第20話【絶望を打ち払う狙撃手】
吹き荒ぶ潮風が頬を撫でる。
ふわりと内臓が浮かぶような感覚が襲いかかり、全ての時の流れが急激に遅くなっていく。空を舞うユフィーリアを受け止めるものは存在せず、相棒の赤い瞳が見開かれた驚愕の表情と、ナツキ・ハルシーナの唖然とした表情と、それから【魔道獣】の下卑た笑顔の三つが確認できた。
油断したと思った。相手に一撃を貰うなど『最強』の二文字を背負う天魔憑きとしてあり得ない。
(――いや、いや)
展望台から投げ出されたユフィーリアは、白銀の星々が煌めく紺碧の空を見上げる。
空気を引き裂く音が耳元でやたら大きくまとわりついて、重力がユフィーリアを暗い海へと誘おうとしている。大太刀を鉄塔に突き刺して落下速度を軽減してもいいのだが、それよりも確実に展望台へ帰還できる方法が一つだけある。
その為にわざわざスカイ・エルクラシスの使い魔を逃したのだから。
「しっかしまあ、本当に出てくるとは思わなかったけどな」
「当然でしょ。君は僕の大切な部下なんだから、君を無事に帰還させるのは僕の義務だよ」
ユフィーリアの呟きに対して、心外なとでも言いたげな調子の青年の声が応じる。
落ちゆくユフィーリアは背後で生まれた存在に気づいて、口の端を吊り上げる。今にも落下しそうになっているというのに何故笑えるのかと、視線の先にいた【魔道獣】が訝しんでいる。
「全く、使い魔を簡単に手離さないでほしいなぁ」
戦場に響く緊張感のない青年の声。
ユフィーリアの視界の端で、鈍色のなにかが煌めくのが見えた。金属めいた光沢を持つそれは、禍々しい雰囲気をまとう死神の鎌だった。
「なにが起きているのか分からなくなっちゃうじゃないか」
不満げに青年は言う。
ユフィーリアの言葉は、背中から虚空に出現した歪みに飛び込んだ。着水するような感覚の直後、展望台の床に背中から叩きつけられる。
暗い海に飛び込む必要をなくしてくれたのは、ユフィーリアの隣に軽やかな足取りで降り立った青年のおかげだった。
「――まあ、でも。遠目から分かっていたけれどね」
海風が吹き荒ぶ展望台に出現した第三者。
黒い髪を潮の香りが混ざる強風に靡かせ、爛々と輝く紫色の瞳は真っ直ぐに【魔道獣】へ向けられている。携えた死神の鎌には懐中時計が埋め込まれている特殊な意匠で、チクタクと一秒も狂うことなく現在を刻み続けている。
鎌の石突で展望台の地面を叩いた黒髪紫眼の青年――グローリア・イーストエンドは、仰向けで無様な格好を晒すユフィーリアを見下ろして朗らかに笑う。
「やあ、ユフィーリア。遠回しな招待状をどうもありがとう」
「ツンデレの言葉を理解してくれる、心優しい上官殿を持てて幸せだなァおい」
軽い身のこなしで立ち上がったユフィーリアは、グローリアの朗らかな雰囲気をまとった嫌味に対しても飄々《ひょうひょう》とした態度を崩さなかった。
スカイの使い魔を逃した理由は、こちらの詳細な戦闘状況をあえて不明にさせることで、この天才様を呼び寄せる為だ。基本的に最高総司令官であるグローリアは安全な場所から指示を出すのが仕事であるが、ユフィーリアは彼の行使する術式に着目した。
グローリアは時と空間を操る術式――『時空操作』の行使者である。時間を止めたり、空間と空間を繋げて移動したりと補助に特化した術式だ。何故グローリアの術式に注目したのかは、彼が「最悪を想定して動け」と命じたからに他ならない。
この時の最悪の場合とは、一般人が渦中に取り残された状態だ。
