22 作戦会議をしよう
①子供が出来ました
②スライムあざといです
③都合のいい女?
さてさて、頂いたこれは有効活用しないといけないな。また、クロスさんに頼ることになりそうだ。
「コアさん、クロスさんに通信繋いで」
~承知いたしました~
(何ようだ?今は――)
「クロスさん、今時間大丈夫ですか?」
(主様!?勿論ですとも、主様より優先されるものなど御座いません!!)
(・・・チ)
「・・・本当に大丈夫か?今すぐでなければならない訳ではないよ?取り込み中なら後にするし・・・」
(・・・今は――)
(何も問題ありません!どのようなご用件でしょうか?)
苛立ちのこもった舌打ちが聞こえた気がしたが、・・・これ以上は藪蛇な気がする。本人が良いと言っているんだからいいか。
「そうか、話とは前にでた戦力強化についてです」
(おぉ!もう解決したのですか!?流石は主様!)
「解決したというか、湧いて出たというか・・・」
(どういう事で?)
「実はこんな物が手に入りまして。コアさん、相手側に表示できる?」
~可能です~
できるそうなので、世界樹の樹液が入ったスライムボールの鑑定結果を、クロスさんへ送ってもらった。
(世界樹の樹液ですか・・・確かに粘液の方々は、食事中(浄化作業)とてつもない力を発揮していましたが、なるほどこれが・・・)
「利用できないか?と思っていたら、この通り出てきまして・・・。今までも都合が良かったことが何度かあった。何か作為的なものを感じるんですけど、それが少し不気味でして・・・」
今まで考えないようにしていたが、今までの都合が良すぎたのだ。こんなに余裕があるとは思っていなかった。それが会話できる相手が出来たために、疑問を口に出てしまったようだ。
(・・・分かる気がします。我も時折、何かに導かれるような感覚がありました。今思えば、進化先に蟻を選んだのも・・・)
「それがなにか分かるか?」
(・・・分かりません、気のせいだった気もします。何分純蟲の頃の事ですので、申し訳ありません)
「それについては仕方がない、気にしないで下さい。何かありそう程度で考えておきます。・・・ちなみにコアさんじゃないよね?」
~回答不能~
・・・へ~~~、“否定”じゃなくて“回答不能”ですか、へ~~~~~。
「話を戻しますか。樹液だが現段階では数は用意できません。粘液達のレベル次第です、できるようになったら渡してくれるらしい」
(それはありがたい!では、こちらで交渉いたしましょう)
「いいのか?全員が<念話>を持っている訳でもないでしょう?会話できますか?」
(会話は出来ませんが、意思疎通程度でしたら可能です)
なら任せるか、現場の事に本部の人間が口出しすると碌な事にならない。本部の人間は大まかな方針とルールを決めるだけで十分だ。混乱するし、変なミスに繋がる。しかも、そのしわ寄せは実際にミスした現場の人間にまで行くのだ。
「では任せました。回すときは肉食の者たちに優先して回してやってください、食料の代わりにもなるはずです」
(ハ!)
「それと、既存の作業にも使って下さい。配置先はお任せしますが、能力に合わせた采配を期待します。スキルとステータスのレベルアップにもつながるはずです。今のところ、他に何かありますか?」
(では、他の方の種類と特徴を、大雑把で良いので教えていただけますか?)
「それもそうですね。コアさん、クロスさんにも鑑定とかの、ダンジョンの機能を使えるようにできます?」
~ダンジョンLVが不足しています。現在、マスター以外で一部の機能を使用できるのはサブマスターのみです~
「サブマスター?それをクロスさんに出来ます?」
(主様!?)
~否定。現在サブマスターに指定できるのは一名までです~
「1名?・・・一応確認。誰がなっています?それと解除って出来ます?」
~現在のサブマスターは世界樹です。解除、変更にはダンジョンLVが不足しています。~
ですよね~。それ以外に候補が無いから、そんな気がしていましたよ。解除の方も期待していなかった、いつものことだ。
「なら、特徴はこちらで説明するか、いくつか鑑定結果を送るからそれも参考にして下さい。後の判断は現場に任せます」
(ハ!有難うございます)
「後は、粘液達用に、樹液に代わる食料の種類を追加するつもりですが、そちらは何かありますか?」
(それでしたら――――)
「じゃあ、この――――」
その後、食料などの必要物資や魔物の特徴などの、こまごましたことを数時間ほど話し合い、即席の会議は終了した。
(・・・終わった?)
(ああ、・・・な、なんだその目は?ちょ、まて、引っ張るな!話せばわかる!)
その後、何かが引きずられて行く様な音が聞こえたが、俺は知らん、何も知らん。
世界樹の迷宮(仮)
LV:2
特性:植物
DP:7,416 DP(270 DP消費)スポナーによる生産に使用




