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808話 姫様は強者

詰め所



「おっ何か悪いなー。」

「いいえ、オーク丼10杯レッド様にも届けております。」

「やっぱり美味いよなー、このオーク丼。」

「ですね。多少さめてもこのおいしさですよね。」


カインは今取り調べを受けている。

カインの主張としては取り調べるならば、オーク丼を出せと言い張っていた。俺の口はオーク丼を食べると軽くなると言ったのだ。


警備隊もカイン達を犯罪者にするつもりはない。周りの話からもカイン達が罪を犯した様子もない事で和やかな雰囲気となっていた。


「そう言えば、あの屋台のからあげ屋も美味かったな。」

「あそこは人気の店だったんですよ。味がいいから狙われたんですね。」

「ん、狙われた。」

「そうです、あのから揚げは秘伝のたれが使われているんですよ。東一家はその味を独占しようとしたんです。店の店主を脅して組員にして働かせようとしていたんですよ。」

「酷い話だな。」

「東一家もカイン様が潰してくれましたからもうないですけどね。」

「あの組もうないのか。何人かは生き残っているだろう。」

「いやーさすがに暴力を売りにしている組織が本拠地に乗り込まれて屋敷を倒壊させたらもうこの町では何も出来ませんよ。グッグフフ。」


「そうなのかあいつら弱弱だったぞ。」


「カイン様に比べたら人間全員が弱者ですよ。」




そこへ、


「カイン様ーーーー。」


「おっ姫様どうしたー。」

「何を言っておるのじゃ、カイン様が捕まったと聞いて急いで駆け付けだのじゃ。」

「そうか、心配かけたな。俺は問題ないぞ。」



カインとレッドは晴れて釈放の身となった。



「娑婆の空気はうまいなー。」

「何言ってんのカイン、ほんの数十分でしょう。」

「レッド、お前牢獄の本知らないのか。30年も牢屋に入っていた元少年の話。有名だぞ。」

「知らなーい。」


「カイン様、そのからあげを食べに行こうなのじゃ。」

「おっそうだったな。から揚げ食べに行くか。」


カイン、レッド、姫様とお付きの者達でからあげ屋に向かった。

向かう途中では領民たちが姫様に声を掛けている。


「姫様ーーーー。」

「可愛い姫様ーー。

「イエス、ロリータ。」

「姫様ーーー、ありがとうーー。」

「姫様、姫様ー。」


「あれ、救世主様たちだよなー。」

「おーーーー救世主さまーーー。」


「おっ俺たちも有名になったな。」

「カインそれは拙いよ。アレクに目立つなと言われているでしょう。アースからも交易船が来ているはずだし。目立つと連れ戻されるよ。」

「そうだな。俺の代わりに姫様が目立てば問題ないだろう。」

「もしかして、姫様を強くするの。」

「当たり。スキル玉を何個か渡してやろうと思うんだ。この領地は狙われているようだからな。」




「うまいのじゃーーーーー。」

「だろう。この味は普通出せないよな。」

「ありがとうございます。」

「あっそうだ店主、俺が金を出すから店出さないか。」

「おー、いい考えなのじゃぁぁぁ。館の近くに店を出してなのじゃぁぁぁ。」


「これ使えよ。」


カインは金貨50枚を店主に差し出す。唖然とする店主であるがさすが商売人であった。

すぐに平静を取り戻しカインに自ら条件を言い始める。


「金貨50枚をお借りいたします。からあげ屋を繁盛させてお返しいたします。カイン様には共同経営者となっていただき、新商品やからあげの味の評価をお願いいたします。」

「おーいいな新しいからあげが食べれるな。店が多くなったらアースにも出してくれな。」


キラリ。


からあげ屋の店主の目が光っていた。


それからこのからあげ屋は破竹の勢いで店舗展開をするのであった。






「美味しかったのじゃぁ。」

「暇様はオーク丼は食べた事があるか。」

「ないのじゃぁ。行きたいと言ったがみんなはんたいするのじゃ。」しょぼん。

「今度連れて行ってやるよ。」


ポンポンとカインは姫様の頭を撫でてやる。


「へへへ、カイン様とデードなのじゃぁぁぁ。へへへへへ。」


カインはデート何それ美味しいの状態である。カインはロリコンではない、こんな幼女相手にしないのである。



カイン達は館に戻ると爺が待ち構えていた。


「姫様、カイン様、レッド様、メリケン領が軍備を増強しております。」

「メリケン領が、軍備を増強じゃと。ヌググッ。」

「姫様、メリケン領は、強敵なのか。」

「カイン様基準なら敵にもならんのじゃ。だけどフーリン領は広いのじゃ。カイン様一人では領民全部を守れないのじゃ。」

「何だそんな事か問題ないぞ。なぁレッド。」

「うんそうだね。町や村50もないよね。僕が偵察に出るよ。」


姫様と爺はこいつ何言っているんだ問顔をしている。


「あっそうか、レッドを人だと思っているんだな。レッド見せてやれよ。」

「オッケー。部屋の中だし小さくだね。」


レッドは小型のドラゴンの姿になった。その瞬間。



「可愛いーーーー。」


姫様はレッドに抱き着いていた。真っ赤なズングリむっくりとした姿は、強さを全く感じさせない物であった。


「レッドはドラゴンなんだ。本当はもっと大きいんだけどな。」


姫様は聞いていない。レッドをスリスリして自分の世界に入っている。


「カイン様、まさかレッド様がドラゴン様だとは思ってもいませんでした。」

「じいさん、内緒な。このフロンティア大陸もそうだけどドラゴンは貴重だからな。」

「貴重どころではありません、神です。」

「レッドは神扱いされるのが嫌なんだよ。普通に接してやれよ。姫様みたいにな。」


爺は微妙な顔をしている。


レッドは人化して人型に戻っていた。




「いやなのじゃぁぁぁぁ可愛いドラゴンがいいのじゃぁぁぁ」


それからは大変であった。叫ぶ姫様をなだめすかしてやっとレッドは解放されたのだ。その時に約束させられたのが、かわいいドラゴンを1体姫様の護衛とするであった。


「レッド、あんな約束して大丈夫か。」

「心配ないよカイン、僕には奥の手があるんだ。アレクに聞いたんだけど迷宮でドラゴンをるんだ。アレクに手紙を出してよ。通信じゃヤダで終わっちゃう気がするんだ。」

「まぁそうだろうな。なら断れないようにオリオン王国での約束とするか。それなら断れないだろう。」

「カイン頭いいね。オリオン王国がこのフーリン領と同盟を結ぶなんていいね。」

「同盟かいいなそれ、それで行こう。」


カインとレッドの浅はかな考えは大事となっていく。巨大国家が一領と同盟を結ぶことは普通ありえない事であった。

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