小豆洗いの仕事
もののけ それは、物の怪と人が仲良く生活をしていた時代のこと のちに江戸時代と言われる
「あ~退屈だな、なぁ何かないかな?」という一人の人間それを、ザラザラと音を立てながら
小豆を触りながら聞く、小豆洗い
今日は、小豆洗いの仕事の日だ、月に一回小豆を洗い乾燥させて、数えながらやることが大事な、
お守りを作る日だ
「そんなことより仕事だ おまえはいい加減すぎる」と小豆洗いはいう
「そんなことを言ってると全部、禿にするぞ」という男
小豆洗いの着ている服は、そんないい加減な男からのプレゼントだ
小豆洗いは、濡れた手を服でふくと、小豆色の作務衣が目に映る
塩と小豆とお米には、邪気を払ってくれる効果があるらしいとツルツルとした頭を撫でる小豆洗い
なんでも、食べてしまう人間となんでもありがたがる性質に、ぞわぞわと不気味さを感じる
神でさえも、利用し もののけでも利用する その強欲さが好きでもあるもののけ
ザラザラと音を立てながら今日も洗うのだった