第2話 登校拒否な私
登校拒否…今更珍しくもない言葉。でも私にとっては特別な言葉。
17歳、私、女子高生。周りからみたら結構なブランド。幸いにも顔は悪くない。
…私が言ってるんじゃないよ。周りが言ってるの外見の努力は内面の努力よりもずっとわかりやすい。そしてずっと報われやすいこんな私でも頑張れるんだ。ああ、外見ってすばらしい。
大人は外見より中身って言うけど、報われにくい努力ほどつらいものはない。
そんなことを考えながら登校拒否の朝を迎える。…
…恒例行事が始まる
『起きてるの?』
起きてる
『学校は?』
…行かない
『勉強はするのよ』
恒例行事終了。
不登校の朝はいつも同じ母との会話から始まる。
母は私に何も言わない。私のことを心配しているからとか、そういうのとは少し違う。母は安心しているのだ。
何にって?…私の成績に…矛盾してる?そうじゃない。テストを受けるのはすごく不安。
ただ…点数はとれてしまうのだ。嫌み?そうじゃないよ。そうじゃない。私は、不安という鎖と交換に世間的に言われる、頭の良さというものを私は身につけている。だから母は何も言わない。学校も私に対して特別な扱いをしてくれる。『じゃあ、何が不安なのさ』また、葛藤が始まる。
…わかったら苦労しないよ。
不安なんだよ。不安。どうすればいいのか自分でもわからないんだよ。
こういう時、私の頭のよさは本当に役にたたないと実感する。
どうしたら、この気持ちが解消されるだろう。
『それは思春期特有のものですよ』
不登校の私の日課その2『あなたの不安解消します』
インターネットのありきたりなサイト
どこかの養護教諭が不登校児のためにと思って作ったらしい。
『あなたの不安解消します』それが、このサイトのトップページ。
ここには、不安を和らげる方法と、私のような不安を抱えている不登校児が集まってくる。もちろんここに書いている方法全てに信憑性があるわけではない。
でも、ないよりはまし…だから、この日課はやめられない。