205話
コルン王国
「コルン、港の開発は進んでいるようだな。」
「あ、師匠、領民じゃなかった王都民のみんなが頑張ってくれています。」
「そうかこの分なら都市になるのも時間の問題だな、交易港として発展させないとな。」
「そうですやりますよー。」
「コルン、機人を1体渡すから使っていいぞ。」
「ほ、本当ですかありがとうございます。機人は優秀ですから欲しかったんです。」
「コルン、これからどうするんだ。他国を侵略するのか。」
「各国に親書を出しました。まだ返事は来ていませんが友好的な国があれば一度話し合いをしてみます。」
「そうだな、仲間になれるならその方がいいだろう。敵ばかりだと大変だからな。」
コルン王国とTオリオン王国は国境を撤廃をした。両王国民は自由に行き来が出来るようになり経済の活性化を図っていた。目論見は当たり両国は諸外国に比べて所得が上がり王国民たちは大いに潤っていた。又商人もアース大陸の玄関口として大商会がコルンの王都港に集まっていった。以前に商人としてアース大陸の海の港に来ていたキースは、男爵となっていたが商人として交易をしている。SEオリオン王国の魔化製品をタンドラ大陸で販売を行っている。
ほぼ独占状態の販売となっている為にキース商会は大商会となっていた。賭けに勝ったと大喜びだ。
アレクはTオリオン王国に戻っていた。王国連合空軍の再編成を行うためだ。
出席者は、アレク、ユリ、マック、リック、カイ、ホリー、バレー、レンジ、マルコ、トリス、レイカ、アクラー。
「みんなタンドラ大陸まで来てもらって悪いな。」
「師匠空軍を再編成するんですか。」
「そうだ管轄地域を拡大して艦艇を増やす。各艦隊はその中で分艦隊をつくり運用してくれ。案は出来ているからこれを見てくれ。」
ユリ艦隊、Tオリオン王国防衛。Tオリオン王国駐留。
マック艦隊、コルン王国防衛、タンドラ大陸巡回任務。コルン王国駐留。
リック艦隊、オリオン王国防衛、対グラムット帝国防衛任務、水の都駐留。
バレー艦隊、SEオリオン王国防衛任務、SEオリオン駐留
ホリー艦隊、南部王国連合巡回任務、
トリス艦隊、ノースオリオン王国防衛任務。
レンジ艦隊、ミルトン王国、SEオリオン直轄領防衛任務、直轄領駐留。
カイ艦隊、大森林迷宮防衛任務。大森林迷宮の島駐留。
レイカ艦隊、大森林防衛・巡回任務、湖の島駐留。
マルコ艦隊、山脈周辺、迷宮都市防衛任務、迷宮都市駐留。
アレク艦隊、任務無し。分艦隊指揮官アクラー。
「これが任務だが地域が広がっている分は艦艇数を増やす。各艦隊は分艦隊をつくって運用をたのむ。各艦隊は中型艦3隻、空母4隻、小型艦30隻を基本とする。バレー艦隊とレンジ艦隊は小型艦を50隻にする。広範囲だから頼むぞ。アクラーはアレク艦隊の分艦隊の指揮官とするからな。」
「私の艦隊はガレオン号、中型艦4隻、空母2隻、小型艦40隻。このうちアクラーには中型艦2隻、空母2隻、小型艦20隻を率いてもらうぞ。」
「はい、師匠分かりました。」
「それとユリには空軍所属のままでTオリオン王国の宰相を兼務してもらう。マックも兼務でTオリオン王国の軍務大臣をしてもらうからな。」
「「はい。」」
「リックは南部の艦隊の次席司令官を頼むぞ。私がいないときはすべてリックの判断に任せる。」
「は、はい。頑張ります。」
「このところ南部では戦は発生していないが、いつ戦になるか分からない、気を抜くなよ。マルコ、カイお前たちの所は迷宮がある。特に気を付けるようにな。」
「師匠任せてください。」
「はい。レイカと連携していきますので大丈夫です。」
「リック他の艦隊の面倒を見てやれよ、私は色々と忙しいからな。」
「師匠、忙しいのではなく、逃げ回っているだけでしょう。」
みんなが笑いだす。ハハハハハハハハ。
「そう言う見方もあるな。だけどなこれからは又戦争が多くなるぞ、南部では東南東地域とカイン兄が何かやりそうだ。王国連合巡回のホリーは注意しとけよ、巻き込まれるぞ。」
「ええーー。カイン様には逆らえないしなーー。俺は近づかないようにします。」
「まぁ、分艦隊の指揮官に任せればいいだろう。」
「そいつ、貧乏くじだな。」ボソッ。
「あとレンジは広範囲になるぞ。アース大陸とタンドラ大陸の航路も見てくれ。交易船が多くなるだろうから。艦艇が足りなくなるようなら増やすから言ってくれ。」
「はい、了解しました。」
「何か問題になるようなら言ってくれ、その都度解決していくからな。」
「師匠、関係ないんですがテルセは旅に出るんですか。」
「アクラー、テルセから聞いたのか。」
「いいえ。レイド・スタンダードです。」
「レイドからか、あいつもテルセの事を気にしているからな。実はなテルセに艦隊を率いてもらって調査に出てもらおうかと思っているんだ。」
「え、調査ですか。」
「そうだ、今分かっているのは、アース大陸とタンドラ大陸の二つだ。もしかしたらまだ大陸があるかもしれないだろう。だから調査に行ってもらうんだ。」
「いいなー、俺もいってみたいな。」
「いいぞ。調査もぐるっと一周するだけだしな。」
「えっ、一周????。」
「えっ、アクラー。アースが丸い球体だって知らないのか。」
「「「「「「「ええええええーー。」」」」」」
「ええーー。みんなも知らなかったのか。」
「知りませんよ。誰も教えてくれませんでしたから。」
「そうだよな、いいか船が遠く見えた時に帆の上だけ見えるだろう。そして近づいてくると段々と船が坂を上ってくるように全体が見えてくる。これがこのアースが平らではない証拠だな。いいか船で東から海に出ていくとする、ひたすら東に向かって進むと出発した所に帰ってくるそれも西からだ。
その実証も兼ねてテルセに調査に出て貰おうと思っているんだ。」
「師匠、俺行ってみたい。テルセは好きじゃないけど、我慢する。」
アレクは苦笑い。「テルセが隊長だぞいいのか。」
「ううっ、大丈夫。」
「いいか隊長の命令には従え。分かったな。テルセは無理な事は言わん。出来ることを出来る人に頼むことが出来る奴だ。テルセが出来ると断言したときはきちんと従えよ。」
「はい、分かりました。」
テルセを調査隊の隊長として艦隊が組まれた。艦隊運用はアクラーの方が適任という事で艦隊指揮はアクラーとなった。中型艦3隻、空母2隻、小型艦20隻、大型輸送船3隻の陣容で出航となった。
「師匠、いってきます。」
「アクラー気をつけてな。」
「アレク様、いってまいります。」
「テルセ、世界を見てこい。」
アクラーとテルセは世界を見に旅に出ていった。