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178話

「何、メルス王国とルオス王国が戦争を始めた。」

「はい。小競り合いから全面戦争に発展しました。」

「SEオリオン王国は相手にしないようにする。終わり。」

「それが宜しいでしょう。相手にしても碌な事にはなりませんから。」

「国境の警備だけは強化しておけよ。」

「はい、分かりました。」


「私は、水の都から大森林の島に行ってくる。何かあれば連絡をくれ。」


水の都


「いやー、カリーナ子爵久しぶりだな。」

「アレクス様もお忙しいようで、見てくださいこの発展ぶり。」

「凄いな、こんなに人がいたんだな。これじゃ富が集まるわけだな。」

「え、何か仰いましたか。」

「いいや、独り言だよ。」

「アレクス様、SE銀行とリア銀の支店が出来ています。」

「おお、リア銀がここに支店を出したのか。SE銀行のライバルだな。」

「領民が使いやすいように女性行員でリア銀は固めています。SE銀行は出足で負けています。」

「そうか、SE銀行も女性行員に変えるか。ヘレンに連絡をしてくれ。」


アレクはカリーナと今後の水の都をどの様に発展をさせていくのかを色々と話し合っていた。


「大森林から出たところがこの水の都だ、この位置は重要拠点だ。今回海に港を造ったよな、その港からSEオリオンを通り、水の都を経由して大森林に入るんだ。この水の都は大森林から流れる川が、この場所から3方に分かれている。この地図で見ると南を下とするとグラムット帝国内に入っていく運河とオリオン王国の前を流れる運河に分かれている。この運河はSEオリオン王国、両端の国境を流れている、ルーアニア王国とSEオリオンの間から又二股に分かれている。この地域で3方に行き来が出来るんだ。その集約地点がこの水の都だ。この運河は広い、普通の中型の船でも楽に航行できる。この広大な大陸を横断している運河は交通の要だな。陸上輸送より運河輸送の方が安く、大量に、速く出来るからやり方次第では中心地になるぞ。」


「そうですね。私が中心地を発展させます。」気合の入るカリーナ、握り拳を天高く上げている。


カリーナを煽て、持ち上げ、褒めたアレクは、今度は湖の島に向かう。


「やぁ、サリーナ凄い発展しているな。」

「そうなんですが、もうこれ以上広げる事が出来ません。どうしたらいいでしょうか。」

「無理に広げる事はしないでいいよ。」

「でも、迷宮の島が凄く発展してしまいました。この場所が廃れないか心配で眠れません。」

「何を心配しているんだ、そんな事はないから大丈夫だ。ここは大森林を切り開く拠点だからな。鬼族、魚人たちがこの場所を拠点に大森林を切り開いているんだ。迷宮の島とは役割が違うぞ。それに大森林のオリオン側から大森林の反対側に向けるルートにもなるだろう。将来はその中継地点になるよ。今はグラムット帝国内には入れないから。仕方ないが入れるようになれば本当の南部の中心地点になるだろう。それまでは大森林を切り開いてくれ。どんどん人が集まるからな。」

「はい、やってみます。鬼族は大森林内で村を幾つも造っていますから今はその支援をしています。魚人たちは各地で引っ張りだこ状態ですね。どうにかなりませんか、こちらの魚人もいなくなってしまいます。」

「今海の魚人たちを使うようにしたから少しは改善するだろう。少し我慢をしてくれ。」

「それとアレク様、湖の島と周辺では子供多く生まれて仕事を辞める女性が出てきています。」

「それは他の場所でも同じ問題が出ているな。保育所を建てるようにしてまとめて子供の面倒を見るんだ。そうなれば仕事も出来るだろう。早急に手配してやれよ。」

「やはりアレク様ですね、すぐに解決案が出てきます、流石ですね。」

「子供が増えると人口がすぐに倍々になっていくな。対応策を考えておかないとまずいな。」

「そうですね、今の湖の島と周辺で3分の1が子供です。」

「そんなにいるのか。」

「はい、生活にゆとりが出来た事と安全に暮らせる環境があるので増えているんです。これからも増え続けるはずです。」


「次は迷宮の島か。」アレクはガレオン号を飛ばす。


「おう、ルジン。上手くやっているか。」

「アレク様、大変です。貴族が足りません。どうにかしてください。」


ルジンの話は、港の町、冒険者の町、迷宮内の町、その他の村。代官も役人も人手不足だ。人口が増えるばかりで他の人員がいない。ルジンは泣いている。アレクも何も言えない状態だ。


「此処に居る人を臨時でも雇ってみたらどうだ。」

「それもやっていますが、能力不足が深刻です。」

「ステータスカードを見れるか。」

「はい見れます。」

「では能力のある者にスキル玉を渡して飲ませろ。だいぶ違ってくるだろう。」

アレクは、100個のスキル玉をルジンに渡す。

「このスキル玉は能力を強化させる。慎重に選べよ。」


ルジンは驚いていたが、アレクだからで納得していた。


「人は探して送り込むから。能力のある者は雇って使え、騎士爵を授けて貴族にして構わん、ルジンに任命権を与えるからやってみろ。」

「はい、それなら何とかなりそうです。ここは広すぎます。本当に直径1キロの島かと疑いますね。」

「まぁ、拡張しているからな。無限に広げられるからこれからはもっと忙しくなるぞ。」

「・・・・・・・」

「大丈夫だ、拡張は当分しないから。・・・・・・多分な。」

「え。何か言いましたか。」

「いいや、なにも言っていないぞ。」

「アレク様、ここは島ではありません。広大な領地です。区画割をしないと収拾がつかなくなります。」

「そうだよな、島の広さではないよな。国にもなる広さだもんなー。困ったな。ルジン、誰か人を探しとけよ。」

「えええ。俺がですか。」

「私も探すさ。だがルジンも探せよ。」

「はい。」

「マルソー家の人は呼べないのか。」

「アレク様、私の下でマルソー家が納得すると思いますか。」

「悪かった。しないな。」



「そうだ、冒険者の町はどうだ。上手くいっているか。」

「冒険者は凄い勢いで強くなっています。」

「そうか使える奴なら、確保しとけよ。戦力になるからな。」

「了解しました。」

「それにしても商人が多いな。」

「そうですね、南部と北部の商人たちが来ているようです。高値で買っていきます、あれで採算が取れるのかが心配です。」

「まぁ大丈夫なんだろう。商人も金儲けでやっているのだ、損する物は変わんだろう。」



アレクは迷宮核に行くために迷宮城内に入っていく。1階は地下フィールド冒険者の町に繋がっている為、大混み状態である。アレクは人を避けながら迷宮核の部屋にたどり着いた。

「ここも少し改造が必要だな。」

迷宮核のこれまでの情報を確認していく、もの凄い速さで魔力が溜まっている。アレクは、地下にもう一層造ることにした。誰も入れない様にして生産工場を造っていく。機人に管理をさせて、穀物、果物等の食料を中心に工場を造る。万一の為の保険のつもりらしい。

大量の穀物を貯蔵する冷蔵倉庫等も建てる。

溜まっている魔力の3分の1ほどを使い地下層の改造を完了させたのだ。地上の改造も行う。人の流れを考えスムーズに動けるように改造していく。


「こんなもんかな。後は様子見てからだな。」


地上の広場に出たアレクは町の散策をしていた。

もう巨大都市になっている。辺りを見回すと丘の村が見える。丘の上の大きな白い屋敷はルジンの家だ。アレクはここに建てようかと思うのである。


「住まないよな。」で終わってしまった。


アレクはガレオン号に乗り自分の自宅である迷宮都市に向かうのである。





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