表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/919

41話 つうしんき

オリオン領都


オリオン家の人たちが集まっていた。


「今日、皆に集まってもらったのは、ローエム王国より、依頼があったからだ。ローエム王国から魔法使いを、育ててほしいと依頼が来た。」

「育てるですか。」

「それはだな」


ローエム王国は、魔法解放と銘打って魔法を使えるようにしたのだが、使えるだけで上手く使用が出来なかったのだ。王国民(平民)に対しては、生活魔法、下級魔法だけの販売だが、平民以外の人々に、高値で中級魔法を売ったのである。魔法を使って魔力がなくなり倒れたり、魔法で決闘等の色々と身分の高いものがやらかしてしまっていた。それがローエム王国だけでなく他の国でも同じ事が起きて、それが問題になっている。


魔法をきちんと使用でき、教える事の出来る人間を育ててほしいとなった。


「オリオン領は、問題ないですよね」

「問題ないね。」


オリオン領では、オリオン領民は生活魔法だけ、家臣たちは下級魔法まで使用出来るようになっている。

家臣たちは、無暗な使用を厳しく指導されているので騒ぎ等は起こしていない。オリオン領の騎士団は、皆中級まで使用している。


「学校を造るとか。」

「無理でしょう、人数が多すぎて教えられない。」

「使用の説明書だけでは、だめでしたか。」

「王国も、誰にでも中級魔法を売るからこうなるんだよね。」

「王国は、儲かったんでしょうね。」

「世界中から来ましたからね。」

「凄いでしょうね。」


「僕に、いい案があります。まず、魔法に関する法をつくる。取締まる人に教育をする。

法の整備は重要です。魔法に関しての法律がない状態ですから。早急に法の作成を行うようにする。

後は、取締まる側が弱いと話になりません。」


「この問題は、全部の問題は解決できないでしょう。だけど基本は作ることができます。本来は王国がやる事ですが今回は仕方ないでしょうね。

法の内容としては、魔法を使用できるようになる時に講習を受ける。講習の義務化ですね。

魔法により、事故、事件を起こした時の罰則。

例としては、街中で魔法の使用の禁止、生活魔法は除く等、問題の起きた事例を元に法律の作成を行いましょう。

王国の騎士団に対して、徹底した訓練、訓練、訓練、訓練です。

講習を出来る人を育てます。これは絶対必要です。この教官が居ないと始まりません。

これだけやれば、少しは落ち着くでしょう。多分ですが。」


「わかった。マリア、イリアは基本の法律を作成、ルドルフとエレメルは講習関係を、騎士団の指導は私とレオンだ。」

「あれ、僕は?」

「アレクとカインは領地開発があるだろう。」

「俺は、領地開発に専念するよ。」

「わ、わかったよ。」


アレクは、一旦引き下がる。諦めてはいないようだ。


一旦、解散となった。明日もう一度、内容を詰める事となった。



次の日


マリア、イリアが作成した法律の原案。

魔法取得は、10歳以上とする。

魔法を取得時に講習を受ける。

最初の魔法取得は、生活魔法、下級魔法のみとする。

1年以上の期間を空け、素養を満たした者は中級魔法を取得できる。

街中での魔法使用の禁止。ただし生活魔法は除く。

街中で許可なく使用した者は刑罰に処する。刑罰の内容は、要相談


ルドルフ、エレメルの講習内容

最初の魔法取得時の講習。魔力制御の講習と実技講習。魔法防衛の講習と実技講習。

中級魔法取得時、魔力制御の実技試験。魔法の試験。合格者のみ取得可。


ハロルド、レオンの騎士団への教育

騎士団員の講習、試験。

防衛、攻撃の訓練。


「父上、騎士団にはそれだけでは足りません。情報によりますと、他国では魔法のせいで戦争になっている国があります。早急に騎士団、国の戦力を強化しないといけません。」

「まぁ、そうなんだが私たちは、いち領主に過ぎない。王国の事は国王が決める。」

「なら、オリオン領の騎士団の強化をやらせてください。」


ハロルドは思う。王国の騎士団に子供が教えるのは無理だが、うちの騎士団なら納得するな。

今の王国、外国の状況はよくない戦力の強化は急務だ。


「よし、アレク。オリオン騎士団の教官に任命する。早急に戦力強化を達成せよ。」


「はい、謹んでお受けいたします。」



「私は、国王に法律制定等の提案に行ってくる。準備はしといてくれ。」


ハロルドは王国からの依頼に対し、提案を持っていき認められた。


こうして、法律制定等の準備に入った。


アレクは、ハロルドとレオンに、実技講習と訓練方法の教本を渡した。ルドルフ、エレメルにも講習、実技試験用の教本も渡した。マリア、イリアには何も渡さなかった。マリア、イリアの方が法律に詳しいからだ。


オリオン領都の幹部が王都に移動したため、オリオン領の内政が滞る可能性が出ていた。

そこで、アレクにまた指示が出る。オリオン領と王都で連絡を取れるようにすること。



アレクは思った。父はのび太。僕、ドラえもん。ポケットから取り出す。「つうしんきぃ。」



アレクは、簡単に通信機を出した。迷宮産の通信機だった。

だが、オリオン領都と王都の距離が、離れすぎて使えなかった。

通信を可能にするために、アレクは山の上に、鉄塔を建てアンテナを付けた。


こうして、オリオン領都の、自称領主代行代理の騎士団の教官が俺の天下だぁぁぁ、と言って走り回っていた。ある領民は、「いつもの事だね。」「面白い子だね。」



だがオリオン領騎士団員は、がくブルであった。  ブルブル。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