第七十二話 戦争
始まるよ~
「我々はクルスタル聖国。我らが神の予言に従い、邪教信者ツカサを討伐いたします」
閃光から出てきたのは、明らかに偉そうな服装をした中年の聖職者と大量の騎士だ。
俺を邪教の信者認定か。妥当なことろだな。あいつの思惑とこの偉そうな奴の思惑が神合わさったみたいだな。いや、あいつのことだからそういう奴を選んだ可能性まである。
「我が同胞よ。その信心に従い、邪道信者ツカサを討伐するのです!無関係であろうとも、立ちはだかる者も皆殺しです!」
聖職者はその手に持つ巨大な杖を構える。
「『我らが神のみ心のままに 我らはただ神の示すとおりに 願わくば 神の加護を我らに授けたまえ』聖魔法祝福!」
その杖から放たれた光は周りの騎士にまとわりつき、彼らの能力を向上させる。騎士たちは一斉に剣を抜くと、行進をし始めた。一寸のずれもなく。恐ろしいほど精密に、ゆっくりと。だが、着実に俺のもとへと足を進める。
「そこのあなた、止まりなさい!彼は帝国の人間です。彼に攻撃するというのなら、私たち帝国を相手にする覚悟がおありということですか?」
ルビーが客席の上から声を上げる。聖職者はルビーのほうを向くと、口を開く。
「ええ。我らにとって重要なのは正義です。その正義を汚そうとしている邪教者がいるのなら、我々は国とも戦いましょう」
「…本当に理解していますか?我々と戦争をするということの愚かさを」
「あなた方こそ、理解していいらっしゃらないようですね。神に背くのがどれほど哀れなのかを」
聖職者は視線を俺に戻すと、進軍を再開した。
「突撃です!」
やがて聖職者が口を開く。騎士たちは今までの統率が嘘かのように一斉に走り出した。
「複合魔法!土属性爆炎!」
騎士たちの中央で爆発が起こる。シオンが静かに詠唱していた複合魔法だ。強力な爆発と、岩で騎士たちは吹き飛ばされていった。同時に砂埃が発生したため俺たちはそれに隠れてステージから立ち去る。
「我々から逃げられると思わないことです。すぐに見つけて神罰を与えましょう」
聖職者が静かな、しかし通る声で言い放つ。俺は意に返さずその場を後にする。
俺たちはルビーと合流した後、作戦会議をした。俺はイレギュラーな事態ということで、その魔力を開放。シオンも同様に身体能力を開放することとした。ルビーは軍を率いて聖国と徹底的に抗戦するつもりだ。俺たちは遊撃隊として戦争に参加することにした。こうしてる間にも敵が近づいてくるのを感じる。一刻も早く行動する必要がありそうだな。
「そえじゃあ。作戦通りに頼みます」
「わかった。それじゃあ早速行きますか。シオン、大丈夫そうか?」
俺はシオンに様子を聞く。さんざん魔力を使ったからな。何かしら問題があった場合、こいつ一人ではどうにもできない可能性もある。
「ええ、まあ。今までの酷使がなければ絶好調といったところですかね」
「…よし!行くぞ!」
「はぁ」
シオンは大丈夫そうだったので、作戦通り、俺は準備を始めた。
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次回:『照れ屋』お楽しみに!(題名は変更する可能性が90%です)
追記:土下座




