新 た な 鼓 動
~部室までの廊下~
る「ねぇ、庄君。なんであの二人をわざわざ2人っきりにしたの?」
庄「ハァ…まだわかんねぇのか?自分の恋愛にも他人の恋愛にも
鈍いよな、おまえって。」
る「え……あ!!そっか!」
(気持ち、伝えてこいよ…慄。)
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~保健室~
私は涙ながらにその日の事を語りだした。
庄君の事が好きだった事。
その庄君がるいの事を好きだったって事。
慄君は全てを聞いてくれた。
そして私が全てを話し終わったとき、やっと彼は口を開いた。
慄「…庄が、うらやましいな。」
秋「え、なんで?」
慄「おまえに、そんなに想われててさ」
秋「そう…かな」
慄「なぁ…俺の事も、聞いてくれるか?」
わたしはゆっくりうなずいた。
慄「俺の好きな人は、なんか涙もろくて、妙に明るくて、
友達思いのお人好しのいいやつでさ…そいつは
庄の事が好きだったらしくて、それを知った時はやっぱり
ショックだった。でもそいつは庄にふられて…」
秋「へぇ、叶うといいわね!」
慄「ハァ…鈍いな、おまえは。まだ続きがあるんだよ。」
秋「へ?」
慄「そして…今俺の前にいる奴だよ。」
秋「え……」
慄「ごめんな、変な話して。俺、部室戻るから。」
静寂が保健室に戻った。