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12話 オリオン家会議

領主館執務室で、父ハロルド、母エレメル、長男ルドルフ、4男アレクスの4人が集まり、会議をしている。

アレクが、魔法陣と魔法文字の説明をする。

魔法陣は、今やオリオン領の5大収入の一角だ。

領内からの税収・魔化製品・マジックバッグ・商工ギルドからの収益・魔法陣の販売だ。他にも小柱が何本かある。将来が楽しみだ。


魔法陣。本来は、オリオン家の魔化製品用に作った基盤だ。

だが魔化製品が売れすぎて、生産が追い付かなかった。

そこでアレクスは父への囁きである。

「父上、魔化製品の作成が追い付きません。家の工場で国内はおろか外国までの販売は無理です。

そこで他の商会・工房・ギルドに、自分たちで魔化製品を作らせて、勝手に売らせましょう。」

「アレク、ギルドでも作れないだろう」

「そこです」ギルド・商会・工房が力を合わせれば99%までは、作れるのだと説明する。

1%が他とオリオン家の性能の差である。

「どのみち、商品がなくなれば高額になっていきます。うちの商品を転売してる商会も有るようですし。

ギルド・商会・工房がマネをできない部分を、商品にするんですよ。


魔法基盤以外は、他の方たちはマネはできます(動かないけど)が、魔法基盤はオリオン家しか作れません。


魔法基盤を、ブラックボックス化して、解読できないようにして販売するのです。

オリオン家の優位性は保たれ、他のギルド・商会・工房も、魔化製品を作れるようになりみんなが儲かります。みんなが儲かります。利益の独り占めは、敵を作ります。

みんなが儲かるシステムを、オリオン家が提案してあげるのです。

他が魔化製品を作っても、オリオン製品には敵いません。


商売の天才・商品の奇術師の二つ名を持つ、父上の出番です。交渉はお任せいたします。」

「その二つ名は、今後言うな。恥ずかしくて表を歩けん。」

「大丈夫ですよ、父上は馬車か馬ですから歩きません。」

「そういう意味ではない。」


「はい、ごめんなさい。」


「魔法基盤だけなら、今の人数で増産できますから、任せて下さい。」

「魔法基盤は、解読ができないだろうが、通常の魔法陣は解読ができるだろう」

「出来ますね。解読ができますが、わざと難しくしてるので、文字から習うと十数年はかかると思います。

心配することではないと思います。解読してるうちに家が新技術をだしますから。


魔法文字と詠唄ですが、うまくいってます。初級・中級・上級と分け、例えば魔法文字で初級のファイヤーボールを作るとこうなります。

「火球速飛爆」、通常の文字だと「火の球を高速に放ち爆発」、11文字となります。

魔法文字だと、5文字になり魔法の威力の調整もできます。

魔力量の調整も出来ます。」



「父上、魔法を公開すると決めて、もう一年以上経ちますが、いつ頃発表するんですか?」

「年明けだな、色々と調整が難航している。」


ハロルドは、遠い目をしていた。お疲れさん。


「アレクちゃん、活性化の魔法は公開に入ってるの?」

「はい母上、入っています。」

「そう、ならいいわ。」

この活性化は、お肌をプルプルに保つ魔法のようだ。母、エレメルは毎日、自分にかけている。

若返るとか思っているのかもしれない。若返らないから。


アレクは一般人が使える(魔力消費の少ない)魔法を多く公開しようとしている。

着火・水球(小)・クリーン・活性等の生活魔法だ。

この生活魔法、非常に便利だ。火を簡単に点けられ、水を飲めて、体を清潔に保てる。そしてお肌プルプルもとい、傷等の治りを早くするのだ。

生活を便利にし、豊かな暮らしが出来るようになる。


本当は、生活が便利になれば、人はより便利を求める。便利を求めると魔化製品がある。魔化製品が売れるようになる。


オリオン家ホクホクだ。







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