一般人が戦場に取り残されていれば、必然的に彼らを守りながら戦わなければならない。そうするとユフィーリアは全力が出せないのだ。黒幕である【魔道獣】を前にして、全ての力が出せないということは自殺行為である。
だからこそ、グローリアに戦場のど真ん中までご足労いただいたのだ。残された一般人を回収してもらう為に。
「奪還軍最高総司令官、グローリア・イーストエンドだと!? よもや貴様が……何故!!」
唐突に現れた第三者が、まさか敵対する奪還軍の最高責任者だとは、さすがの【魔道獣】も予測はつかなかったようだ。
最高総司令官は奪還軍の要――彼の存在なくして奪還軍の存続はあり得ない。その卓抜した指揮能力とカリスマ性は他の追随を許さず、敵を陥れることに特化した卑劣な作戦内容は味方をも戦慄させるほどだ。
故に天魔の共通認識としては、最高総司令官グローリア・イーストエンドの抹殺はこの戦争の絶対的に必要な勝利条件だった。もっとも、肝心の彼は滅多なことでは前線までやってこないが。
ところが、その認識は覆される。
こうしてグローリアが前線までやってきたことは、天魔にとってはまたとない好機だ。ここで彼を仕留めておけば、彼に代わる指揮官は存在しなくなる。奪還軍は烏合の衆と成り果てるのだ。
左右に引き裂かれる【魔道獣】の口の端から、透明な粘性の液体が滴り落ちる。黄金色の瞳は爛々と輝いて、嗄れ声は弾んで聞こえる。彼らからすれば、宿敵があっさりと姿を現してくれた状態だ。ここで確実に仕留めれば、この戦争は――勝てる。
「まあ、呼び出した以上は殺らせる訳ねえだろ。なあ?」
「当然だ」
グローリアを守るように、ユフィーリアとショウが前に進み出る。【魔道獣】と対面するように立ち塞がる銀髪の女と黒髪の少年をそれぞれ睨みつけると、【魔道獣】は唸り声を発する。
「邪魔をするな、雑魚が。これぞまたとない好機――最高総司令官グローリア・イーストエンドをこの場で屠ることができれば、どれほどの絶望が味わえようか!!」
【魔道獣】の長い尻尾が閃く。
空気を引き裂いて飛来してきた黒い尻尾は槍のように先端が尖り、ユフィーリアとショウをすり抜けてグローリアを狙う。その速さは弾丸の如しであり、反応した時にはすでに黒い槍はユフィーリアとショウの間を通り抜ける。
が、
その黒い槍は、グローリアに突き刺さるその直前で、ピタリと動きを止めていた。
適用『時間静止』。
時と空間を操るグローリアの、時の部分を司る代表的な絶技。それは、あらゆる物体の時間を止めるだけのもの。――しかしその範囲は指定されておらず、その気になれば世界の時すらも彼は止めてしまうほどの強大さを秘める。
「君の行動は予測済みだよ」
グローリアは朗らかな笑みを浮かべていた。
戦場にはとても似つかわしくない、とても綺麗な笑みだった。見方によっては、彼の笑顔は嘲笑とも呼べるものだが。
そう、予測できていた。
戦場で起きるあらゆる事象は、全て彼の采配通りに。多少の台風の目はあるけれど、それすらも利用して敵を欺く作戦を。
「紅蓮――」
【魔道獣】の足元に花が咲く。
綺麗な蓮華の花だ。ただしその花弁からなにから、全て燃え盛る炎によって作られていたが。
マスケット銃をさながら魔法使いのように振ったショウは、その赤い瞳を輝かせる。
「――華星」
カチンという撃鉄が落ちる音。
それが合図となって、紅蓮の炎によって作られた蓮華の花が綻ぶ。はらはらと花弁が舞い落ち、空中で霧散するかと思いきや花弁が風に乗って【魔道獣】を取り囲み始める。
