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105話

アレクは、人に自慢したくなり急いで王都ブレストに向かう。

ガレオン号にドラゴンたちを乗せてルンルン気分で楽しそうだ。「あ、みんなに連絡しないと。」


アレクは、一人で無駄な仕事をしている。緊急事態、緊急事態とアレクはルドルフ、レオン、カイン他に連絡を入れる。大騒ぎになることなど思いも付かないようだ。


ガレオン号は、王都ブレストにゆっくりと着陸をした。

アレクが、王都ブレストに着くと、オリオン家のみんなが駆け寄ってきた。


「アレク、何があったのだ。」

「どうしたの。」

「どうした、アレク。」


等々、色々と詰め寄ってくる。そこでアレクは。

「ジャン、ジャー、ジャーーーン。みんな出ておいでー。」

小さく可愛いドラゴンが一斉に飛び出して来た、アレクの周りを飛び回っている。

一同、唖然、エレメルも、マリアもイリアも大口を開けている。もちろん男性陣もそれ以上に大口だ。


「このドラゴンは、ハロルドブルードラゴンは父上に、カインレッドのレッドドラゴンはカイン兄、ホワイトはレオン兄、イエローはルドルフ兄、グリーンはマリア姉、ピンクはイリア姉、ブルーは母上に、デリックにはしょうがないから、ブラックね。7伯爵だしね。」ニヤニヤ。


「べ、別にほしくはないですが、アレク坊がくれるのは断れませんからね、絶対貰います。もう俺のです。」   デリック必死である。


アレクは、ドラゴンは体の大きさを自在に変えられると説明をしている最中に、カインが、巨大化したレッドドラゴンへ飛び乗り大空へ羽ばたいていった。


「あのように、大きくなれます。ブレスもスキル玉で可能になりますからあとで相談しましょう。」


みんな、ドラゴンに乗り大空へ飛び立った。


オリオン王国、王都ブレストはパニックになり収拾が付かなくなっていた。家臣たちが大声で騒いでいる。やっと気づいたオリオン家の人たちは、地上に降りてきて家臣に怒られていた。



各自が、反省をして仕事に戻っていった。



王都ブレストのパニックも落ち着き、アレクはハロルドと話をする。


「父上、結婚祝いに、ローエム帝国にゴールドドラゴンをミルトン王国にはシルバードラゴンを贈ろうかと思いますがいいですか。」

「結婚祝いなら、いいのではないか。」


後日、ハロルドとエレメルは、4匹のドラゴンを青いすい星号に乗せて、ローエム帝国に向かった。


ローエム帝国



ハロルド夫妻は、皇帝とマリウスに面会をする為に城に向かう。ドラゴンは隠したままで驚かそうとしている。皇帝夫妻とマリウスが現われ会談が始まる。

「ハロルド夫妻、突然どうしたのだ。」

「今回の、マリウス殿とエルティナ殿との結婚に際し、お祝いの品を持ってまいりました。」

「おおぉ、それはありがたいな。オリオン王国の贈り物とは、期待してしまうな。」

ハロルドは、ニヤリ。

「マリウス殿、こちらをどうぞ。」

ハロルドは、幕のかかった箱をマリウスに渡す。

マリウスが受け取ったその時に「きゅ、」と鳴き声をあげてドラゴンが顔を出す。可愛いドラゴンにマリウス大興奮、皇帝夫妻、唖然。

ハロルドは、今回の出来事を伝えていく。自分たちのドラゴンを見せびらかしながら、自慢していく。


この自慢が、まずかった。


マリウスが結婚祝いなら、自分のものだと主張しのだ。皇帝も孫には弱い、ドラゴンはローエム帝国の象徴となりうる。困った、チラ、困った、チラリとハロルドを見ている皇帝。後日相談となった。


ハロルドは、自分のドラゴンとマリウスのドラゴンで大空に舞い上がった。マリウスに乗り方を教えているのだ。皇帝は、恨めしそうに見ている。マリウスが着地してきたので乗せてくれと頼んでいた。マリウスは皇帝を乗せて再び舞い上がった。皇帝大喜びだ。


一段落したハロルド夫妻は、ミルトン王国に向かう事となっている。


ローエム帝国を出る時も、ドラゴンの件で皇帝とマリウスが揉めていた。



ミルトン王国


「ようこそおいで下さいました。歓迎いたします。」


オリオン王国、国王夫妻の突然の訪問にも動じず、完璧な対応をしている。さすがミルトン王国だとハロルドは感心していた。「オリオン王国ではまだ無理だな」小さな声で呟いている。


城の大広間に案内をされ用件に移る。


「突然の訪問にも対応いただきありがたい。この度は、エルティナ殿下の結婚に当たりオリオン王国から祝いの品を持参しました。」

ミルトン国王は、違和感を覚えた。オリオン王国も関係者なのだ、エルティナの為に態々来るのだろうか。何かあると思い。

「オリオン国王、祝いの品とは、態々国王夫妻が持ってくるものでは無いのでは。何かあるのですかな。」


ハロルド、またニヤリ。


ハロルドは、アレクの考えを伝える。ローエム帝国、オリオン王国がドラゴンを持つことになる。ミルトン王国だけドラゴンがいないのはバランスが悪い。そこで結婚祝いとして、ドラゴンをミルトン王国に渡してしまおうと言う話になったことを伝えたのだ。

ミルトン国王は、ドラゴン、バランスを保つ為。国王、二度びっくり。


そんな理由で、ドラゴンを贈られるのか、アレクスは頭がおかしいのかと思う所である。だが、アレクスがミルトン王国の事を重要と思っているからのドラゴンなのだ。


ドラゴンを見た、「きゅ、きゅ。」ミルティナ、エルティナ、国王妃は大喜びだ。可愛いのだ。


だが、ここでも揉め事が起きる。


エルティナが、欲しいと駄々をこねたのだ。ミルトン国王の末っ子。甘え上手。ミルトン国王には強敵であった。

何とかなだめようと、マリウスの所にもドラゴンがいるからと説得をしているが聞かない。


ハロルドは、ドラゴンの乗り方等を説明をしていく。


巨大化したドラゴンは美しかった。銀色の鱗が綺麗に反射をしている、気品があるのだ、ドラゴンの佇まいが美しい。


「綺麗なドラゴンだな。美しいです。」


なぜか、他のドラゴンより気品があるように見えるのは気のせいかもしれない。


ハロルド夫妻は、丁重に見送られて、オリオン王国に戻っていった。


オリオン王国王都ブレストでは、ドラゴンが大空を飛び回っていた。王国民も、もう慣れたみたいで誰も騒がない。逆に観光客が増えてきている。ドラゴンなど、普通は見れないし、触れない。オリオン王国は、時間を決めて、ドラゴンツアーをマリア、イリアが行っていた。金儲けではなく無料で少数の人だが王国民に触れさせるためだ。



もう大人気になり、王都ブレストは人の山になっていた。



ブレストの商人たちは「ガッポガッポ」「ホクホク」である。笑いが止まらないようだ。



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