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117話

結婚式は、盛大に行われた。


ローエム帝国皇帝の孫。マリウスとミルトン王国の次女エルティナの結婚は諸外国には脅威であった。ローエム帝国単独でも強大な国となっている。それをミルトン王国と親戚になり、オリオン王国とは将来の皇帝が兄弟になるのだ。この3か国の協力国関係が続けば諸外国は逆らう事が出来ない。言いなりになるしかないのだ。

諸外国は、この3か国の関係を少しでも崩せないか、模索するが無駄であった。

今この3か国の関係を崩せるものはいない。



「いやぁ、いい結婚式だったね。特にゴールドドラゴンとシルバードラゴンが両脇にいて可愛かったねー。」

「マリウス君も今日は凛々しかったです。エルも可愛かったし言うことないです。」



将来の皇帝の結婚式。今後の自分たちの、将来も決める人物の結婚式である。貴族たちは気合が入っていた。少しでもいい所を見せようと頑張っていた。だが当人たちはそんなことは知らない。気にもしていない。


自分たちの事だけで、精一杯なのだ。


その後に結婚パーティー等の行事も滞りなく進んでいった。


「マリウス殿、おめでとうございます。」

「マリウス様、私は・・・・・・」

「エルティナ様、お美しく・・・・・・」

「・・・・・」


二人はパーティーでは、挨拶人形となっていた。



そんな、パーティーの華やかさとは無縁の場所に3人の男が話をしている。

ローエム帝国皇帝、ファーナル一世、オリオン王国、ハロルド国王、ミルトン王国、トレイス国王の3人である。ローエム帝国、皇帝は名をファーナル一世と変えていた。


「これで3か国が親戚となったな。」

「そうですな。これで同盟締結ですな。」

「北部ではもうローエム帝国の敵はいませんな。」

「陛下、北部をこれからどうしますか。」

「ハロルドはどう考える。覇権か融和か。」

「そうですな、私としては、融和ですが、中々と難しいでしょう。」

「そうだな、帝国の領地が広がり他の国との国境問題も出てきている。」

「そうでしょう。オリオン北部領も、外国と接するようになって問題が出始めています。」

「今後の課題だな。」

「北部は、レオンに任せてますから大丈夫でしょう。」

「ハロルドは、南部もあるからな。」

「南部は、トレイス殿もいますから大丈夫でしょう。」

「そうですな。ハロルド殿と協力して行けば、グラムット帝国にも負けないでしょう。」

「グラムット帝国は手強いが、カインとアレクがいるので大丈夫でしょう。あの二人が組むと国が滅びますから。」

「そういえば、小国を潰したようだな。」

「まぁ、理由を聞けば、わかりますが突然の戦争ですよ。参りました。」

「だが、2日で落としたそうではないか。」

「落とした後が、大変のようでした。グラムット帝国がらみで民がおかしくなっていたようです。」

「ハロルド殿、本当ですか。」

「トレイス殿。本当です。アレクが、困ってましたので相当の事でしょうな。」

「ほう、あのアレクスが、困っていたのか信じられんな。」


その後も、3人は色々な話題を話していった。特に北部と南部の戦略を話し合った。

北部に関しては、ローエム帝国とオリオン王国で、諸外国の相手をしていく。主となるのはローエム帝国。ローエム帝国が表に出ていく。オリオン王国は、補助的立場で手助けをしていく。戦争になったとしても同じように、あくまでローエム帝国が主力として行動する。

南部は、グラムット帝国に対しては、主にオリオン王国が当たる。小国群も同じである。ミルトン王国はグラムット帝国と接していない、諸外国を担当する事となった。

ミルトン王国は、長年国としての信用がある。オリオン王国の様に、新興国家ではない。

オリオン王国は、ローエム帝国、ミルトン王国の様に国としての歴史がない。なのでオリオン王国は、二つの国を支援、補助の立場で諸外国と外交を行うようにしたのだ。

オリオン王国は、戦争は強いが新興国家の為信用がない、これはどうにもならない。長い年月が必要なのだ。


3人の話題は、豊富であった。問題が山積みともいう。


鉄道の話も出ていた。北部と南部を繋ぎいずれは、大きな経済圏をつくっていく。豊かになれば、争いも起きない。戦争がなくなる。3か国は、戦争に嫌気がさしていた。3人の一致する意見であった。

それには大量輸送が出来る鉄道である。飛行船もあるが、大量輸送には、経費がかかり余りよろしく無いのだ。

鉄道は、経費が抑えられ、人も大量輸送が出来る。万一、侵略を受けた時には鉄道を使い、兵の大量、高速移動が可能になるのだ。3人はその事が分かっているからこそ、早急に鉄道を引きたいのだ。


「鉄道に関しては、アレクに一任しています。が心配もあります。アレクが絡むと戦争になりますからな。今回は、大丈夫でしょう。場所が三か国内ですからな。はははっ。」ハロルド小さな声で「多分。」

「アレク殿が、鉄道の指揮を執っていただけるのであれば安心ですな。」

「そうよな、あ奴は頼りになる。何しろ、ドラゴンを従える事が出来るのだからな。諸外国共は、驚いていたなぁ、面白かった。笑えたな。」

「そうですな、3か国にドラゴンがいると知った時の外交官たちの顔が真っ青になっていたな。」

「結婚式でドラゴンを見て安心した様ですな。」

「そうだろうな、あんな小さいドラゴンで安心したろうな。」


3人で。「ハハハハハハハ。」

「あれが、大きくなるとは、誰も思いませんな。」


3人は、日が暮れるまで話していた。


結婚パーティーも佳境に入り。当事者のマリウスとエルティナの二人は、アレクとミルの所でくつろいでいた。

「もう限界です。」

「お姉ちゃん。疲れました。」

「エルもう少しだからね。もう少しだけ頑張ろうね。」

「マリウスも、あと少しだ我慢だ。」


そんな二人を取りなしながら、アレクの所にも色々な人達がやってくる。

アレクは、知っている者には愛想はいいが、知らない者には素っ気ない対応だ。そこをミルティナがフォローしていく。中々のコンビだ。その対応で、アレクの評判も落ちていない、ミルティナの評判は鰻登りで上昇中である。


他のオリオン家の面々も、愛想よく対応している。カインは、飲んで、食べているだけのようだ。カインは一切気にしない。わが道を行くのだ。


こうして、結婚パーティーも無事終わり。招待客は帰っていった。



アレク達も、ローエム帝国帝都にあるオリオン大使館に帰っていく。


久しぶりの伯爵会議が開かれるのだ。


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