黄金色の双眸を眇めた【魔道獣】は、粘性の液体を口の端から飛ばしながら「効かんわ!!」と叫ぶ。確かに綻んだ花弁が【魔道獣】の周りをぐるぐると取り囲んでいるだけでは、とてもではないが攻撃しているとは思えない。
ショウはフンとつまらなさそうに口布に覆われた鼻を鳴らして、
「当たり前だ。これは攻撃用ではない、単なる目眩しに過ぎん」
「――――ッ!!」
それ以上の言葉は必要ないとでも言うかのように、少年は口を閉ざした。
【魔道獣】は目を剥く。それもそのはず、仲良く並んでいたはずの二人組が、いつのまにか片割れの姿が消えている。忽然と姿を消したのは、
「――最高だな、ショウ坊」
【魔道獣】の黄金色の瞳が見開かれる。
紅蓮の花弁はいつのまにか空中に解けるように消えていて、その隙を突いて銀色の光が尾を引いて【魔道獣】に肉薄する。
狂喜に満ちた青い瞳をぎらりと輝かせた銀髪碧眼の天魔憑きは、吊り上がった唇は獰猛さが滲み、紡がれた鈴の音の如き声は弾んで響く。
「死んどけ【魔道獣】――ッ!!」
ユフィーリアは咆哮を上げると同時に、神速の居合を放った。もちろんその一刀には切断術が載せられている。視界にあれば如何なるものでも切断し、命を絶つことができる絶技。
月光を反射して薄青の刃は【魔道獣】の首を斬り落とした。天に浮かぶ月にまで届かんばかりの巨躯であっても関係はない、その刃はどんなものでも切断できる!
例外なく【魔道獣】の首を落としたユフィーリアは、しかし手応えがないことに舌打ちをする。あの時、右前足を斬り落とした時にも同じだった。
【魔道獣】は、絶望を食らって生きる天魔。
そこに絶望を生み出す者がいる限り、どんなに切断されたところでたちまち回復してしまう。
「小娘よ、そんな小手先の技で我が息絶えるとでも――!?」
「思ってる訳、ねえだろ!!」
滑るようにして【魔道獣】の足元に駆け込んだユフィーリアは、返す刀でその木の幹の如き太い左足を薙ぎ払う。さながら霞でも切っているかのような感覚。しゅうしゅうと噴き出す黒色の霧が鮮血の代わりか。
切っても切っても意味がないのであれば、いっそ木っ端微塵に爆破させてしまえ。ユフィーリアは空いている左手で外套の内側からマスケット銃を取り出して、潜り込んだ【魔道獣】の腹の下から発砲する。
空砲を扱うショウとは違い、彼女が手にしたマスケット銃には赤い石が埋め込まれている。引き金を引くと同時に赤い石が粉々に砕け散り、銃身に刻み込まれた幾何学模様に赤い光が流れていき、銃口に収束して解き放たれた。一条の光となって【魔道獣】の腹を下から貫通し、夜空に向かって飛んでいく。
赤い光に触れれば最後、木っ端微塵に弾け飛んで終わるだけ。ユフィーリアは【魔道獣】から走って距離を取り、弾丸を撃ち終えたマスケット銃をポイと投げ捨てる。
「あ」
「ンだよ」
「…………なんでもない」
投げた拍子に展望台から落ちていったマスケット銃を視線で追いかけ、ショウが何故かしょんぼりした様子で首を横に振った。なんなのだろう。
ユフィーリアは首を傾げて、しかしショウが別に「なんでもない」と言っているのならなんでもないかと片付ける。どうせ両手にマスケット銃を装備してみたかったとか、そんなしょうもないことだ。
それよりも。
触れたもの全てを爆破させる赤い光を受けた【魔道獣】は例外なく爆破されたのだが、煙のような黒い闇が虚空に蟠っていて、蠢いて、徐々に形を作っていき、最終的に元の巨大な猫の姿に戻ってしまった。やはり王都奪還の時に相手した【毒婦姫】と同じ――いや、それ以上の相手か。
