260話
「オリビア。もう少しでノーレント王国が見えるよ。」
「ノア、張り切るのはいいけど。無理しないでね。」
「心配すんなよ。イリア母様とマリア母様から言われてんだ。ジャック兄と二人でルイーズとオリビア、エリーあっ、それとアリスもね。守るようにって生まれたときから言われてるんだ。」
「何それ、生まれたときなんて言われた事なんか分からないでしょう。」
「まぁそうだけどさー、でもそうなんだよ。」
「でもありがと。頼りにしてるわ。」
「あっ、見えてきた。リアムーー、ジーーン。ノーレントが見えたぞーー。」
「ルイーズとオリビア艦隊の速度を上げて一気に王都まで行こう。」
「各艦隊は最大船速、目標ノーレント王国王都。」
2個艦隊は一気に王都上空へ向かう。このノーレント王国は海洋国家であり王都も海の近くにあった。大艦隊は王都上空へ到達すると。小型艦は城門と王都も出入口を素早く封鎖した。門を守る兵は何も出来ずに倒されていった。城内攻略をするリアム達は中型艦を城の中へ強制着陸を行った。
「よし突入部隊の指揮はカール、ハリー他乗るぞ」
「まかせとけ。いくぞー。」
「ジーンは各城門を確保してくれ。後は作戦通りに場内に散開して王族を確保する。」
「「「おーー。」」」
上空の艦隊
「ワイバーン隊はオリビア艦隊第一空母から第4空母までは王都の兵を殲滅。ルイーズ艦隊第1空母は両艦隊の護衛とする。後のワイバーン隊は待機。」
「報告します。王都出入口4か所の確保に成功しました。」
「分かりました。ルイーズ艦隊第二空母からワイバーン隊を出して門の警備、警戒をさせましょう。」
「はい手配いたします。」
「オリビアここまでは順調ね。」
「そうねルイーズ。でもほとんどの者が初陣だから気を付けないとね。」
「そうね、私たちを含めて初陣が多いものね。」
「各隊に通達、連絡は1時間おきに本部へするように。それと艦隊の補給物資を下におろす様に。」
「はい、手配いたします。」
城内
「うおりゃーー。」
城内に突入したカインの長男カールと次男ハリー、長女レミュウ、次女エミュウ達は獣人隊と共にノーレント王国騎士団と戦闘中であった。
この4人と獣人隊で36人が騎士団60人余りと戦闘中である。騎士たちは剣で、獣人隊の者達はガントレットを装着している。肘まであるガントレットを両手に装着して、剣を受け止め鎧を殴っている。殴ると走り出す。止まって戦っている者は一人もいない。これはカインから走り回れと言われているからだ。止まったら負けると言われ、忠実にみんなが守っているのだ。その効果もあり、鎧を着た騎士は一人又一人と倒されていく。30分後には騎士で立っている者はいなくなっていた。
「何とか倒したな。」
「やっぱり、模擬戦とは違うよな。」
「ああ、空気が違うな。」
「そうだな、何かピリッとするんだよな。」
みんなが「「「「「うんうん」」」」」
「他に強そうなのを探そうぜ。」「それなら二手に分けよう。城の中じゃその方がいいよ。」
「そうだな、ハリーと俺で分かれよう。」
「カールは奥へ行って。俺は左の方に行くから。連絡は艦隊経由で行うようにしよう。」
「了解。みんな行くぞーー。」
強襲着陸をした中型艦が一番活躍をしていた。中型艦の周りには敵兵が群がり中型艦への攻撃をしていたが中型艦から放たれる魔力機関弾の前に屍を並べていた。城内の兵たちがこの中型艦へ向かったことで城内の兵が少なくなっていたため、そのため城へ突入した者達は楽に城内を捜索できていた。
城内では騎士を中心に抵抗していたが、突入した200数十人の者達に倒されていった。城内で働く者達をひとまとめにする作業が一番きつく面倒であったが何とかこなしていた。一番大きな部屋に城内で働く者達を押し込めて。騎士などの戦闘出来る者達は城の中庭にひとまとめとした。戦闘職の者達は多くの者がけがをしている為に戦闘不能となっているが木人を警備に着けて動きを封じていた。
城内の戦闘が始まって4時間がたち戦闘も無くなってきた。ほぼ決着はついたが、まだ王族の確保は出来ていない。リアムは焦っていた。
「リアム、落ち着け。大丈夫だよ。」
「ジーンもしかしたら王族に逃げられたのかもしれない。」
「大丈夫だよ、奥の手があるんだ。」
ジーンは2頭のシルバーウルフに王族の衣服を近づける。シルバーウルフはその臭いを嗅ぎながら城の奥の方へ向かっていく。リアムとジーンはその後を着いて行く。
すると壁の前で止まり、じっとしている。
「ここにいるのかい。」
ジーンが2頭のシルバーウルフに尋ねると、シルバーウルフは「ワン。」と返事をしていた。
リアムは隊員たちに壁を壊す様に指示を出し、壁を壊すとそこには通路があった。リアムとジーンはその通路に入りシルバーウルフを先頭に王族の後を追っていく。
通路が終わると階段がありそこを上ると部屋の中であった。リアム達はその部屋を出ていく。貴族の御屋敷のようだ。静まり返ったその屋敷を一部屋一部屋捜索していく。すると突然騎士が物陰から襲ってきた。だがシルバーウルフがその襲ってきた者を噛みちぎっていた。そして人の気配のする部屋にたどり着いた。部屋の中には十数人の人の気配がしている。ジーンがドアを蹴破る。
部屋の中には王族とみられる者たちと騎士、侍女などがいた。
「ノーレント王国の王族の方ですか。」リアムが質問をする。
「余がノーレント王である。」
「そうですか、あなた方を拘束いたします。抵抗はしないでもらいたい。抵抗した場合は容赦なく殺しますのでご承知ください。」
「分かった。抵抗はしない。だが王族としての待遇と要求する。」
「王族の待遇ですか。無理ですね、普通の方と同じになります。」
「な、何を馬鹿なことを言っているのだ。お前の上官を呼べ。」
「騎士の方々は武装解除をお願いします。」
騎士たちは武装解除をすることはなかった。リアム達に剣で向かってきたのだ。
4人の騎士たちはリアムとジーンに向かって剣を振り下ろしたが、リアムとジーンには当たらなかった。むなしく空を切り床を剣で傷つけただけであった。リアムは騎士に剣で騎士の首をはねていた。ジーンは槍で騎士を突いていた。残りの騎士二人はシルバーウルフが喉を噛み切っていた。
「抵抗するならして頂いても構いません。殺すだけですから。」
「・・・・・・・・」ノーレント王は股間を濡らしていた。ジーンは気づいたが、触れてはいけないだろうと思った。だが、王族たちを連行していると嫌でも目についてしまうのだろう。股間が濡れている状態で移動したことが失敗だと気づいたときには遅かった。周りから王が好奇な目で見られていた。王も恥ずかしいのか下を向きながら何も言わずについてくる。
ジーンが「これから艦隊司令官と面会をすることとなる。王は相応しい服装に着替えてもらおう。」
王は監視の元着替えを行なった。
異世界で生きていくにはどうすればいいのでしょうか。~無能スキルが優秀なスキルにおまれ変わりました~
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