表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

◇キーワード小説

◇かわりに。

作者: しおん

キーワード:パーカー・代役・メガネ

正義のヒーローを支える謎の人物。その素顔は明かされていないとはいえ、他人が代わりを務められるわけがないと思うのだ。


「沖縄旅行に行ってくるわ」


そう言ってスーツケース片手に出かけていったあいつのことを俺は恨んでいる。


パーカーを目深にかぶり、飾り物のメガネをかける。

二重の変装をしているが、こんなものが意味をなさないぐらいに僕とあいつは似ても似つかない存在だ。身長は大体同じだとしても、声も、行動も、容姿も、だれがどう見ても他人でしかない。


「こんにっちはー」


言われたままに向かったカフェで見ず知らずの誰かに声を掛けられた。

頭が軽そうな彼はあいつの友人なのだろうか。そんなことを思案しているうちに僕は無視をしていると勘違いされてしまっていたようで、


「無視はやめてよー」


体をゆすられながら言われたそれにさすがに反応を見せないわけにはいかない。


「あ、あぁ」


よくよく考えてみればあいつがどんなキャラでここに居るのか僕は知らないんだ。真面目なお堅い奴かもしれないし、気弱でヘタレな奴かもしれないし、俺様で高慢な奴かもしれない。


ヒントもなしにその性格を予想するのは難しく、僕はやけになって考えるのをやめた。つまりあれだ、フィーリングってやつ。感じるがままにキャラを演じて見る事にしたのだ。


「ごめんごめーん。ちょっと考え事しててさ」


こんな調子で誤魔化せるのだろうか?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