「面倒くせえ!! 本当に面倒くせえ!! 術式も効かねえ奴を相手に、一体どうやって戦えばいいんだよちくしょう!!」
「君が弱音を吐くなんて珍しいこともあるんだね」
一般人をお得意の『空間歪曲』によって安全な場所までぶっ飛ばしたグローリアは、夜空を仰いで叫んだユフィーリアに物珍しげな視線をくれた。懐中時計が埋め込まれた死神の鎌をくるりくるりと回して、
「なんだったら、あれの時間を止めようか」
「俺に対する喧嘩と受け取ってもいいか?」
自分なら無力化できますけどなにか、とでも言いたげなグローリアに突き刺さるような一瞥をくれたユフィーリアは、吐き捨てるように「一般人を回収したんならもう戻れよ」と言った。彼にはそれ以上の用事はないのだ、いつまでも最前線に残られては命の保証はできない。
ずず、となにかを引きずるような音がした。【魔道獣】は黄金色の瞳を音もなく眇め、その背中から針鼠のようにいくつもの棘が出現する。「なにあれ、攻撃形態?」とグローリアが嘲笑って、ユフィーリアが彼の鳩尾に軽く肘鉄を食らわす。
【魔道獣】は引き裂くように口を開き、ぞろりと生え揃った牙を見せつける。
「侮るな……我は【魔道獣】、絶望を食らう天魔だ!! 絶望を生み出すのであれば、如何なる手段も問わん!!」
なんか一回りか二回りぐらい縮んだような気もする【魔道獣】は、どこか焦燥に満ちた嗄れ声で吠えた。
なにをするつもりだ、と怪訝な表情を浮かべるユフィーリアは、背後で衣擦れの音を聞いた。人の動く気配を感じ取って、ゆっくりと振り返った。
「……スバル? ねえ、スバル? どうしたの?」
ナツキの心配そうな声。
彼女が大事に抱えていた少年が、ゆっくりと起き上がっていた。そして振り返る。
彼の顔からは表情が抜け落ちていて、黒曜石の瞳はガラス玉のようである。ゆったりと顔を上げた少年は、静かに拳を握りしめた。明らかな戦闘体勢。敵意はないが、さながらその動きは操り人形だ。
その表情に、その仕草に、ユフィーリアは見覚えがあった。『二の島』でショウが腕を引き千切られたその瞬間、彼が見せた表情と同じ!
「言ったろう、手段は選ばんと。【感染蟲】が食わせた寄生虫に対する命令は、我にも出せることができる。――なにせその天魔は、我が育てた天魔だからなァ!!」
【魔道獣】は高らかに笑った。
ナツキは黒曜石の瞳を見開き、「そんな」と唇が音もなく絶望の言葉を紡ぐ。彼女の生み出した絶望が【魔道獣】の餌となって、黒い巨大な猫は「愉快、愉快!!」と哄笑する。
「グローリア、今すぐ『空間歪曲』で戻れ!!」
「させるか!!」
ユフィーリアがグローリアに叫ぶと同時に、【魔道獣】の背中から伸びた棘が射出される。放物線を描いて夜空へ飛んでいき、尖った先端が狙っているのは最高総司令官のグローリアだ。
グローリアは死神の鎌を振り上げて『空間歪曲』を発動させる。ろくな計算もしないで発動させたらしい『空間歪曲』に黒い槍は飲み込まれて、夜の海に着地した。だが彼の背後から、寄生虫に操られたスバルが拳でもって襲いかかる。
ユフィーリアは素早くグローリアとスバルの間に潜り込むと、その拳を握りしめて押さえ込む。【銀月鬼】の剛腕で強化されているものの、少年の力はそれ以上に強かった。押さえ込んだはずの拳が押し込まれようとする。
「テメ、こちとら【銀月鬼】の天魔憑きだ……たかが人間の身で、戦場慣れした馬鹿野郎に勝てると思ってんのか!?」
