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75話

ガレオン号艦内


「さっきの面白かったね、口をパクパクさせてたね。」

「そりゃ驚きますよ。船だと思っていたんですから、それが空を飛んで行ったんですから。」


アレク達は、楽しそうに、次は何をして驚かすかを話していた。




「か、完璧だ。これを見てくれ計画書だ。」

「師匠、俺にはただの絵に見えるんだけど。それもへたくそな。」

「リック何を言ってるんだよ、これは地図だよ計画図。」

「・・・・・この〇描いて大の字は何です。」

「これは人だよ。人の形してるでしょう。」

「・・・・・・」

「師匠は以前に、ルドルフ様の飛行船にクリスティーナ様を描きましたよね。」

「あれは、僕が描いたんじゃないよ。魔法で描いたんだ。魔法はイメージだからね。」

「師匠これも、魔法で描いた方がよくないですか。」

「こんな計画書に、精巧な人描いても見にくいでしょう。」

「そうかもしれません。」




ガレオン号はオリオン公国公都ブレストに到着した。


アレクは緊急会議を提案していた。

出席者はオリオン公国公王と公王妃、公太子と公太子妃、レオンを抜いた伯爵たちである。

レオンはローエム王国で大使、騎士団長なのでぬけられない。



「アレク、緊急とはどうした。」

「はい大森林に魚人がいました。」

「・・・・・・・・・・」

「ぎ、ぎょじん。」

「そうです魚人です。水の都に保護を求めた来ました。」


アレクは、魚人が来てからの事を説明した。


「これが計画図です。」

「・・・・・アレク、・・この〇に大は何だ。」

「やだなリックみたいなことを言って、人ですよ。ひと。」

「じゃ、この△と逆のVの字は何だ。」

「△は小山の頂上で逆のVの字は木です。」

「・・・・・まぁいい、口で詳しい説明をしてくれ。」


アレクは自身の計画を話し出す。

「この図の様に、湖辺か湖の中に街を造ります。できれば湖の中心辺りに造りたいですね。魔物を警戒しないで済みますから。あとこの運河ですが、魚人の集落を補給基地を兼ねた村を造っていきます。

移住を希望しない魚人の為もありますが、商人、監視、調査の為の拠点としたいのです。将来、大森林の大開発を行う時の為に、調査は重要です。

まだ大森林の中央、奥の様子は一切不明です。もし強い魔物、」・・・小声で「ドラゴンとかいたら嬉しいな。」

「強い魔物はいるようです。中央に行けば行くほど強くなるようです。

広大な大森林ですから、調査だけでも数年、もしくは数十年単位と思われます。


この湖と川を使い、交易を発展させましょう。湖からは何本か川が流れているようなので、それを使い他国と交易を商人たちに推奨しましょう。

オリオン公国は大森林を領地として宣言しています。その公民となる、魚人が保護を求めてきました。オリオン公国としては、保護をすべきです。以上。」


「カイン、魔物を狩れるか。」

「父上、任せてくれ。狩りまくるよ。」

「だが、防衛の人員の事もあるからな。考えんとな。」

「それなんですが、魚人に協力を頼めます。魚人は水の中を高速移動でき、陸でも問題ありません。見張りとして、連絡員としてなら、十分に活用できます。陸での戦闘は少し無理かもしれません。」

「それはいいかもな。どうだデリック。」

「使えそうですね。魚人の人数は多いようですから、それなりに対応できるでしょう。アレク様、魚人は雇えますかね。」

「大丈夫だよ、もう雇っているからね。契約金も渡したし、今頃、買い物してるよ。」

「アレクのことだから、抜かりはあるまい。」


「マリア、イリアどうだ。」

「そうね、いいんじゃないかしら。」「大丈夫よ、行けるわ。」


この後は、マリア、イリアを中心に話が進んでいく。

計画の開発書のやり直しから、調査、集落の補修・補強、移住者の名簿、魔物討伐までマリア、イリアから指示が飛ぶ。それを伯爵たちが、頷くだけだが、適確だ。

「じゃぁ、これで行くわ。いいわね」

「お金は、全員明日までに申請書出しなさい。」

「カイン、倒した魔物は売るから、綺麗に倒しなさい。」

「デリック、防衛警備を魚人に任せる範囲を今日中ね。」


各伯爵は無言で、「うん」「うん」「うん」「うん」言っている。

首が疲れそうなぐらいに縦に振っている。


ここで、一旦解散になり、明日また会議となった。


「いやぁ、疲れたよ。もう限界だ。」

「お疲れ様です。お茶です。」

「緊急会議もそうだけどマリア姉、イリア姉は凄すぎだね。怖い怖い。」

「師匠、この書類の確認してください。」

「うん。大丈夫だよOKだね。」

「ありがとうございます。バレー、この書類をドラキュラ隊に持って行って。いい絶対、喋ってはダメよ。絶対よ。」

「ユリ、ドラキュラ隊って何?」

「あれ師匠、知らないんですか。ドラキュラ隊とはマリア様、イリア様の部下の事ですよ。あの人達、仕事になると、白眼の部分が充血して赤くなるんですよ。それでドラキュラみたいなのでドラキュラ隊って名前で他の部署から呼ばれているんです。」

「そうなの、じゃぁ、喋るなって。」

「それは、ドラキュラ隊と喋ると仕事を受けてくるんですよ。だから無言で渡してくるんですよ。」

「ハハハはははっ。」  アレクは笑うしかなかった。


自分も身に覚えがあるからだ。


翌日


ハロルド夫妻は来ていない、欠席だ。


集まったのは、6伯爵だ。


大森林の計画書と地図がテーブルの上に置かれた。昨日、完璧な地図、計画書を描いたものより、完璧な物であった。


「では始めます。」

「この計画書の中で、アレクの役割は、湖の調査と湖の都市開発が出来るようにすることよ。わかったわね。」無言で「うん」

「カインは、魔物の討伐ね、昨日もいったけど・・・・・・・・・・・・・・・」

「デリックは・・・・・・・」

「ルドルフ兄は・・・・・・・・・・・・」


「あと早く、申請書を出しなさい、出さないとお金をださないわよ。」



みんな、必死である。



普通の伯爵の事はわからないが、オリオン公国の伯爵家は、少しおかしいようだ。


伯爵会議も無事終わり。アレクは再び、ガレオン号で飛び立っていった。


「もう当分、会議はやりたくないね。」

「家臣の中でも、有名ですよ。伯爵会議は近づくな。って言われていますよ。」

「そうだろうね。あれはひどい。」


アレクは思う。伯爵会議は魔王としもべの連絡会ではないかと思う。

考えても、もう終わったのでアレクは忘れる。気にしないことにするのだ。


「それじゃ、大森林の湖に行こうか。」

「師匠、その前に、一度、水の都に寄ってからです。」

「そうだった、それで行こう。」



水の都に着いた。


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