263話
異世界で生きていくにはどうすればいいのでしょうか。~無能スキルが優秀なスキルにおまれ変わりました~
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アレクはタンドラ大陸の地図を広げていた。
それはタンドラ大陸が再編成された後の地図であった。実際にはまだタンドラ大陸は再編成されてはいない。アレクとコルンが話し合い予定を書いた地図である。
現状のタンドラ大陸はTオリオン王国が中央一部と西側から北西部部分を支配している。コルン王国はタンドラ大陸の中央より南側の南東から南西まで一帯を支配している。後は今回の北東3か国と他の国々である。
口の中にXを入れてXの中心に〇を書いたような区画割だ。〇を中央として東西南北の5つに分かれていた。
コルン王国の支配地域は南地域、一部西地域と東地域を含む、Tオリオン王国は西地域と一部中央含む場所である。今回のノーレント王国は北東の角の位置にあるが東地域に組み入れ、オリビアには西地域にある元アルカデア王国の場所に建国してもらうようだ。
コルン王国はゼスト王国、トミス王国、レジット王国を属国としてコルン王国の支配地域の中から国土を分けていた。
「オリビア、この場所で建国の準備をしてくれるか。」
「おじ様、元アルカデア王国ですね、よろしいのですか、Tオリオン王国の領土では無いのですか。」
「いいよ領土より経済力だな。オリビアとルイーズがこのタンドラ大陸に来てくれたらタンドラ大陸はこの世界で一番の経済大陸になるかもな。ハハハ。」
「おじ様、本当に国を好きに動かしていいんですね。」
「いいよ。だが、タンドラ大陸内での侵略等の戦争行為はダメだ。以前に話したタンドラ大陸の憲法を制定する。その枠内であれば好きにすればいい。」
「あの国の上に立つ法律ですか。本当にタンドラ大陸のすべての国が参加するんですか。」
「するさ、そのための戦争をしていたんだからな。参加しなければ滅んでいるよ。」
「分かりました、ルイーズと協力して、このタンドラ大陸を一番にして見せます。」
「頼むよ、協力できることはできる限りするし、Tオリオンとコルンが全面的にバックにつくから心配するな。」
「おじ様。」
「なんだルイーズ。」
「ノーレント王国の名称の事なんですがマリア王国でいいでしょうか。」
「えっ、マリア王国。」
「そうです、オリビアの所はイリア王国にしようと話しています。」
「オリビア。本当か。」
「ええ、マリア母様とイリア母様の名前を貰って建国したいのです。」
「私たちはマリア母様とイリア母様に色々な事を教えてもらいました。まだ色々と教えて貰う事もあります。それに助けも必要になる場合もあります。そこでマリア母様とイリア母様の名前の国であれば競走したときにその名前で勝ちを拾える場合が出てくると思うんです。私たちはまだ未熟です、使えるものは全て使っていきたいのです。」
「まぁーー、私はいいのだが、マリア姉とイリア姉にはきちんと許可を取ってくれな。」
その後、コルンを交えて4人は今後のタンドラ大陸の運営方針の確認をしていき、構想を練っていった。4人は色々と話し合い、人々がどの様に豊かに暮らしていけるのか、国同士の問題の解決はどのように行うのか等を話し合った。マリア王国とイリア王国はオリオン王国連合へ加わる事となった。Tオリオンとコルン王国がオリオン王国連合に加わっていることもあるが、タンドラ大陸内でこの4か国で今後運営していくために4か国同士で縛りを設けたのだ。4か国が争う事が出来ない様にしたのだ。
タンドラ大陸で降伏した国々を国替えを行う事になったが各国に選ばせる事になった。
国土を削るか、場所を変えて国土の広さを少し広げるか。タンドラ大陸の残りの国々は国土を削り今の場所を選択した。アレクとコルンは予想通りの答えに満足していた。各国の差し出された国の一部は都市がある地域であった。都市を中心にその一帯を差し出させたのだ。
アレクとコルンはその地域を開発運営するために、タンドラ大陸中央にタンドラ大陸首都を建設して、南地域代表コルン、西地域代表アレク、東地域代表ルイーズ、北地域代表オリビアの4人で天領とした領地を運営する事にした。タンドラ大陸機構をつくり、このタンドラ大陸機構が運営する事にしたのだ。事実上の運営はルイーズとオリビアが行うが、問題の起きた時は4人の協議とした。それは大きな軍事力を持っている国がTオリオン王国とコルン王国だからだ。これでタンドラ大陸の重要な経済拠点と経済経路がTオリオン王国とコルン王国の物となりタンドラ大陸の国々は事実上2か国の属国となった。軍事力は他の国も持つことはできるが、今までの様に人を増やすだけでは戦争、戦闘に勝てない事が分かった為、各国は防衛程度の軍事力しか持たなかった。軍事力を増大して国費を費やすなら、その分経済強化に回そうと考えるのは国を預かる王ならば普通であろう。各国は経済力を上げるために天領となった経済拠点を中心に開発を行っていくのである。
コルン王国、Tオリオン王国は経済拠点と経済経路を支配したことにより、人の行き来が自由となった為にタンドラ大陸中を好きな時に好きな場所に行けるようになった。このことによりタンドラ大陸では経済が活発化する事となり、好景気を長く維持していく。他の大陸との交易も盛んとなり、タンドラ大陸の各国は統一前の国の財政より2倍以上豊かになり各国が争う事が減っていった。流石に争いは無くならなかったが、タンドラ大陸機構の仲裁があるために大きな戦争などにはならなくなっていた。
アレク達4人はタンドラ憲法を作り各国の法律の上に立つものをつくった。
この大陸憲法があるために各国への介入が出来る様になりTオリオン王国とコルン王国が支配できるのだ。
このタンドラ大陸機構への参加は自由である、脱退も自由でる。参加も自由脱退も自由であるがタンドラ大陸の国々は全て参加している。このタンドラ大陸で今の状況で参加しない事は滅亡を意味していた。コルン王国とTオリオン王国の侵略が各国の恐怖となっていた為に挙って参加した。参加してみると経済はうるおい、国が豊かになっていく。その代わり脱退した場合はその恩恵がすべて失われるのだ。
そんな恐ろしい事は各国は出来なくなった。万一脱退して恩恵が受けれなくなった場合、民の暴動が起きるだろう。隣国も脱退したことで侵略してくるだろう。
争いの無くなったタンドラ大陸は経済力で他の大陸を脅かす存在になっていくのである。