トン、と肩に軽い衝撃。見上げれば、真剣そのものの赤い瞳が視界をよぎる。
鞭のように振り抜かれたショウのつま先が、スバルの側頭部に叩き込まれた。ぐらりとスバルの体が傾ぐが、どんな寄生虫で強化されているのか、傷ついた様子はない。
ユフィーリアの肩に着地し、さながら肩車のように乗っかるショウは忌々しげに舌打ちをする。
「気絶するには至らなかったか!!」
「非力なお前がよくやったと思うよ。――いいや、よくやった」
足を縺れさせたスバルは、すぐに体勢を立て直してグローリアに向かおうとする。
背後からはさらに【魔道獣】が棘を狙い撃ちしてこようとする。
両者に挟まれた危機的状況にもかかわらず、ユフィーリアは軽い調子で笑い飛ばした。
「よかったな、スバル。女神様が助けてくれるらしい」
その時。
空気を引き裂くようにして、遥か彼方から銀色の弾丸が飛来してくる。
丸みを帯びた銀弾は、スバルの側頭部を的確に射抜いた。精神に作用するとはいえ、弾丸に脳天を狙われれば即死必須である。
そして。
寄生虫は即死必須の攻撃によって宿主の代わりに死亡する!
「――――――――」
側頭部を射抜かれたスバルはその衝撃で倒れるが、その体には傷一つなかった。
☆
『二の島』のどこかの高い建物に、彼女はいた。
潮の匂いが孕んだ夜風に青い髪を靡かせて、紺碧の瞳を守るようにゴツゴツとした軍用ゴーグルを装備している。
月光を受けて鈍く輝く銀色の狙撃銃を構えて、照準器を覗き込む瞳は真剣そのもの。いつもは下品な笑いしか出ない桜色の唇は引き結ばれている。
「ウチは近接戦闘できないし、意外と運動神経悪いし、戦場でも足手まといにしかならないけど――」
照準器を覗く彼女の次の獲物は、その後ろで唖然と立ち尽くしている黒い巨大な猫の怪物。
あれだけ大きければ、彼女にとってはただの的に過ぎない。その先に映っている黄金色の瞳に照準して、引き金に指をかける。
こうして照準器を覗き込むと、あの時のことが鮮明に思い出される。
狩人として生計を立てていた家族は、弓矢から猟銃へ獲物を持ち替えた。その際に狙撃銃にも触れる機会はあった。父から厳しい教えを受けて、狙撃の命中率は誰よりも高かった。
――シズク・ルナーティアは世にも珍しい方法で天魔を下した天魔憑きだ。
父も母も四人の兄も、天魔の弾丸を食らって放心状態にされた。狩人の一家に残された最後の希望は、末の娘であるシズクだけ。提示された勝利条件は、一発でも弾丸を命中させれば勝ち。
ただしそれは相手も条件は同じだった。一発でも弾丸を受ければ、家族と同じ運命を辿る。相手はシズクの精神を崩壊させれば勝ち、シズクは相手を射抜けば勝つ。
極限の緊張状態の中、シズクは見事に相手よりも先に弾丸を命中させた。しかもそれは、その天魔が最も大切にしていた眼球に。
競り勝ったのだ。同じ土俵にいた天魔を、シズクの実力は上回ったのだ。
引き金に指をかける時、いつも思い出す。
あの時の緊張を。あの時の空気を。あの時の――興奮を。
「――――狙撃手舐めんな!!」
シズクは吠えて、引き金を引いた。
お前はそれでいい。
頭の中で響いた肯定の言葉に従って、シズクはその異能力――転送術を発動させる。シズクはその能力を右で見えたものを、左で見えた景色に転送させることを規則として設けている。
右で見えた銀の弾丸を、左で見た黄金色の瞳へ。
今回も例外なく、その銀色の弾丸は黒い巨大な怪物の黄金色の瞳を貫いた。




