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65話

翌日


オリオン公国は、この日、成り上がり貴族が大量に増えた。


もちろん、教養を受けている貴族の次男、三男などが多いが、アレクが元孤児を貴族にしたように、カインも獣人の難民であった、各族長を貴族にしていた。

他にも、オリオン家の家臣(平民)だったものが、多く貴族となっていた。オリオン騎士団員は、領地は無いが全員、騎士爵となった。古株の家臣たちはすべて貴族としていた。

これもオリオン家が、いやオリオン公国がハロルド王の裁量で出来るようになったからだ。


ただ、やる仕事は同じだった。


この時、ロ-エム王国オリオン領は、家臣が誰もいなくなっていた。治安維持のものまでいなくなり、領民と冒険者を雇い、一時的に治安を任せていた。   それでいいのか騎士団。



オリオン公国幹部会


オリオン公王夫妻、ルドルフ夫妻、レオン、マリア、イリア、カイン、アレクス、デリックの10人のオリオン7伯爵である。


オリオン公国は当初10の伯爵領であったが、運河まで広げたため、13の伯爵領に分けていた。

グラムット帝国に隣接する、2つの伯爵領はカインとアレクが移動する事となっていた。

7伯爵領以外の伯爵領3つの中から、(当初は2つの予定)新貴族たちに領地を分け与えていた。

この3つの伯爵領は領都近郊以外をすべて新貴族の領地として男爵、準男爵、騎士爵達に渡していた。

残りの3つの伯爵領はオリオン公国の直轄地として管理する事になっている。


会議室


「この大きさ小国の大きさじゃないわね。」

「でも、中堅国より小さいわね。微妙ね。」

「大きさだけなら、大森林を入れれば超大国だね。」

「・・・・・・」

「まあ、でも、これからもっと大変になるよ。」

「でも、代官とか派遣するでしょ」

「それだけじゃすまないよ。」

「難民が、押しかけてるようだし。」

「カイン、アレク、しっかりやりなさい。」

「大丈夫だよ、なぁ、アレク。」

「心配ないよ。」


公王夫妻とデリック伯爵が入室してきた。


「皆、そろっているな。始めるぞ。」


「今日の陞爵式は、皆、よくやってくれた。家臣たちも嬉しそうにしていたな。」

「そうですね、みんな目が生き生きとしてましたね。」 みんなが、マリアとイリアをみた。

「・・・・・・」



「では、早速始めるぞ。」


ハロルドは、これからの事を話し始めた。

「オリオン公国は、戦争中である。カインが陸軍大将、アレクが空軍大将として防衛にあたる。その統率を軍部司令長官としてデリックがまとめ役になる。

他にも、内務大臣をマリア、財務大臣をイリア、外務大臣をルドルフ、レオンはローエム王国、第7騎士団長兼務でオリオン公国大使とする。

オリオン騎士団は一度解体する。団員は、軍部、治安警備、公王、公城警備に振り分ける。

軍部はデリックの下に、治安維持はエレメルが警察長官となり公国の治安維持をする、公王、公城警備はクリスが公城長官となり城内の一切を任せる。

今ここにはいないが、農地開発長をマールに、商務長をポール、メアリーには大使次官、レオンが第7騎士団長だから事実上の大使だな。


当分はこれで行く。後は、その都度伝える。」


「陛下、騎士団はなくなるのでしょうか。」

「騎士団はなくなるが、騎士としての称号は残す。軍部、警察で小隊長、中隊長、大隊長は騎士の称号持ちのみが就任できるようになる。副隊長もだな。」

「はっ、ありがとうございます。」

「他に、質問は。」


カインが「陸軍はどのくらいの規模になりますか。」

「そうだな、デリックどうだ。」

「はっ、今は、オリオン騎士団員、兵、衛兵がおります。合わせますと約8500人となります。公国警察に約3000人を軍に約5000人振り分ける予定です。」

「警察も軍も全然足りないな。」

「取りあえずは、量より質で行くしかあるまい。」「アレク何か考えろ。」

「えええええぇぇぇぇぇ。」


みんなが無視している。


「この人数は北部オリオン領も含めてですか。」

「いや別だ、北部には500人いる。オリオン公国の縮小版を造りなおす。あくまでローエム王国の公爵領だからな。だからすべてを別組織にする。皆には兼務してもらうがな。


「こりゃ大変だ、人員を早急に増員しないとな。」

「カイン、獣人を多く雇え、軍人、国境警備、他にも身体能力の高い獣人は、他には変えられん人材だ。」

「分かった。大量に雇うよ。」


「これで、今日は終了とする。後は、何かあればその都度、相談に来てくれ。」


「カイン、アレク、少しいいか。」

「なに、ルドルフ兄。」

「カインに頼みがある、獣人を何人か雇いたい。紹介をたのむよ。」

「そんなこと簡単だよ。任せて。」

「アレクには、銀行の件で相談がある。」

「俺には、難しそうだから、お先に失礼。」カインは逃げていった。

「マリア、イリアとも相談しないといけないから、4人で話そう。」


ルドルフの話は、銀行の役割、仕事内容を質問してきた。

「・・・・・・・・・・・」

「そうか、銀行は金が商品なんだな。」

「そうです、お金がお金を生むんですよ。」

「為替の件も、解った、ありがとう。」

「兄さん、経済支配でも考えているの?」

「イリア、そんなことないよ。」

「どうだか。」

「・・・・・・・」各自無言になる。

「そこまでは考えてないよ。少しだけ強い立場になりたいだけだよ。」

「なら、オリオン銀行1つだけは、良くないね。もう一つか二つ銀行があった方がいいね。ただ銀行をやれるのは、信用のある国のみだね。オリオン銀行は資金力があるのを商人たちが知っているから出来ているんだ。

今、信用、信頼できる国はローエム王国だけだね。

例えばミルトン王国が銀行をやっても誰もいかないよ。戦争に負けて、お金がないのを知っているからね。


今のオリオン銀行は一部の地域だけで活動しているから、問題も出ないけど、これから地域が広がると問題が出てくるよ。国でも商売でも競争の無い世界は衰退していくよ。勝ち過ぎは良くないよ。相手に譲った方が後から、永く繁栄、利益を貰えるよ。

みんなで、少しずつ勝てばいいんだよ。」


アレクは、偉そうな事を語っている。 実は仕事の増える事を、警戒しているだけである。


もっともらしい言葉を並べたアレクは、颯爽と去っていった。

後ろを向いたアレクは、ホッ、とした顔をしていた。


残された、ルドルフ、マリア、イリアは思うことがあったのか、3人はその後、長く話をしていた。



アレクは、直臣のリック、マック、ユリ、カイ、ホリー、バレーにお祝いを贈っていた。

みんな、騎士爵、貴族様になったね。おめでとう。 一人でパチパチパチパチ。


「これからは、貴族として見られてくるからね。気を付けるように。

これ、僕からのお祝い。」

それは、きれいに装飾されたバックだった。一つは女性用で残り5つは普通のバックだ。アレクはマジックバックをお祝いとしてプレゼントしたのだ。



「「「「「師匠。」」」」」みんな泣いている。


アレク、たまにはいいことするなぁ。






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