表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩集

私の死んだ果実を

作者: 立春

私は死んだ果実を食べている


私の死んだ果実を


私は死んだ果実を食べている

味など無いのだろうか

腐り朽ちて

辛く 冷たい 殻ばかり


色もなく 音もない

その果実を誰も知らない

そして果実は死んだのだ


私は死んだ果実を食べている

息もせず 吐き出すように

形もなくなって

それでもそれは果実であった


ああ、その果実を

誰に渡す訳もなく

飲み込んで 噛み砕いて

溶けることなく落ちていく

その中身の奥底で

光も届かぬ闇の中

食べてしまった 記憶もないまま


死んだ果実を食べている

私の死んだ果実を


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] はじめまして、深夜です。 技術的なこととかはわかりませんが、雰囲気が好きです。 題名もつい読んでみたくなる感じです。 素敵な作品、ありがとうございました(*^_^*)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