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110話

アレクとカインは、農地開発の現場に来ていた。


「何とかなりそうだな。」

「うん。これなら飢えないで食べていけそうだね。」

「家はいいが、隣がな。はーー。」

「それは何とかしようよ。最悪は獣王国に取り込んでしまうしかないよ。」

「それは面倒だな。やりたくないな。」

「一度話し合いをした方がいいかもね。」

「そうだな、話してみないと分からないしな。」


カインとアレクは、獣王国の各地を回ってる。何か問題があれば、即対応・即実行を心掛け、色々と民たちを支援をしていった。カインの人気は天井知らずに上がっていった。カミュウを妻としたのが人気の拍車をかけていた。


そして、獣王国を防壁で囲む作業を開始をしていた。予定よりかなり遅れているが、これから急ピッチで仕上げていく予定だ。

「じゃ、これから一気にやってしまおう。」

「おおぉぉ。」


「俺また、手の皮が剥けるのかな。」


1つ10メートルの防壁をどんどんと並べていく。そして固めて、補強する。

「よし、次にいくぞー。」

「防壁を置く基礎の穴掘れよー。防壁の組に追い付かれるぞ。」

「よし、そのまま下ろせ。はいOK。次いくぞ。」

「・・・・・・・」


次々と防壁が完成していく。もの凄いスピードだ。獣王国がぐるりと囲まれるまでもう少しとなった。


「はいこっちだよ。こっちね。そのままゆっくり下ろして。はい、終了。」

「やっと終わったー。」「終わった。」「疲れたー。」「もうやりたくない。」


獣王国の防壁は完成をした。国境に高さ5メートルの壁が並んでいる壮観だ。他国へ繋がる街道には、門を設け人の出入りを検査する。


「まだ終わりじゃないぞー。これから監視塔の建設だ。」


「ええええ。終わったんじゃないのか。」「がっくり。」「働きすぎだー。」


作業員達は、やる気が満ちているようだ。



「アレク、後は監視塔を建てて、機人に監視をさせるのか。」

「監視は木人で十分でしょう。機人は、他の仕事をしてもらいましょう。」

「そうだな、機人は高いしな。金払えないぞ。」

「カイン兄、獣王国建国のお祝いだからいらないよ。もっと送るから心配しないでいいよ。」

「そ、そうか、ありがとな。」

「後は、ワイバーン隊に、上空偵察と監視を交代でやらせないとね。」

「ああ、それはやっているな。大丈夫だな。」

「カイン兄、国王は書類の仕事が多いから頑張ってね。」

「・・・・・」

「上手く、機人を使えば大丈夫だよ。」

「そうだな、その手があるな。」


「それじゃ、僕は迷宮都市に戻るから後お願いね。」


「アレク、ありがとな。」

アレクは、カインに歩きながら手を振り離れて行った。


アレクとミルは、ガレオン号に乗込み、迷宮都市に向かうのだった。


迷宮都市に到着したアレクは、迷宮都市内の領主館に一時滞在をするが、湖の畔に大きな屋敷を建てることにした。間取りはミルに任せてアレクは建築を担当するようだ。

アレクは、間取りを見て、また良からぬことを考えているようだ。「地下・・、が研修室の・・」

ブツブツと独り言を言いながら、間取りの変更をしていた。


アレクは、自分たちの屋敷を建設している時、ふと思った。1件だけじゃ寂しいな。

そう湖畔に1件ぽつんと建っている。見栄えはいいだろうだが寂しい。


「この周りを村にしよう。」即行動だ。


アレクは敷地の大きさを決めて。塀を作り門を建てた。そこから迷宮都市まで道をつくり、道を基準として広めの敷地に分けていく。2,3件の店をつくり、ザ・村。となるように一人で黙々と作業をしている。アレクは、気づいていないが住人はまだ決まっていない。

「街の外れから鉄道を引けば通勤にも使えるな。」一人言をいい。一人で納得をしている。


一つの敷地を大きく、建物もアレクは大きめの建物を建てていく。「村の建物は木かな。レンガもいいな、煙突も欲しい。ぶつぶつ。窓だな・・・・」


統一感のない村が出来上がった。統一感のないのが、村らしかったのは皮肉かもしれない。



アレクは早速、ミルに自慢をするためにミルを村まで連れてくる。


「じゃーん。ここが新しいお屋敷ですよー。」

「キレイなお屋敷ですね。入っていいですか。」

「すぐに、入って見て見てよー。」

アレクは嬉しそうにミルを案内していく。屋敷は魔道具で快適空間が出来上がっていた。冷暖房、冷蔵庫、魔力コンロ、照明等々色々な物が設置されている。これはこの村にも同じ物が取り付けてあるのだ。アレクは村も案内をしていた。何もない商店に入った時は、ミルは何も言えなかったようだ。ただの空間しか無かったからだ。

村の家にも魔道具が設置されていることに驚いたようだ。アレクは、自分たちの屋敷だけでは寂しいから、村にして多少の人が住んで居るようにしたいと伝え、村の大きな家々を販売すると伝えた。

すると、お付きの家臣たちが、私が、私がと購入を申し込んできた。ビックリしたのは、アレクであった。


家臣たちは、魔道具の家を感動して内見していた。広い敷地に広い家、便利な魔道具が設置してあり魅力的に映っていたのだ。アレクは、屋敷で働く人に優先で売ることにした。家臣だけを村の住人にすることは出来ないので、迷宮都市で募集をする事となった。


アレクは、ミルトン王国からミルティナと共についてきた人たち用に、屋敷の隣に別館を建て住まわせるようにしていた。別館も魔道具を使い、快適生活が出来るようになっていた。



アレクとミルの生活は、快適であった。


ミルは今まで、ミルトン王国の城で生活をしていた。城は広く、家臣たちがいるので何不自由なく生活は出来ていたと思っていたが、違ったようだ。この屋敷は、他とは違った?部屋の明かりを付けるのに、以前はランプを手に持ち明かりとしていた。ここは天井から、光が降り注いでくるのだ。

部屋は明るく、暖かい。広い部屋なのに暖かいのだ。ミルは南部で育ったので暖かい部屋はものすごく有難かった。それにいつでもお風呂に入れるのが嬉しかった。浴槽があり、シャワーがある。快適生活である。


自然の中の小さな村、すべての家が快適空間になっている。


この村の販売募集に住人、商人、冒険者、他と申し込みが殺到した。

全150棟の建物、家臣にはその内50棟を販売、残りの100棟は抽選となった。

申し込みは2000人を超え、抽選会場は人であふれていた。抽選の結果、喜ぶ者、悔しがる者といたがこればかりは仕方がない。



後日、あまりにも村の拡張の陳情が多く寄せられた為、アレクは別の場所に高級住宅街を造る計画をたてた。




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