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10: 女の子のアレ

 さて、重要な問題がある。

 というか女の子の身体になったということ自体が問題なのだけど、それ以上に重要な問題があるのだ。


 その問題に、俺は今猛烈に悩まされている。


「アリーシャ? そんなにモジモジして、どうかなさいましたの?」


 悩む俺がどうやら滑稽な行動と見えたのか、ユミルが心配そうにのぞきこむ。

 さすがの自称嫁力だが、ちょっと今はよしてほしい。


「大丈夫、なんでもない……」

「なんでもないという割には、顔が真っ青ですわよ?」


 うん、まぁそんな気はしていた。

 自分の事は自分がよく知っている。我慢の限界が近いということだ。


 しかしこれ、自力で解決できる話ではない。


 我慢して我慢して限界振り切って難を逃れると言う手も使えない。なにせ今俺が襲われている現象は毎日起きるものだからな。


 だからさっさと解決したらどうかということだが、しかし方法はわからない。

 そしてそれをユミルに相談するのも……癪というか恥ずかしいというか。


「汗も凄いですし……もしかしたら体調悪いんですの?」

「ある意味そうかもな……」


 聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥。


 昔の人はなんと至言を多く残したことだろうか。


 あぁいやしかし、自力でなんとかなるかもしれないという可能性がなくはないにしてもしかし方法がわからぬと来たらやはりユミルに聞くしか――


「……もしかして」


 ぎくり。


「ふふ、ふふふふふ。あらあら、そういうことなら言えばよろしいのに。アリーシャったら素直じゃないんだから」

「い、いや、そういうわけじゃないし……」

「恥ずかしがらなくても大丈夫ですわよ。誰だって初めての事はありますもの……ふふっ」


 いや「ふふっ」じゃないよ。頬を染めるなよ。

 こういう反応されるから言いたくなかったんだよ。


 まぁたぶん、今俺は別の意味で頬を染めていると思うが。


「やり方というよりは、服の問題だし……」

「でもこれがなくても、いつかはぶつかる問題だったのは確かでしょう?」

「そうだけど……」


 あぁ、こういうことになるのなら自分から言えば良かった。

 それならまだ恥ずかしさは12%くらいは減殺されていただろうに。


「さぁ、アリーシャ。一緒にお花を摘みに行きましょうか」


 喜々としてそう言うユミルの顔は、至極という言葉が似合っていた。

 本当ぶれないなコイツ。


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