とびだすこと
ふつうのまちに あるわんぱくな子どもがいました。
なまえをたかしくんといいます。
たかしくんのかーちゃんは びょうきでした。
しゅじゅつをするため びょういんに ずっといます。
たかしくんは びょういんにいるかーちゃんに あいにいきます。
びょういんはとおくにあるので おじいちゃんといっしょにいきます。
その日も おじいちゃんとびょういんにいくために さかみちをおりていました。
たかしくんは みちのはんたいにあるせんろに でんしゃがきたので おじいちゃんのてをひっぺがして みちにとびだしました。
たかしくんはうしろから じてんしゃにのったおとこのひとがきていましたが きづきませんでした。
おとこのひとは たかしくんをよけてさくにぶつかり せんろに とんでいきました。
ちょうど でんしゃが とおるところでした。
まわりから 大きなこえが きこえました。
なにかこわくなりなきだした たかしくんを おじいちゃんがギュッとだきしめました。
きゅうきゅうしゃがきて せんろから 白いかたまりを はこんでいきました。
なんにちかして ほいくえんにいった
たかしくんは ともだちだった子たちから いわれました。
「おまえ ひとごろしなんだってな!
おまえとあそぶなって かーちゃんがいってたからもうあそばねー!」
たかしくんは ほいくえんでひとりになりました。
おじいちゃんといっしょにいえへかえると おんなのひとが なきさけんでいました。
「なんであの人がしななきゃいけなかったの!」
「ケイはまだ小さいのにおとうさんをかえして!」
「あの人をかえして!わたしたちにかえしてよ!」
まわりにいたおとなの人たちに おんなのひとは つれていかれました。
おじいちゃんはたかしくんをギュッとだきしめてくれていました。
そのあと「たかしくん」をそのまちでみたひとはいませんでした。
どうろにとびだしてはいけません。
じぶんだけでなく わまりの人もふこうになります。
たちどまり みぎをみて ひだりをみて またみぎをみてから わたりましょう。
あぶない。
子供と老人を見たら赤信号と思え!
金言です。