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261話

ノーレント王国の王族たちは着替えを済ませ、大広間に連れていかれた。

そこには拘束された上級貴族や高官などが床に座らせられていた。

王族たちも床に座らせられ1時間ほど待たされていた。この間、貴族などノーレント王国の者達は情報交換をしていた。


しばらくすると成人したての少年少女と子供数人が大広間へ入ってくる。

その者達は王の玉座まで来ると上段へ上がり向きを変える。一人の少女が話始める。ルイーズがこの場を仕切るようだ。


「ノーレント王国の者達と王族たち、降伏を受け入れるか。」

「・・・・・・・・・」

ルイーズはあれ、返事がないと思いもう一度同じことを伝える。

「ノーレント王国の王よ降伏を受け入れるか。」

「・・・・・・・」

するとリアムがルイーズに耳打ちする。ルイーズは何か納得したようにうなずいている。

「私はTオリオン王の姪だ。今回のノーレント王国攻略の将軍としてきている。降伏を受諾しなければすべての者を処刑する。良いな。」

「・・・・・・・」

広い大城間が沈黙に包まれている。誰もしゃべらない。

すると、オリビアがルイーズに声を掛ける。

「ルイーズもう殺しましょう、この者達は私たちの事を子供と思って侮っているのでしょう。こんな状況でこんな判断しか出来ない者達は不要でしょう。」

「そうねオリビア、ではここにいる者達は、処刑と」「まっ、待ってくれ。」

「あなたはどなたかしら、ノーレント王国の王ではなさそうね。」

「私は、ノーレント王国で侯爵位を授かっている。ガリレオ・グレイトです。ノーレント王国は降伏いたします。」

「お、お前、何を言っておるのだ、こんな小娘に降伏など出来るか。勝手に降伏などするな。降伏するならTオリオン王にする。こんな者になど降伏出来るか、降伏にも条件がある。」

「陛下、まだ分かりませんか。陛下が小娘と言った者達に我がノーレント王国の騎士は皆、殺されているのです。」

「・・・・・・・」

「ではこの中で降伏を受諾するものはいますか。」

ルイーズに問いかけられたノーレント王国の貴族達はお互いの顔を見合わす、先ほどのガリレオがもう一度降伏の意思を示すと次々と降伏の意思を示していった。王族とその側近であろうか、その者以外は全て降伏をした。

「ノーレント王は降伏しますか。」

「・・・・・・・・」

「仕方ありませんね、ノーレント王を処刑とします。」

「ま、待っていきなり処刑は無いだろう。」

「あなた馬鹿ですか、さんざん此方が降伏勧告を出しているのに無視をして利益があると思っているのですか。」

「・・・・余、余は交渉をしようとしてだな。」

「もう交渉など必要ありません、あなたは必要ありません。その者を牢に入れて置きなさい。後日処刑します。」


「いやだーーーーー、離せ、余は、余は余は王だぞーー、間違っている。・・・・」


「さて他の王族はどうしますか、降伏しないでもこちらは一向にかまいません。死ぬだけですからね。」


残された王族4人、王妃、王太子、王子、王女であるが、王太子以外は全て降伏を受け入れた。


「分かりました。では王太子も処刑となります。」

「ま、待ってくれ、普通引き留めないか。」

「はー、なぜ降伏を受け入れない者に此方が引き留めなどしなければならないのです。」

「あ、いや、私は王太子だから。貴重だろう。」

「この者を連れて行きなさい。」

「ま、待ってくれ降伏する、降伏するから殺さないでくれ。」

「あなたも馬鹿ですか、もう遅いのですよ。状況判断の出来ない者は要りません。」

「嫌だー、降伏する、助けてくれ。母上ーー、ガリレオーーいやだー。」

「・・・・」


「王族の方に降伏文章への調印をお願いします。内容はここに記してあります。確認してください。」

「ルイーズ様よろしいでしょうか。」

「王妃でしたか質問ですか。」

「はい、ノーレント王国の無条件降伏ですがノーレント王国は亡くなるのですか。」

「一度滅んでもらいます、ですが改めてTオリオン王国より領地と爵位を授けることになるでしょう。もちろん降伏を受諾した者だけですけどね。」

「分かりました、王族の扱いはどうなりますか。」

「あなたは聡明そうなので貴族として残しましょう。ですが王子や王女の教育はきちんとお願いしますね。そうでないと死にますよ。」

「分かりました、Tオリオン王国へ出来る限り協力いたします。」

「ありがとう、では各地へ降伏したことの布告を出してください。それに従う者はこの王城へ登城しなさい。期限は2週間とします。頼みましたよ。」


ノーレント王国の貴族達はこの場に残された。見張りの兵はいるがもう自由に話が出来る状態になっていた。

「お、王妃様。立派なご決断でした。い、いつの日かノーレント王国の再興を」

「おやめなさい。いいですかノーレント王国は滅びます。ですが人は生き残ります。それでいいではありませんか。」

この場にいる貴族達は何も言えない。自分たちは生き残った。降伏して生き残ったのだ。貴族としても残れる。領地は減らされるだろうが平民にされることは無い。今の貴族達はこれ以上何もない事を祈るだけで。ノーレント王国が滅びようが関係なかったのだ。だが建前を大事にする貴族もいる。その者が王妃に対してノーレント王国再興などと言おうとしたのだ。

王妃は分かっている。こんな貴族ばかりでは勝てる戦も勝てない。時代の流れに逆らい自分の良い様に解釈している者達では到底敵わないのだ。

王妃は王と王太子は仕方がないと思っている。権威に胡坐をかき人の話を聞かずに自分のいい様に解釈する。もう直らないと思っていた。だが王子と王女はまだ間に合うと思っている。そのためにも生き残らなければならない。平民、奴隷等に落とされることもなく貴族として生き残れるのであれば上々だと思っている。

戦争に負けた国の王族の女など良くて妾、悪くすれば奴隷にされるのだ。王妃は今回仕切っていたのが女性であったことを感謝していた。普通であれば一緒にいた同年代の男たちが仕切っていただ有ろう。理由は分からないがあの女性であった事を感謝するのであった。

王妃は王子が貴族の当主として残れることを言葉や態度には出せないが嬉しかった。だが、まだ安心はできない、何しろ無条件降伏なのだ。いつ難題を突き付けられるか分からない。今は頼れる貴族もいない、王妃は一人で対策を考えていた。


そして2週間がたち降伏を受け入れた貴族達が登城してきた。大広間には大勢の貴族が集まっていた。








異世界で生きていくにはどうすればいいのでしょうか。~無能スキルが優秀なスキルにおまれ変わりました~

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