表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/919

28話 カインを支援したい(隊)

ガレオン号艦内


「師匠、ホントに旅に出るのか?」

「旅は旅だけど仕事だよ。カイン兄の支援だよ。」

「カイン様がオリオン領を出て何か月経つと思ってるんだよ。」

「普通なら無理だけどね。だけどガレオン号があるから大丈夫だよ。」

「この船が出来なかったら知らん振りしてただろう。」

「そうだよーーー追いつけないじゃん。」

「・・・・・・・・・」


「それでは予定を発表します。」


「この後、我々は南部調査隊支援部隊として南部に向かいます。

カイン兄の予定ルートが、多分この地図のコースを行ってるはずなんだ。

同じ予定のコースを取って追いかけるぞ。」

「まずは支援をがんばり隊の隊長は、僕が作戦参謀長はユリ、特攻隊長はリック、突撃隊隊長はマックだ。」

「師匠、総勢4人で隊員がいません。」「あと、もっとまともな、名前にしましょう」

「をがんばりを取るか。」

「師匠、もっと人員はいないんですか。」

「それが、人手不足でどうにもできない。」

「無理でしょう。」

「そうだね」

「やめましょう、師匠。」

「父上に行くよう言われたから行かないとまずいんだ。」

「・・・・・・・」

「自発的ではなかったんですね。」「・・・・」「・・・」

「ちょ丁度・・・行こうと思ってたんだよ。」


「「「・・・・・」」」


「支援物資、他の準備は万端だし出発しようか。」

「さっき飛行場の人が荷物を運んでたもんね。」



ガレオン号初航海だ。  「ガレオンいきまーーす。」



ガレオン号はカインの通ったルートを順調に航行していく。


カインの予定したルートは、4000メートル級山脈の低い場所を通るルートになっていた。

さすがに身体強化できる人員でも4000メートルの山越えはきつい。


アレク支援隊は、山間を縫うように進み山脈を抜けようとしていた。

「すごいですよね、雲の上をこの船走ってますよ。」

「師匠の教えてくれた。海ってこんな感じなんですか。」

「そうだね、この雲が水だと思ったら同じだね。」

「この山を越えたら高度を下げるよ。雲の中に入るよ。」


みんな興奮しながら雲の中に入っていったが、雲を抜けるとびしょ濡れになっていた。

だが景色は最高だった。

「きれい」

「凄いな。」

「森しかないですね」

「手前に少し平原があるよ。ほらあそこ。」

「あそこの平原の方向に舵を取るぞ。」



「師匠、3時の方向に煙が見えます」

「昼時だからご飯でも作ってるんだろ。」

「師匠、冗談はやめましょう。人がいるんですよ。」

「よし3時の方向に向かうぞ。」



「結構、人がいるぞ。」

「まずいかもな。よし魔法使いたい(隊)戦闘準備」

「師匠、隊の名前が変わってますよ。真面目にやりましょうよ。」

「今は支援ではなく。戦闘集団・魔法使い隊だ。本当に戦闘になるかもしれないから気を付けろ。」

ガレオン船は、速度を落とし煙の方に近づいた。


アレクは拡声器で


「我々は、北の山を越えてきました。戦闘の意思はありません。誰か話の出来る方はいませんか。」

すると100人ほどの集団の中から人が出てきた。

「アレク、アレク、俺だーーカインだ。」

「おおぉ、カイン兄ぃお久しぶり。」

「なんだこの物体。」

「まず、着陸しますから。」


ガレオン船はゆっくりと降下して地上に着いた。


「カイン兄、お久しぶり。」

「アレク、お前何でこんなとこいるんだ。」

「父上に言われる前にカイン兄の支援に来ました。」

「そ、そうか、ありがとな。」

「それで、何ですかこの人たちは?」


それなんだが・・・・


カインの話によると、この大森林を抜けた西に国があり10年前の戦争に負けて国が滅んだ。

迫害を恐れて大森林に逃げ込んだ。そして隠れ住んでいた。


この大森林、ジャングルに近い。気候的には亜熱帯地域だ。

オリオン領は温暖な地域で、山を挟んで気候が全然違うのだ。

大森林と山脈に平原があり、今はこの平原に着いたところのようだ。逃げた当時は、大森林の中で生活をしていたが魔物が多くなり危険を避けながらここまで逃げてきたようだ。丁度そこにカイン達調査隊と出会い魔物を倒してもらっていた。

これからの事を話している時に変な物体がきたとの事だった。



「アレク、紹介するから来いよ。」



アレクは驚いた獣人だったのだ。


山脈の北側には人間しか住んでいない。この南側には、獣人と人間が住んでいるのだった。

獣人と人間の国は数か国ある。今も戦争をしている国もあるようだ。

この大森林までは南側の手が伸びてなく。生き延びていたが魔物の問題が出ていた。

「初めましてアレクといいます。カイン兄の弟です。」

「初めましてですじゃ、儂は獣人の猫族のシャムじゃ宜しくじゃ。」

「カイン兄、どういう話になっていたんだ。」

「危険だが山越をやろうと話してた所だな。」

「この人数だけですか?」

「話によると大森林の中にまだ沢山の獣人がいるそうだ。」

「そうすると難しいですね。」


アレクはカイン、シャムと話し合いをした。

船で移動はできるが人数が増えると難しくなってくる。

オリオン領も人が押し寄せている。これ以上の人口増加は開発が追い付かない。

なら、この平原に街を造ろうという話になった。

街を造る。物資の提供等をオリオン家が提供する。

街を塀で囲い魔物が侵入できない様にすること。取りあえずは塀で囲い居住空間を造り出す。

話が纏まるとアレクは、船内の物資を卸していく。魔法使い隊を残して急いでオリオン領に向かうのだった。


「カイン兄、出来る限り早く戻ってくるから。」

「たのむぞ、こちらもやれる事はやっとくからなーー。」

「行ってきます。」

「師匠、一人で大丈夫ですか。」

「大丈夫だよ、子供じゃないんだから。」

「師匠は、子供ですよ」


「・・・・」


「いってきまーす。」












評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 「大丈夫だよ、子供じゃないんだから。」 「師匠は、子供ですよ」 ごもっともww
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