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853話 食料危機

太陽が塵により隠れた事で様々影響が出ていた。


惑星全体の気温が下がり、人工太陽のある地域に向かって突風が吹き荒れるようになっていた。

そして一番の問題は、食料の配給であった。

アース大陸とタンドラ大陸はまだましであったが、フロンティア大陸中央(フーリン領は除く)は無法地帯となっていた。


「アレク様、中央各地で領主が殺されております。」

「食料の配給を渋ったんだろう。」

「そのようです。」

「無事なのはフーリンだけか。」

「はい。」

「フロンティア大陸の南部はどうだ。」

「はい、あそこは竜人が支配していますので落ち着いています。竜人は2,3か月食べなくとも平気ですから。」

「その分余裕が有ると言う事だな。」

「ですが、難民とかしたもの達が押し寄せております。」

「だよな、フーリン領もこんな状況だしな。」



フーリン領内


「ハーーイ、並んでくださいねー。パンとスープはいっぱいありますからねー。」


「ありがたや、ありがたや。」

「お母さん、美味しいね。」

「うっうっ。美味い。」


「おい俺は体が大きいんだ、山盛りにしろ。」


ボコッ。


キャン。


「文句言うなボケー。お前には配給は無しだ。ここから出ていけ。」

「ななな何を言っているんだ。俺は領民(難民)だぞー。」

「領民だー、そんな領民は要らない。おいこいつを領外に連れていけ。」

「ままままってくれーーー。もう我儘は言わない。」



「ままま待ってくれよー、本当に追い出すのかよ。」

「当たり前だ。」

「なぁ見逃してくれよ。」

「お前はまだ分かっていないようだな。」

「ななな何がだ。」

「お前には二つの選択がある。一つはこのままこの地を去る事、もう一つは労働だ。」

「おおおお俺は難民だぞ。土地と家をよこせ。そうすれば働いてやる。」

「馬鹿かお前は、難民になぜそこまでやってやらねばならないんだ。フーリン領はフーリン領民の為にあるんだ。他の領民の事等知るか。」

「おおおお同じ、フロンティアの民だろう。助け合いだろう。」

「じゃぁお前は今まで何をやった。民の為に労働をしたのか。調べでは何もやっていないぞ。もしかして配給の事だけで追い出されたと思っているのか。」

「えっ。」

「いいか、配給係に文句を言う事、14回。難民の労役1日8時間のサボり5日だ。」

「いいいいや体調が悪かったんだ。今度から真面目にやる。絶対に真面目に働く。」

「もう遅いんだよ。」



領堺


「いやだーーー見捨てないでくれーーーー。」




フーリン領


「アレク様ーーーーー。」


アレクが突然倒れた。



アレクが倒れた事で一部混乱したが、オリオン王国の秘書官たちが頑張った事で落ち着いてきていた。だがアレクに意識はまだ戻っていなかった。




オリオン一家



「カイン、アレク状態はどうなんだ。」

「レオン兄貴か、普通に寝ている。」

「お前なー、意識が戻らないんだろう。」

「医者が普通に寝ているだけだっていうんだよ。」

「でも何日も起きないんだろう。」

「だから、アレクにビンタを20発ぐらいしたけど。ダメだった。」

「あの顔の腫れはお前かー。マリアとイリアが発狂していたぞ。」

「・・・・・・・」


アレクの元にオリオン一家が集結していた。


「なんで意識が戻らないんだ。」

「父上、医者が言うには寝ているだけだって行っているんだ。」

「・・・・・・」

「アレクがいない状態が続くと混乱が出て来るわ。」

「マリア、どういうことだ。」

「父上、アレクは迷宮を支配しています。万一アレクが死んだりしたら迷宮が管理出来なくなります。そうなると食料問題等が一気に悪化しますわ。」

「・・・・・」


「マリア、作物の状況はどうなんだ。」

「ルドルフ兄上、よくないわ。今、塵の除去を行なっているけど、あと数か月はかかるわね。今年と来年の作物は駄目だと思って。」

「今年と来年を今の状況で乗り越えるのか。無理だ。」


「いいか、オリオンは民を救う。マリア、イリアどのくらい不足するか計算してくれ。場合によっては支配地域以外を見捨てる。」

「父上、それは・・・・」

「いいか、全ての者達を救いたい。だがそれが困難なのだ。」


「「「「「・・・・・」」」」」」


「何とかするわ。」

「イリア方法があるのか。」

「アレクは迷宮に作物優先を指示しているわ。浮遊島からの援助もあるわ。切り詰めて切り詰めて生きるのよ。」

「出来るのか。」

「出来るは、各地の領主と商人が協力すればね。」

「各地の領主と商人か。」


「父上、やりましょう。」

「やるか。」

「任せろ。」


「お前たち。」




ルドルフ、レオン、カインの3人は、支配地域に命令を出した。関連国にも通達を出し、完全配給制を取った。



「フル稼働で一人一日1食半で生きれるわ。」

「イリア、輸送が難しいわね。」

「其処は商人に頼むしかないわね。」

「商人が納得するかしら。」

「しないでしょうね。でもやるのよ。飢え死にだけはさせないわ。」




アレクは、星落としによって数十億の生き物を殺した。その膨大な経験値がアレクに流れ込み機能停止をしてしまったのだ。アレク自身は意識世界にいる。


何だここは、このところ調子が悪かったからな、疲れがたまっていたのかな。

でもここは何処なんだ、フーリン領にいたはずだけど・・・・

そこにもう一人のアレクが現われる。


「よう、アレクここは精神の世界だ。お前は今気を失っているんだよ。」

「俺なのか。」

「そうお前だよ。俺はお前自身だ。もう一人のお前だ。」

「俺は気を失っているんだよな、で、ここは精神の世界だと。どうやって戻るんだ。」

「その内戻れるだろう。俺にも分からない。。」

「精神の世界とはなんだ。」

「意識世界だな。この見える風景もこの食べ物も全て作りものだ。食べたいのもを思い浮かべればそれが現われる。好きなものを思い浮かべれば現われる世界だ。思ったことが全て思い道理になる世界だ。」

「なんじゃそりゃ。」

「表の世界とは全く違う世界だよ。」

「現実世界ではないと言う事か。」

「そうだな。アレクお前自身が全て創り出した物だろう。」

「外の俺はどうなっているんだ。ただねているだけなのか。」

「寝ているだけだが少し違うな。力が強くなりすぎて制御できなくなっているためだ。一時機能停止をしているんだ。お前自身がな。」

「あっそうか、経験値だな。魔物や生き物を星落としで殺したせいか。」

「そうだ。今のお前は神をもしのぐ力を付けてしまったんだよ。」


「・・・・・」

突然アレクの中に膨大な情報が入ってくる。

「うおうおうおーーーーっなんだこれはーー。」




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