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 不思議なことが起きた。

 漫画の好きな私があるキャラに手紙を書いたら、指がカタカタと勝手に動いて、返事が返ってきたのだ。

 私は面白くてしばらく続けることにした。

 彼の名前はGray-man【グレイマン】、私の名前はMary【メアリー】

 それでは、Gray-manと私のちょっと不思議な日常をお届けします。





***

Mary:あなたは何者なの? 私のつくりだした、架空の男の子なの?


Gray-man:だとしたらなんだというのでしょう。僕に聞きたいことが色々あったのではないのですか。Mary……僕に答えられることならばなんでも答えましょう。


Mary:なんでも?


Gray-man:君は僕を呼んだ。聞きたいことがあったはずだ。手紙に本当は書きたかったことを書くといいよ。

君は僕に聞きたかったはずだ。でなかったら僕が呼ばれるはずがない。


Mary:エクソシストになるためにはどうすればいい?


Gray-man:あなたはエクソシストになりたいんですか?


Mary:そうだとも。



Gray-man:……。本当に?


Mary:嘘です。すみません。


Gray-man:君は嘘をつくことで僕から何も得ることができない。


Mary:私にがっかりした?


Gray-man:僕はがっかりしない。君こそがっかりしているように感じる。

僕は、君のことを頭から拒否するつもりはない。何度も言うが、君は僕に色々聞きたくて僕を呼んだ。違いますか?


Mary:悪魔はいるの?


Gray-man:いますよ。(即答)


Mary:本当に!? それは、悪霊みたいな姿をしているの?


Gray-man:悪魔に人間が想像するような形は存在しません。


Mary:じゃあ悪魔は無力?


Gray-man:現在98%の地球上の人類は悪魔の影響下にいます。悪魔は架空の生物でもなければ、人格化した何かでもありません。


Mary:概念?


Gray-man:概念に人を傷つける力などありません。


Mary:だったら悪魔はどうやって98%の人間に影響を与えるの?


Gray-man:悪魔はいないと思わせることによって。


Mary:悪魔はいないって私もお母さんも友達も思ってるよ。あなたは誰なの? 悪魔?


Gray-man:悪魔はあなたに親切に悪魔はいるのだと姿を表すメリットなどありません。僕はGray-manと名乗りました。

あなたに呼ばれた者です。あなたの質問に応じるために呼ばれた者です。


Gray-man:あなたは最初にエクソシストになるための方法を聞き、次に悪魔はいるのかと聞きました。僕はその質問の両方に応える準備がある。

ですがあなたは、すでに2つ質問を使ってしまった。

あなたはニーベルンゲンの指輪のように、すべて確かめるために質問するつもりでしょうか。

あなたはこの3つの質問を、本当に知りたいことに使うこともできるというのに。


Mary:質問は3つまでなの?


Gray-man:いいえ。あなたが飽きてもここにとどまるし、あなたが質問する限り答えようかと思ってますよ。


Mary:私のこと好き?


Gray-man:その質問の意図はわかりかねますが、好きですよ。


Mary:いまので3つ目だったね


Gray-man:4つ目です。そろそろあなたの本当に聞きたいことを聞いてもよいのではないでしょうか。むろんあなたが僕を疑うのであれば一晩だって、確認の質問に答える準備がありますが。



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