永 遠
イヴは楽園に生える禁断の赤い実を食べてしまいました。
怒った神はアダムと共に地上に追放してしまいました―…‥
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秋「あの…助けるのは良いんですが。さっき、
私達の名前、間違って言おうとしてましたよね。…なんでですか?」
ソ「ああ…あなた方には、前世が神だった事は伝えましたが…
それよりも前の事は伝えていませんね…」
慄「それよりも…前…?」
ソ「ええ。…あなた達、アダムとイヴの話は知っていますか?」
慄「知っていますが…」
秋「私も。」
ソ「実は、その話、あなた達の知っている話では作り話が混じっています。
本当は少し違うのです。そしてこの話はあなた達の過去に大いに関係あるんです。
まずはその説明からしなくてはいけませんね―…‥」
―私は、昔は楽園に住んでいました。
1人だったので、“人間”を作ろうと思い、錬金術で人間を作り、
『アダム』と名付けました。
そしてもう1人作ってみようと思いました。
アダムとは違う外見の、『イヴ』と名付けたのです。
私達は3人、幸せでした。
ところが、ある日…
イ「ソラ~!!」
ソ「?」
イ「ごめんなさい、あの禁断の赤い実を食べてしまったの…」
ソ「え…?」
イ「ほんとにごめんなさい!!」
あの禁断の赤い実には、知識の力が詰まっていました。
このままでは、彼女に私とアダムやイヴは違う事がばれてしまう…
そうなると、もう二度と幸せな時間を3人で送れない…
心配は現実になり、彼女には知識がつきました。
私と、彼女とアダムは違うものだと認識しました。
イヴの後を追うようにアダムも赤い実を食べ、
自然に2人は愛し合うようになりました。
そして、3日後…
イ「私達、楽園を去ります。あなたを傷つけてまで一緒にいる事
はできないわ。」
私も2人を見ていられなかった。
だから…2人を楽園から追放しました―…‥
秋「へぇ…」
慄「で…なんで俺らの過去に関係あるんだ?」
ソ「まだ気づきませんか?…慄さん…いえ、アダム。
そして秋さん…いえ、イヴ。」
秋・慄「え…ええ~!!」