貧乏だった為、働くのが当たり前になっているのだ。

オリオン家の家臣たちも、働き者ばかりだ。特に元孤児達は凄まじい能力を発揮している。

一部の家臣にも、魔法を教えているのだ。公開に向けてのデーター集めと、領地開発の促進のためである。



オリオン領初の商店が出来たときは、普通の雑貨屋なのに領民が店に入るのに行列ができていた。

今は、行列はできていないが繁盛している。








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― 新着の感想 ―
[良い点] 思わせや勿体ぶりも無くサクサクと明るくテンポ良く進むストーリー展開が良い。 [一言] 暇潰しに肩が凝らず最高
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