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197話

トミス王国


「ユリ、作戦はどうするんだ。」

「リック、そう慌てないの相手の布陣を見てから決めるのよ。」

「リックそうだぞ、ユリに任せれば安心だ。」

「お前らは本当に仲がいいな。」

「リックも妹みたいに可愛がっていたレリンと子供がいるだろう。」

「家の事はいいんだよ。それより早く片付けてしまおうよ。」

「あれーーー。照れてるのかーー。」

「うるさい。」


「報告します、トミス軍およそ4万が草原に布陣しております。」

「陣形は分かるかしら。」

「はい。4つの集団に分かれています。」

「それなら艦隊を敵軍正面と側面に配置します、半包囲隊形を維持して殲滅します。無理に敵を殺さないでいいわ。敵を逃がしても構わないわ。敵を集めるようにしていけばそれでいいわ。各自配置に着け。」

「ユリ俺たちはどうする。」

「半包囲を完成させてから敵軍に魔力機関弾を撃ちこむわ。これで敵の数を減らしていくわよ、数が減ったらリック隊とマック隊、空兵隊が残った敵軍を殲滅ね。敵の指揮官は捕獲してね。」


「各艦前進。」

「各艦配置に着きました。」

「始めなさい。」

「はっ。砲撃開始。」


ダダダダダダダダダダ、ダダダダダダダダダ、ダダダダダダダダダ。・・・・


「敵軍、中心に逃げています。」

「もう少し密集したら魔法隊で広域魔法を撃つわよ、魔法攻撃後に敵軍に突入します。」

「はっ、了解しました。」

「マックとリックは準備をお願いね。」

「了解。」

「魔法隊、撃ちなさい。」

ユリ艦隊の魔法隊は、各自の広域魔法を密集している敵軍に放った。その効果は絶大であった。敵が密集している事もあり25000まで減っていた敵軍はその数を12000まで減らした。

「マック隊、リック隊、空兵隊突入せよ。」

「いくぞ。」

「おおーー。」




「報告します。陸上戦闘は終了しました。」

「そう、けが人の手当てを急いで。」

「はっ。了解しました。」


「いやー、久しぶり、ぶりの戦闘だったなー。」

「リック、もの凄く嬉しそうだな。」

「だってよー、本当に久しぶりだぜー。マックも楽しそうにしていたじゃないか。」

「まぁな、楽しかった。やっぱり普通に戦うのがいいよな。」

「そうだよなー。最近は師匠とアクラーが一人でやってしまうからな。出番が減ってるよー。」

「俺たちも負けてられないな。弟弟子に負けたらメンツが無くなるからな。」


「二人ともお帰り。けがはない。」

「「大丈夫だよ。」」

「これから王都にすぐ行くわよ。時間をかけると敵が集まるからね。」

「おう分かった。」

「各艦王都へ向けて高速移動します。発進せよ。」


トミス王国王都


「まだ敵軍が負けたことは伝わっていない様ね。」

「そりゃそうだろう、この艦隊より高速移動できる訳がないよ。」

「早速やるわよ。小型艦は王都の門を破壊後は、城門破壊と上空警護。ワイバーン隊は王都の兵を攻撃、殲滅。マック隊、リック隊は城内で王族の拘束。空兵隊も同じね。


「では行くわよ。」

「おおおおおおおお。」


「報告、王都門破壊しました。」

「報告、王都門占拠に成功。以後門を死守します。」

「報告、城門撃破。」

「マック隊、リック隊、空兵隊突入せよ。」

「行くぞーー。」



「報告、城内を制圧を完了しました。」

「報告、トミス王を確保しました。」

「ありがとう。城内に行くわ、艦を城に着陸させて。」


トミス城内


「あなたがトミス王国の王で間違いないかしら。」

「何だ女か、女の軍などに負けおって情けない。ふん。」

「あなたはトミスの王ですか。」

「しつこいなワシが王だ、何か文句があるのか。」

ユリは無言で剣を抜き、王の右腕を斬り落とした。スパー。  ボトッ。

きゃぁーーーーー。イタイイタイ、いたいー。

「馬鹿は相手に出来ないわ。」

部下たちは無言である。ユリを怒らせてはいけないと、心に誓った者が多くいた。


「この王では話にならないわ。誰かトミス王国で他に権限のある方はいるかしら。」

「わ、私は、トミス王国の王妃です。私が話します。」

「そうよかったわ、話が出来ないようなら、全員殺す所だったわ。」

「・・・・」

「トミス王国王妃にお聞きします。降伏しますか。」

「降伏いたします。どうか寛大な処置をお願いします。」

「分かりました、私の権限が及ぶ限り力を貸しましょう。」

「どうかお願いします。」

「王は治療を、他の王族は軟禁。貴族もまとめて軟禁ね。」

「了解しました。」

「あと、小型艦の艦長に通達。トミス王国が降伏したことをトミス全体にビラを撒く様に指示を出して、そして各都市を制圧。」

「各艦艦長に通達いたします。」




ゼスト王国


「アレクス様、ご報告いたします。ユリ伯爵様からです。トミス王国を制圧しました。」

「そうか、ご苦労。」


ゼスト王国の者達は信じられない言葉を聞いていた。トミス王国が負けた。

「流石です、流石師匠の艦隊ですね。」

「トミス王国は舐めていたのだろう。それが命取りだったな。ゼストの者よ、3か国の者を集める。それまでは軟禁しておく。」


数日後


「カイン兄、ルガー王国の王族がいたんですね。」

「あーぁいたんだがな、まだ子供なんだ。」

「子供では国のかじ取りなど出来ないでしょう、貴族どもの餌食になるだけです。」

「そうだよな。でも何とかしてやりたいな。アレク何とかしてやってくれ。頼むよ。」

「分かりました、考えてみます。」


アレクはルガー王国の王族の子供を保護した。

「レリウス・ルガー、マリアーヌ・ルガー、今の状況は分かるか。」

「は、はい。戦争に負けて、捕虜になりました。」

「まぁ、そうだな。いいか今の事を説明するからな。」

アレクはなるべく分かりやすく、レリウスに説明をする。ルガー王国、ゼスト王国、トミス王国3か国のコルン王国への謀略、他の国も承認していた事等を隠さずに伝えていく。そして今の状況になった事を理解させていく。

「そ、それでは僕と妹も死刑になるのですか。」

「いいや、死刑にはしない。出来れば助けたい。だがお前たちはまだ子供だ。貴族どもにいいように使われてしまうだろう。」

「そ、そうですか、何となく分かります。」

「おっ、レリウスは賢いな。」

「ではどうすればいいでしょうか。」

「お前たちはルガー王国の王族だった。それはこの大陸の人々に知れわたっている。この大陸で平民として、いいや貴族としてでも厳しいだろう。利用されて殺されるか、飼い殺しだろうな。」

「言っていることは分かります。」

「私がお前たちが大人になる迄面倒を見る。大人になった時に自分で考えてどうしたいかを私に伝えよ。出来る限り力になろう。そして貴族としての教育もきちんと勉強するようにな。」

「あ、ありがとうございます。」

「いい子だな。私にも子供がいる、仲良くしてやってくれ。」

「は、はい、お願いします。」

「ありがとうございましゅ。」

マリアーヌもいい子だな。


アレクはレリウスとマリアーヌの二人を引き取る事にした。この大陸でルガーの元王族としては生きられないだろう。他の王族や、貴族にいいように使われ、殺せれるだろうと思いアレクはアース大陸で育てる事にした。ミルにはまだいっていないが承諾はしてくれる自信はあるようだ。



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