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複垢調査官 飛騨亜礼 ≪短編連作版≫  作者: 坂崎文明
第七章 AIヒューマン
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AIヒューマン

「三成さん、オペレーターの月読真奈(つくよみまな)です。北朝鮮のミサイルが島根に落ちます」


 衛星軌道上の太古の人工衛星、遊星<クルド>からの通信である。

 代々、秘密結社<天鴉(アマガラス)>の月読家がその運行を任されていた。


「それはどういうこと?」


 石田三成は訊き返した。


「天橋立に<AIヒューマン>のウサギがいます。彼女から通告がありました。彼女を排除するしか手は無さそうです」


「<AIヒューマン>っていうのは?」


 聞きなれない言葉に三成が反応する。


「人工知能とナノテクの融合によって超能力を持つに至った新人類のようです。公安警察の神沢優さんが追ってたらしいですが、詳細は不明です。どうも動物の特性とコードネームもつ個体が多いようですが」


「まるで、アニメの<のけものフレンズ>みたいだな」


 真田幸村が苦笑する。

 <のけものフレンズ>とは深夜の人気アニメで、人類滅亡後の世界で人語を解す動物がサファリパークのような所で生存しているというお話である。明るい雰囲気のアニメながら、時折、不穏な背景が見え隠れするので人気化したようだ。


「幸村さん、お願いできますか?」


 三成が幸村に視線を送る。


「了解」


 短く答える幸村。そのまま運転席の後部ハッチを開けてトレーラーの荷台に移動する。


「幸村さん、ボトムキャリアーのハッチオープンします」


 しばらくして、トレーラーの荷台の最後方がハッチが左右に開放され、紅色の人型機動兵器が現れる。

 このボトムキャリアーには人型機動兵器を三機搭載できる。


「戦国時代以来だな。これに乗るのは」


 全長4メートルほどのボトムストライカー<ニンジャハインド クリムゾンソード>が姿を現す。

 真紅の機体が月明かりの中に美しく映える。

 そのままローラーブレードで道路に着地し、天橋立に向かっていく。

 

「メガネ君ちょっと運転を代わってくれないか? 嫌な予感がする」


「了解です」


 経験上、石田三成の嫌な予感はよく当る。

 三成も後部荷台に移動する。

 直後、トレーラーの荷台で爆発が起こる。

 メガネ君が後方カメラモニターの中に無数の飛行物体を発見する。


「三成さん、予感的中です。ドローン爆弾のようです。ハッチ開けます。気をつけて下さい」


 トレーラーの中央ハッチが開放されて、白銀の機体が現れる。

 ボトムストライカー<ニンジャハインド ドローンマスター>である。

 背中に天使の翼のような物があり、羽根が分離して、次々と空に舞い上がる。

 その羽根は小型のドローン兵器であり、神経接続されたサイコデバイスによって思念操縦される。

 鳥のような<AIヒューマン>が後部カメラに映る。


「さて、戦闘開始といきますか」


 今日は意外と好戦的な三成である。

 三成の羽根型ドローンと鳥型<AIヒューマン>のドローン爆弾が激突した。

 

 


 やっと、第七章のタイトルのAIヒューマンが登場です。

 こんな形になるとは書き始めた頃には想像できなかったですが、AIとナノテクを複合させると超能力のようなことができるようになります。

 

 そういう本があって、本屋で立ち読みしたんですが(笑)、今度はちゃんと購入してみます。

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